【令和元年最新ランキング】大学生の売り手市場継続!大学の手厚い就職支援でさらに底上げされる実就職率

【令和元年最新ランキング】大学生の売り手市場継続!大学の手厚い就職支援でさらに底上げされる実就職率

2019年3月卒の大学生の就職状況を見ると、大学生の売り手市場は変わらず、就職状況は好調だ。では、具体的にどのような特徴が見られたのか。就活全体の総括とともに、個別大学の就職状況について検証してみた。


来春社会に出る、2020年3月卒の大学生の就職戦線も売り手市場で収束しそうだ。好調な大学生の就活状況について、すでに確定している19年卒の就活状況から検証してみよう。

 医学部と歯学部の単科大学を除く全大学を対象に大学通信が実施している就職状況調査によると、19年3月卒の平均実就職率は、前年を0・5P上回る88・9%だった。高い就職率を背景として、第一志望群に就職が決まる学生は増えており、就職に対する満足度も高い。リクルートキャリア就職みらい研究所の「就職白書 2019年版(18年12月調査)」によると、就職先に対する満足度について、「非常に満足」と「どちらかというと満足」を合計した「満足・計」は83・0%となった。ただ、就職先に納得しているかと問い直すと、「あてはまる」と「どちらかというとあてはまる」を合わせた「あてはまる・計」は、前年の73・9%から67・4%に下がっている。終身雇用制の崩壊など働き方が変わる中で、会社の将来性や仕事内容など入社後の不安を感じる学生が増えていることや、就職活動の短期化による情報収集不足が要因と見られている。

 就職先には満足しているが、就職することに対して納得しきれていない学生が多かったことが、19年卒の特徴のようだ。こうした就活環境を背景とした各大学の就職状況について、35ページからの大学の規模別の「実就職率ランキング」から見る。

 「卒業生数500人以上1000人未満」の上位は、トップから順番に東北工業大、鎌倉女子大、ノートルダム清心女子大、長岡技術科学大、日本工業大。「卒業生数1000人以上3000人未満」は、金沢工業大、愛知工業大、大阪工業大、昭和女子大、福井大。「卒業生数3000人以上」では、名城大、東京理科大、近畿大、新潟大、関西学院大の順となった。

 ランキングを概観して見えてくる傾向は、理工系大学が就職に強いということ。卒業生3000人以上でトップの名城大も理工系学部の定員規模が大きい大学だ。

 安定的に高い実就職率をキープしている金沢工業大を例にとると、ものづくりを通して実験や検証を行い、アイデアを形にする「プロジェクトデザイン教育」が、実践力を求める社会の要請にこたえている強みがある。理工系の学生全般に言える強みは、定量的、論理的な思考力を身に着けていること。こうした資質は、メーカーに限らず、多くの企業で社内システムの構築やマーケティングのために不可欠なものだ。AIの浸透度は年々高まり、今の仕事をIT技術に置き換えていく能力はあらゆる産業で必要になることから、理系的なセンスを持った学生の重要度はますます高まりそうだ。

 女子大も就職に強く、それぞれのカテゴリーで、鎌倉女子大、ノートルダム清心女子大、昭和女子大、安田女子大、東京家政大などがランクインしている。女子の総合大学志向の高まりに危機感を抱く女子大は、就職支援に力を入れており、面倒見の良さを背景とした緻密な就職支援が、高い実就職率として結実している。

 総合大学の状況を「卒業生数3000人以上」のランキングで見ると、他のカテゴリーのランキング中の大学がすべて90%以上なのに対し、80%台の大学が多い。特に難関大の場合は、多様な学生がおり、その進路は、留学や起業、国家試験などの資格取得準備など、一般企業の就職以外に目が向く学生が多いことが実就職率が上がらない要因となっているようだ。

 「実就職率ランキング」の上位にランクインする大きな要因は求人倍率の高さだが、それでも大学の支援は不可欠。どんな大学にも、自分で就活を進められる学生と後押しがなければ動けない学生がいる。後者に対して効果的な支援をして、取り残される学生が少ない大学の就職率が上がる傾向にある。売り手市場の継続で、各大学の実就職率が上限に近づいても伸びるのは、就職が厳しい学生に対する支援の充実。数%のアップでも、大学の就職支援力の表れという視点も併せて、「実就職率ランキング」をご覧いただきたい。

※大学規模別実就職率ランキング

※エリア別実就職ランキング

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