大学合格実績が大きく伸びている、3年間で難関大学を目指す私立高校単独校(前編)―朋優学院高等学校

大学合格実績が大きく伸びている、3年間で難関大学を目指す私立高校単独校(前編)―朋優学院高等学校

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取材・文:雫純平(大学通信)

高校の選択肢が豊富な都心部においては、難関大学をめざすには中高一貫校が有利というのが定説です。高校入試で学習を中断することなく、6年間かけて大学入試の対策に取り組めることが、その理由です。

ただし、難関大学への進学実績のある中高一貫校に行くことは、誰にでも勧められるわけではありません。小学校の低~中学年から通塾や家庭教師をつけるなどして中学入試の準備をする必要があり、本人にとってもご家庭にとっても、少なくない負担がかかるからです。また、入学試験がある以上、必ずしも希望通りの結果を得られるとは限りません。

中高一貫校以外にも、難関大学をめざすための道はたくさんあります。その1つの例として、都内では比較的珍しい【私立の高校単独校】でありながら難関大学への合格実績を着実に伸ばしている朋優学院高等学校を、2回に分けて紹介します。

朋優学院高等学校は東京都品川区中延にある私立高校です。
東急大井町線・都営地下鉄浅草線の中延駅、JR横須賀線の西大井駅が最寄り駅で、東京の各地域はもとより、埼玉・千葉・神奈川の各県からも乗り換えなしまたは1回の乗り換えで通学できます。
理事長・校長の佐藤裕行先生はとても若々しく、元気な生徒たちと精力的な先生方の先頭で朋優学院を牽引しています。

理事長・学校長の佐藤裕行先生。
若々しく気さくな校長先生で生徒とも近い距離で接しています。

姉妹サイト「大学通信オンライン」では、2010年と2020年の難関大学合格者数を比較し、「10年で伸びた」高校ランキングを掲載しています。

★大学通信オンライン★
2020年 難関大学合格者「10年で伸びた」高校ランキング
難関大学合格者「10年で伸びた」学校 国立大学編
難関大学合格者「10年で伸びた」学校 私立大学編(関東・甲信越の高校)

①は東大、京大など旧七帝大に東工大、一橋大を合わせた9大学について、ここ10年で合格者数が伸びた高校のランキングです。全国の中高一貫校や公立校が並ぶ中、全国71位にランクインします。東京の私立校で、高校からの募集枠がある学校では開成(高校募集人員100、中学300)、豊島岡女子学園(同約90、240)、世田谷学園(25、200)、広尾学園(40、240)に次ぐ5位。中学を併設しない単独校としては、もちろん1位です(各校の募集人員は2020年度のもの)。

②は全国の難関16私立大*について、ここ10年で合格者数が伸びた高校のランキング(関東・甲信越の高校)です。10年前に70人だった合格者は408人にまで増えており、その増加数は3位です。
*難関16私立大=早稲田大、慶應義塾大、上智大、東京理科大、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)、関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)、近畿大、南山大、西南学院大の合計

3年間しかない高校単独校ながら突出した大学合格実績を挙げる秘訣について、朋優学院高等学校英語科教諭・入試広報主任の福元忠先生に教えていただきました。

今回お話頂いた福元忠先生。まるでアナウンサーのような、とてもはきはきした姿が印象的でした。

――私立の高校単独校ながら、中高一貫校に負けず、大学合格実績がとても伸びています。本日はそのことを中心に、朋優学院のことをご紹介ください。まず貴校にはどのような生徒が多いのでしょうか?

福元 実は入学生の約7割が併願の受験生です。併願先としては、都内では青山が一番多く、戸山日比谷新宿、近隣の小山台など、進学指導重点校進学指導特別推進校と呼ばれる都立高校の併願者が多いようです。また、本校は品川区にありますので神奈川県からも受験がしやすく、その場合は横浜翠嵐との併願者が最も多くなっています。また、私立校では法政大第二や青山学院、中央大杉並などMARCHクラスの大学附属校の併願が多いです。近年は早稲田や慶應義塾との併願も増えてきました。

――東京都立、神奈川県立、私立ともに難関校との併願が多いということですね。併願受験生が多いということは、どのような特徴が生まれますか?

福元 併願受験生が本校に入学するということは、第一志望校の入試で思うような結果を出せず、夢破れてやってくるということですよね。「大学入試ではリベンジしたい!」という気持ちを胸に秘めている子が多いんです。その気持ちに火をつけてあげることが我々教員陣の仕事ですね。

1年次はコースを選択するための期間となっており、全員が同じカリキュラムで学習します。そこでまず大切にしているのは、学習習慣の定着と、基礎学力の充実です。具体的な施策としては、ビジネス手帳型の生徒手帳“For You Handbook”を活用します。これに毎日勉強時間と内容を記入し、週に1回担任に提出させています。担任は十分な学習時間が確保できているかどうかはもちろん、「得意教科ばかり勉強していないか?」など、バランスも見ながらコメントを入れて生徒に返却します。学習習慣が定着するまでは、学習の成果を「自分で記録すること」と「第三者に見てもらうこと」が大切だと考えての取り組みです。

これが独自の生徒手帳“For You Handbook”。一日の勉強時間を毎日記入し、1週間分の勉強時間の合計が記入できるようになっています。

福元 1年次に学習習慣を身につけたら、2年次にいよいよコース選択を行います。東大京大をはじめとする難関国立大現役合格をめざす国公立コース。英数理(国)を中心に学びながら私立理系や地方国公立大をめざす特進数理コース。英国社を中心に学び、早慶上智含めた私立文系をめざす特進文系コース。この3コースは単なる成績の上位中位下位というものではなく、それぞれめざす目標が異なるものです。カリキュラムも全く異なりますので、違う学校が3つあるようなものと考えてもよいかもしれません。3年次になればさらに、東大をめざす、早慶をめざす、地方国公立大をめざす、GMARCH(編注:MARCHに学習院大を加えた6大学のこと)をめざすというように、同じコースの中でもさらに志望校に応じてカリキュラムが異なってきます。

――高校入学時はみんな横一線。学習習慣を身につけながら、3年間かけて徐々に目標に近づいていくカリキュラムということですね。

後編では、私立の高校単独校ならではの特徴について、公立校や中高一貫校と比較しながらお話いただきます。

大学合格実績が大きく伸びている、3年間で難関大学を目指す私立高校単独校(後編)

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