東京理科大学の理工学部が「創域理工学部」にリニューアル

東京理科大学の理工学部が「創域理工学部」にリニューアル

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大学通信 小林 聡

55年の伝統がある東京理科大の理工学部が来年4月、「創域理工学部」に生まれ変わります。先日、千葉県野田市にある「野田キャンパス」で記者会見があり、参加してきました。

東武アーバンパークライン「運河駅」が最寄りの野田キャンパス

創域理工学部(現・理工学部)の拠点、東京理科大の野田キャンパスは、東武アーバンパークライン(野田線)の「運河駅」が最寄駅です。決してメジャーな駅ではありませんが、都心からだとJR常磐線(柏駅経由)やつくばエクスプレス(流山おおたかの森駅経由)などでアクセス可能です。郊外型のキャンパスによくある最寄り駅からのバス便ではなく、徒歩5分というのがいいですね。

「運河」という駅名の通り、駅からキャンパスの間には「利根運河」という運河が流れています。その橋を渡ると野田キャンパスに到着します。

普段私は都心の「神楽坂キャンパス」にお邪魔していますが、ここ「野田キャンパス」は雰囲気がまったく違います。広々として校舎の間隔にも余裕があるようです。敷地面積は東京ドーム8.3個分あるのだとか。きれいに整備された中庭もあり、(行ったことはありませんが)海外の大学のようなイメージです。

なぜ今、学部名を変えるのか

さて、本題の創域理工学部について紹介しましょう。

現在の理工学部は1967年に創設され、55年の伝統があります。なぜ今、その伝統ある学部をリニューアルすることになったのでしょうか。

現・理工学部長で、創域理工学部の学部長に就任予定の伊藤浩行教授は、「実態に即した名称に変えるため」と話します。これまでの歴史の中で「新たな科学技術を創造する」という理念で教育研究を進めてきましたが、「理工学部」という伝統的な学部名や、「数学科」「物理学科」「土木工学科」といった学科名が、実際に展開している最先端の研究内容に合わなくなってきているといいます。また近年、学科や専攻、研究分野の壁を越えて連携・研究ができる体制が整いました。そのため、より実態に即した学部名・学科名に変えるというのが今回のリニューアルの大きな理由です。

伊藤学部長は「新しい学部名・学科名になることで新たな視点が加わり、絶えず進化・深化し続ける教育を提供していきます。また常に社会からのニーズに応えた人材を輩出していきます」と意気込みを語ります。

創域理工学部を特徴づける「創域特別講義」

新しい学部名には「理工学分野において新しい領域と価値を創造する」という理念が込められています。そしてその理念を実現するため、創域理工学部の1年生全員が受講するのが「創域特別講義」です。
野田キャンパスにある薬学部の学生も加わって各学科の専門分野を理解し、その違いと関係性を知るプログラムです。また異なる学科の学生で構成された少人数のグループでディスカッションし、異分野の学生の思考法の違いなども経験します。こうした学びにより、「創域」の理念を体現する人材を育成します。

専門教育においても「創域」の理念が随所に見られます。

「数学」「科学」「物理学」など、理学と工学の基礎となる科目を共通化し、専門教育に必要な共通言語を身につけます。これにより将来、分野横断的な研究をおこなうための足固めができるわけです。

このように分野の壁を越える横断型教育を特長にする創域理工学部ですが、学部と大学院のタテの壁をも越える仕組みもあります。それが「6年一貫教育」です。通常は学部4年を終えてから大学院の修士課程・博士課程へと進みますが、6年一貫教育では学部4年次から大学院の科目を履修することができます。これにより学部から修士課程まで切れ目なく研究に打ち込むことができます。早期に自分の進路、専門分野が決まっている学生を後押しするコースです。

「ヨコ」にも「タテ」にも柔軟な仕組みを取り入れた創域理工学部がどのような人材を輩出していくのか、これからの教育研究の展開に注目です。

さらに詳しい内容は、創域理工学部の特設HPをご覧ください。
創域理工学部 | 学部再編サイト2023 | 東京理科大学 (tus.ac.jp)

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