【2019年版】「成長力」には理由がある! この10年で伸びた高校ランキング

【2019年版】「成長力」には理由がある! この10年で伸びた高校ランキング

大学合格実績は各校の教育力の成果といえよう。しかし、難関大の合格者数は限られており、伸びた学校があれば沈んだ学校もある。元号が変わり令和になったが、平成最後の入試で、10年前と比べて伸びた学校はどこか探った。

「東大+京大」合格者が伸びた学校ベスト20

平成最後の入試では、国公立大、私立大とも志願者が増えた。ともに増えるのは8年ぶりだ。今年の入試は安全志向が強かったが、その中で難関大の実績を伸ばした学校はどこなのだろうか。

まずは下の表を見てほしい。表A「東大+京大の合格者が伸びた学校」だ。

トップは渋谷教育学園幕張で、28人から82人に54人増えている。東大は28人から72人に、京大はゼロから10人に増えた。2位は開成、3位は今年、東大が21人増えた聖光学院だった。

【表A】「東大+京大」合格者が伸びた学校ベスト20

順位   学校(所在地) 増加数 2009年   2014年   2019年
1 渋谷教育学園幕張(千葉) 54 28 52 82
2 開成(東京) 51 144 162 195
3 聖光学院(神奈川) 49 52 80 101
4   旭丘(愛知) 37 37 54 74
5   日比谷(東京) 35 17 43 52
東海(愛知) 35 42 61 77
7 麻布(東京) 28 85 95 113
8   浜松北(静岡) 27 21 28 48
9 須磨学園(兵庫) 25 3 9 28
10 駒場東邦(東京) 24 44 82 68
11   湘南(神奈川) 21 9 28 30
12   船橋・県立(千葉) 20 3 15 23
海城(東京) 20 41 46 61
14   国立(東京) 19 16 30 35
15 市川(千葉) 18 5 13 23
  西(東京) 18 17 46 35
渋谷教育学園渋谷(東京) 18 10 17 28
18   浦和・県立(埼玉) 16 43 46 59
大阪星光学院(大阪) 16 54 79 70
20 早稲田(東京) 15 17 32 32
浅野(神奈川) 15 32 40 47
  北野(大阪) 15 60 79 75

「早大+慶大の合格者が伸びた学校」

表B「早大+慶大の合格者が伸びた学校」のトップは女子校の洗足学園だ。この10年で倍に増えている。

しかも今年の現役合格者は163人で、合格者に占める割合は98%を超える。東大合格者も7人で、この10年で大きく伸びた学校だ。

2位には東京都市大付と湘南が入った。近年は公立高の巻き返しが目立つ。進学に力を入れる公立高が増えてきた。

【表B】「早大+慶大の合格者が伸びた学校」

順位   学校(所在地) 増加数 2009年   2014年   2019年
1 洗足学園(神奈川) 83 83 104 166
2 東京都市大付(東京) 79 20 102 99
  湘南(神奈川) 79 168 253 247
4 大宮開成(埼玉) 78 22 62 100
5   川和(神奈川) 76 56 86 132
6   日比谷(東京) 68 250 299 318
7 浅野(神奈川) 66 291 306 357
8 聖光学院(神奈川) 62 287 283 349
9 世田谷学園(東京) 59 109 188 168
10   青山(東京) 54 71 147 125
南(神奈川) 54 14 15 68
12 広尾学園(東京) 53 4 36 57
13 東京都市大等々力(東京) 50 0 5 50
14 中央大付横浜(神奈川) 46 0 1 46
15 攻玉社(東京) 42 142 216 184
渋谷教育学園渋谷(東京) 42 141 144 183
17   小松川(東京) 38 5 27 43
芝(東京) 38 155 232 193
19 青稜(東京) 35 16 33 51
20 渋谷教育学園幕張(千葉) 30 272 270 302
頌栄女子学院(東京) 30 163 102 193
明大付明治(東京) 30 3 12 33

この10年で伸びた高校ランキング

 

◆表の見方
2009年と2019年のデータを比較し、難関大合格者数が増えた上位校を掲載。私立大の表頭大学は地域ごとに異なる。
表中の合格者数で( )内は09年の実績。私立大(09年の早稲田大を除く)の合格者数は各大学の発表値で、推薦・AOなどを含まない場合がある。関西学院大の19年の合格者数は、09年との比較のため、実合格者数ではなく大学発表の延べ合格者数を使用。国立大と09年の早稲田大は出身校別合格者数を公表していないため、合格実績のある高校にサンデー毎日と週刊朝日、大学通信が共同調査を行い、5月24日までに回答の寄せられたデータを掲載。非公表や集計中などの理由でデータがない学校と通信制の学校は掲載していない。内部推薦のある大学付属・系属校は一部除いた。卒業生数は高校発表によるが、一部に厚生労働省「全国高等学校便覧」の卒業予定者数を使用。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。

■ 国立大

「国立大」トップは渋谷教育学園幕張だ。「東大+京大」だけでなく難関国立大でもトップだった。表中のすべての大学に合格者を送り出している。生徒のモチベーションが高いことや、生徒の主体性を重視して、難関国立大だけでなく海外大進学にも早くから力を入れてきたことが、この実績につながっている。大学入学後のことも考え、第一志望校にこだわる生徒が多いそうだ。

2位に入ったのが西日本トップとなった須磨学園だ。10年前の13人から80人に67人増だ。10年前と比べて6倍以上の伸びだ。京大が3人から24人に増え、大阪大は8人から33人に増えた。

須磨学園の指導では授業を大事にしているそうだ。授業の最後の5~10分は確認テストを行い、そこで合格点が取れなかった生徒には、その日中に再テストをして分かるまで教えている。また、どういった学習をするのか、1週間の計画を立てて提出させて、それにコメントをつけて返すことを教員が続けている。社会に出てからも役立つ、時間のマネジメントを身につけるためだ。多くを生徒の主体性に任せているのも特徴だ。

これ以外にも放課後に講座を開き、生徒は自主的に参加し、長期休暇中には特別講座も開いている。9時まで開いている自習室には教員が常駐し、大学受験を学校で完結させる方式がこの伸びにつながったようだ。

3位は今年、東大の合格者が19人増えた浦和・県立と開成、5位は船橋・県立だった。安田教育研究所の安田理代表は「都道府県を代表する公立の進学高が入っています。船橋・県立が伸びているのは理数科があり、学区と関係なく進学できることもあって人気だからでしょう」と見る。

国立大(1)

国立大(2)

次に難関16私立大(※)の合格者合計だ。地方によって表の大学を変えている。

■私立大 関東・甲信越

「関東・甲信越」のトップは4年連続で大宮開成だ。625人増は2位以下を大きく引き離している。中央大、法政大で合格者数トップだ。2位は川和だ。安田代表が川和についてこう話す。「高校が教育熱心な保護者が住む地域にあり、学力向上進学重点校にトップ4校が指定されていますが、そこで実施されている特色検査の試験は苦手だという優秀な受験生が集まっています。ただ、来年からは重点校に指定され、特色検査が実施されますので状況も変わると思います」

3位は東京都市大等々力だ。元は女子校の東横学園だったが、09年から現校名に変わり、翌年から共学化した。10年前には合格者はゼロだった。それが今年は336人だ。

東京都市大等々力では、中学1年生から高校3年生までノートに学習計画を立て、勉強時間を書き込むなど時間管理を行い、教員が添削している。朝テストを行い、理解が進んでいなければ補習をし、その日のうちに理解させる。部活後は、高3生は9時まで、高2生までは8時まで自習室で学ぶことができる。こうした積み重ねが実績につながっている。

私立大 関東・甲信越(1)


関東・甲信越(2)

■私立大 北陸・近畿、東海

「北陸・近畿」のトップは西宮・市立だ。
2位は西宮東、3位が三島と公立高が上位だ。私立トップは6位の常翔学園だった。

「東海」のトップは刈谷、次いで明和、向陽と名古屋の公立が続く。
4位は静岡の浜松北だ。私立トップは6位の名古屋だった。

私立大北陸・近畿(1)

私立大北陸・近畿(2)

私立大 東海

「北海道・東北」のトップは仙台第一の77人増、2位は中高一貫校の仙台二華、3位は札幌南だ。

■私立大 北海道・東北、中国・四国、九州・沖縄

「中国・四国」のトップは公立中高一貫校の倉敷天城で、2位はAICJ、3位は広島大付と中高一貫校が上位を占めた。4位は四国トップの高松西だった。

「九州・沖縄」トップは福翔、2位が新宮、3位が香住丘で福岡の公立高がトップ3を独占。4位は九産大付九州産業だった。

私立大 北海道・東北

私立大 中国・四国

私立大 九州・沖縄

合格実績は学校選びで欠かせないデータだ。
10年前と比べて伸びている学校は、今後の伸びも期待できる。志望校選びに活用してほしい。

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