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関西学院大学の改革力
【CASE.2-1】国際教育の推進 学生のニーズに即した多彩なプログラムと、海外体験を後押しする数々のサポート
【CASE.2-2】国際学部 グローバル化社会が求める「踏み出す力」「柔軟性」を養う環境を整備
【CASE.2-3】国際ボランティア グローバルに学ぶこととは、「人としていかに生きるか」を考えること
【CASE.3-1】質の高い就労の実現
【CASE.3-2】「質の高い就労」へ至る関西学院大学での学び
大学生の就職を取り巻く状況は目まぐるしく変化している。そのなかで、「質の高い就労」を実現し続けている関西学院大学。いったい、何がその原動力となっているのか? 企業で活躍する卒業生と来春に卒業を控える在校生が、村尾教授とともに関西学院大学での学びや、そこで得たかけがえのない財産について語り合った。
左から 卒業生 関 駿輔さん
( 豊田通商株式会社 人事部東京人事グループ採用チーム 2016年3月商学部卒)
関西学院大学教授
村尾信尚さん
在校生 稲吉康汰さん
(文学部4年(2020年3月卒業予定)富士通株式会社内定)
Topic1 学生時代
村尾 お二人が関西学院大学、そしてそれぞれの所属学部への進学を決めたのはどんな経緯があったのですか?
関 私は中学校から関西学院に通っており、ほかの大学に進学することは考えたことがありませんでした。学部選びにあたっては、興味があった経営学を学ぶために商学部に進むか、まったく知らない分野である法律を学ぶために法学部に進むかで迷いました。そこで活用したのが関西学院大学のダブルディグリー(※)という制度。商学部に籍を置きながら法学部のゼミにも所属し、両方の学部で学びました。
稲吉 英語のシステマチックな文法に興味があり、大学では言語を深く勉強したいと考えていました。そこで、文学部や国際系の学部がある大学を候補に挙げました。関西学院大学を選ぶ決め手になったのは、スクールモットーである“Mastery for Service”です。大学での学びとは、結局のところは自分や自分が所属する組織が他者より優位に立ち、利を得るためのものだと思っていました。ところが関西学院大学は、「社会へ奉仕するために学ぶ」という理念を掲げている。「これはすごい学校だ!」と思い、進学を決めました。
村尾 学生時代はどんなことに力を入れましたか? 苦労などもあったと思うのですが、まずは勉学の面から教えてください。
関 頑張ったことであり、苦労したことと言えば、やはりダブルディグリーです。商学部と法学部それぞれの学部でゼミに入ったのですが、この2つはまったく考え方が違いました。法学部が判例という過去の事実を読み解いていくことに対して、商学部で取り組んだ経営学は、行動心理学やマーケティングに代表されるように、人の心を読み解いていく。まったく逆のアプローチですから、ときに混乱しましたが、それが面白さでもありました。
稲吉 膨大な文献を読み込むことに苦労しました。ただでさえ量が多いのに、英語の文献ですから、時間がかかって仕方なかった。夜中まで文献を読み込むことも頻繁でした。
村尾 英語力を高めるという点では、ネイティブとの交流が役に立ちます。その点はどうでしたか?
稲吉 関西学院大学はパーフェクトな環境です。学内には「グローバルラウンジ」という施設があり、留学生が集まっています。私はそこに、昼休みにずっと通っていました。留学生や、言語学を研究する大学院生と常時、ディスカッションしていたんです。ほかにも、国際ボランティアに半年間参加しました。
村尾 外国語を学ぶにはバッチリな環境ですね。次に、勉学以外の面ではどうでしたか?
関 私は体育会サッカー部のマネージャーとして活動しました。実は、私は男性初のマネージャーです。前例のないことですから、周囲からなかなか受け入れてもらえずに苦労することもありました。ただ、受け入れてもらえないのには、何か自分にも至らない点があるかもしれない。そう考えるようにして、改善点を探し、行動を重ねました。この経験は、どんな状況であっても他責にせず自責として受け止め、向き合っていくという、今もとても大切にしている姿勢へとつながりました。
村尾 それは貴重な経験ですね。ちなみに今のサッカー部に男性マネージャーは?
関 います。私の学年以降で、男女は完全にミックスしていきました。
村尾 素晴らしいです。稲吉さんはいかがですか?
稲吉 国際ボランティアでネパールを訪問し、半年間にわたって活動したことが印象的でした。現地では日本語の指導や日本文化の紹介を行う教員を務めました。
村尾 ネパールでの暮らしはどうでしたか? 日本と違う点が印象的でしたか? それとも、「やっぱり同じ人間だ!」という共通点が印象的でしたか?
稲吉 印象に残っていると言えば、やはり相違点ですね。特に感じたのは、家族のあり方の違いです。ネパールでは、いとこのおじいちゃんが“家族”として同じ家で暮らしています。日本人の感覚からすると、家族の単位がすごく大きいのです。また、隣の家の人が普通にこちらの家に入ってきて、家族の一員のように過ごしているときもある。温かいコミュニティが根付いており、そのことも印象的でした。
※ダブルディグリー
所属学部や主専攻の学び(ホームチャレンジ)に加えて、異なるものとの出会いの場となる「アウェイチャレンジ」を後押しする「ダブルチャレンジ制度」の一翼を担う、「副専攻プログラム」のこと。アウェイチャレンジには「インターナショナルプログラム」(留学などの国際交流)、「副専攻プログラム」(他学部での体系的な学び)、「ハンズオン・ラーニング・プログラム」(社会での実践型学習)の3種類があり、関さんは「副専攻プログラム」に取り組んだ。
Topic2 社会人として
村尾 関さんは今、どのような仕事を担当しておられますか?
関 新卒採用では、チームリーダーとして採用戦略を構築したり各種の施策を企画したりしています。内定者に対して行う入社までの期間の研修や、入社時の最初の配属の決定も担当業務です。このほかに、チーム内の後輩を育成するという役割も担っています。
村尾 学生時代の経験が活きる場面も多いのではないですか?
関 はい。ダブルディグリー、さらに体育会サッカー部と、大変なことに取り組んだからこそ養われた「やり抜く力」は、間違いなく今の仕事に役立っています。学生時代には、他者と比較するのではなく、理想の自分と現状の自分を比較するという習慣も身につきました。これも働くうえでの大きな財産です。
村尾 採用に携わる関さんに教えてもらいたいのですが、「採りたい学生・採りたくない学生」の分かれ目は何でしょう?
関 私たちがよく言っていることに、「その学生はwill(意思)を持っているか」ということがあります。意思を持って4年間を過ごしてきた学生は採りたいですね。そういった学生は光って見えます。逆に、念入りに面接対策をしてきて上手に受け答えする学生でも、意思を持って過ごしていなかったら光っては見えません。すぐにわかりますよ。
村尾 稲吉さんにお聞きします。これから、どんな社会人になっていきたいですか?
稲吉 「人を大切にする」という軸をぶらさない社会人になりたいです。就職活動を通して、たくさんの会社やビジネスと出会うことができました。そのなかには、一見すると面白かったり画期的に思えるものの、よく考えると「これは本当に社会のためになるのだろうか?誰かを傷つけないだろうか?」というものもありました。私はそういった事業ではなく、本当に人のためになる事業に取り組んでいきたいと考えています。
Topic3 就職活動
村尾 稲吉さんは、就職活動を振り返ってどうですか?
稲吉 私は興味ある会社や業界はもちろんのこと、そうじゃない会社や業界の説明会やインターンシップにもどんどん参加するようにしました。その結果、いろいろなビジネスや情報に出会えることができ、とても楽しかったです。Society5.0や第4次産業革命、AIなどについては、就職活動を通して勉強したと言えるぐらいです。「日本や世界はいま、この方向に進んでいっているんだ」ということを学ぶことができました。
村尾 関さんが就職活動をされた頃と、いまとでは違いがありますか?
関 かなり違いますね。私の頃はまだ、インターンシップがそれほど定着していませんでした。それが今や、インターンシップが就職活動の主流ですからね。
稲吉 私は1dayのものからまとまった期間のものまで、「インターンシップだらけ」と言えるほど参加しました。あと、活用したのは「スカウト」です。スカウトは、自己PRなどをネット上に登録しておくことで、それを見て興味を持ってくれた企業から学生に連絡が来るという仕組みです。実は、内定先である富士通も、スカウトからのインターンシップ参加という流れで内定に至りました。
村尾 スカウトですか。デジタル時代ならではの就職活動ですね。今の高校生が就職活動をする頃、さらに状況は変わっているんでしょうね。
関 はい。確実に変わっているはずです。その代表例は外国人の採用でしょう。すでに当社も、採用対象者を外国人にまで広げています。新卒者の全体数が減るなか、留学生をはじめとした外国人は、貴重な戦力です。日本人学生は、そういった状況のなかでの就職活動を考える必要が出てくるでしょう。
村尾 就職活動中に、「関西学院大学の学生で良かった」と思うことはありましたか?
稲吉 面接官が、「実は自分も関西学院大学の卒業生なんです」とおっしゃられることがありました。また、関西学院大学に対する企業からの信頼のようなものも感じました。先輩たちが実績を重ねてこられたことに、とても感謝しています。
Topic4 関西学院大学
村尾 お二人が感じる、関西学院大学の良さはどんなところですか?
稲吉 学生一人ひとりが輝ける環境が用意されていることです。例えば私の場合、それは図書館でした。最初は授業に直結する語学などの本を中心にして読んでいたのですが、文化や歴史に興味が広がると、ちゃんとそれに応えてくれる本がそろっている。医学部がないのにもかかわらず、医学関係の本まで充実しているんです。これはクラブやサークル、留学などの活動でも同じことが言えると思います。持っている才能を花開かせることができる、興味を探求できる。そういった環境があることが魅力です。
関 私も同感です。ほかに挙げるなら、立地もいいですよね。周囲は静かな環境で勉強に集中でき、なおかつ都心部からほどよい距離感なので、大阪や神戸へのアクセスもいい。
稲吉 学校の周りに住む方はファミリー層が多いので、スーパーが充実している。食べ物の調達が便利で、下宿生にはありがたいですよ。
関 私が一番の魅力と感じているのは、スクールモットーである“Mastery for Service”に通じた教育です。キリスト教学が必須の授業として組み込まれていることも良かったです。
村尾 なるほど。今日はありがとうございました。
関、稲吉 ありがとうございました。
教えて、村尾先生!
村尾教授との座談会を受けて、関さんと稲吉さんが村尾教授に質問をぶつけました。
関さんから村尾教授へ
Q1 現在の若者はベンチャー志向を持った人が増えていると言われています。転職しながらキャリアアップを図る人も多いです。そういった状況のなかで私は会社員をしているのですが、これからの時代の会社員は、自身のキャリアに対してどのようなゴールや目標を描いておくといいですか?
A そうですね。かつてのように、就職した会社で定年まで勤め上げるという時代ではなくなってきていますね。かくいう僕自身も、47歳で官僚組織から“脱藩”するという経歴の持ち主です。
さて、回答です。仕事をする、あるいは社会を動かしていこうとしたとき、1人では何もできません。会社やチームの存在なしに物事を成し遂げられることはないでしょう。この意味において、会社という組織は重要な存在です。一方で、終身雇用の崩壊が確実視されているように、会社の存在感は従来よりも薄まっています。つまり、チームは大切だけど、ずっと同じ組織に属している必要はないのです。そう考えておくといいのではないでしょうか。
もう1つお伝えしておきたいことは、会社に所属していても、みなさんは会社員である以前に一人の市民であるということです。会社がみなさんに求めることと、みなさんが市民としてすべきこと、あるいはすべきではないことが相反するときが来るかもしれません。そのときは迷わずに、“市民としての判断”を優先してもらいたいと思います。
稲吉さんから村尾教授へ
Q2 先生のお話のなかで、寛容性の大切さがとても印象的でした。ただ、正直に言うと、自分にそこまでの寛容性が備わっているか自信がありません。“違い”に直面して、ストレスを感じてしまいそうな気もします。どうすれば、先生がおっしゃる寛容性を養うことができるでしょうか。
A その気持ちはよくわかります。僕も取材で中国や韓国を何度も訪れたのですが、そのたびに、「身内が戦争で日本兵に殺された」という話を聞かされます。ストレスを感じる状況なのですが、そこで立ち止まって考えてみるのです。僕も毎年8月6日には広島から、9日には長崎から番組の中継を行っていました。なぜならこの日は私たち日本人にとって、忘れたくても忘れられない日だからです。中国人や韓国人も、これと同じ気持ちなのではないのでしょうか。そう考えると、彼らの声も受け止めることができるように思います。
相手の気持ちを考えてみる、相手の立場で考えてみる。これはすなわち、想像力です。想像力は、いまの日本人に欠けつつある力だと感じています。想像力を養うために、ぜひ、いろんな人と付き合ってください。いろんな場所に行ってください。教科書を読んでいるだけでは見えてこないものが見えるはずです。そうすることが、寛容性を養うことにつながるはずです。