「オール聖徳」で挑む教育改革 あこがれの「私」をめざし新時代に活躍する女性へ育む―聖徳大学

「オール聖徳」で挑む教育改革 あこがれの「私」をめざし新時代に活躍する女性へ育む―聖徳大学

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「和」の精神を建学の理念に掲げ、「自律と自立」の心を育てる人間教育に取り組んでいる聖徳大学。1933年にまでさかのぼる歴史を持つ同学は就職力の確かさでも知られており、2022年度は全国の女子大学でトップとなる97.4%という実就職率を記録した(※1)。この実績を支えるのが、近年取り組んでいる積極的な教育改革だ。5回にわたって同学の新たな教育をレポートする「未来へ向けて挑戦する聖徳の教育」。第1回となる今回は、教育改革を牽引する増井三夫副学長に話をうかがった。

※1:2022年大学通信調べ。卒業生500人以上の女子大実就職率(2022年3月卒業生)

聞き手 松本陽一(大学通信)   
  文  松本守永(ウィルベリーズ)

豊かな人間性、学際的な洞察力、専門性の高い実践力を育む

多様化・複雑化する現代社会を見据えて本学が取り組むのが、豊かな人間性、学際的な洞察力、専門性の高い実践力という3つの要素を育むことです。これらを備えることで、協創する力と挑戦する心、新時代に新しい価値を創造する人を育成しようというのが、本学の教育です。

具体的には、建学の精神である「和」にもとづく人間教育である「聖徳教育」と、現代的課題など複数の学問領域を学際的に学ぶ「聖徳教養教育」、そして学部・学科での学びなどからなる「専門教育」という3つの教育が、本学の教育を構成しています。ここでポイントは、3つの教育が切れ目なくつながり合っていることです。そのためのカギとなっているのが、「聖徳教養教育」「Business Field Linkage」「Field Linkage」という特色ある学びです。

学際的な学びで人間性と洞察力を養い、問題解決力を育む

聖徳教養教育とは、全学共通の教養科目のことです。一般的に教養科目は、「人文科学」「自然科学」など、学問の系統別に分類されています。対する聖徳教養教育では、「自分を見つめ・拡げ・伝える(A類)」「自然・社会・科学技術を考える(B類)」「心とからだの美的本質を追求する(C類)」というコンセプトによって3つの類を設定しています。そして、コンセプトにマッチする授業をそれぞれの類に振り分けています。

例えばA類に分類される歴史の授業は、歴史という題材を使って「自分を見つめ・拡げ・伝える」という学びが得られるものになっています。すべての授業がこのように構築されることにより、学生は「自分とは何か」「自然・社会とは何か」「幸せとは何か」という本質的な問いについて考えを深めることができます。学際的な学びによって人間性と洞察力が養われ、問題解決力を育むのが、聖徳教養教育だと言えます。

2023年度秋学期からは、3・4年生が履修できる教養科目である「くさび型教養科目」を導入します。具体的な科目としては、A〜Cの各類において、それぞれの分野で最高峰のチャレンジをした人を講師に招き、経験や方法論を語ってもらいます。特にC類では、長野オリンピックメダリストの岡崎朋美さんや東京パラリンピック日本代表の高田千明さんなどが講師を務める授業を行います。講師陣が語る限界に挑み、突破した体験というのは、専門分野に軸足を置いて学んでいる時期の学生だからこそ、心に響き役に立つものだと考えています。

現代社会で期待が集まる協働的リーダーシップを養う

大学での専門的な学びと実社会を結びつける学びが、Business Field Linkage(BFL)です。ここでは、専門家や業界のリーダーからビジネス社会に関する理論を修得し、実社会で応用する力を学びます。学部学科を問わず履修できることや、グループワークを中心とした授業が行われていることから、多様なメンバーと協力しながら課題を解決する力を養うことができます。これらの特長により、現代社会で必要性が高まっている「協働的リーダーシップ」を養うことが、BFLの狙いです。

BFLは5つの科目群からなる、副専攻としてのカリキュラムを整備しています。これにより、学生は興味や目標に合わせて効率的・体系的に学ぶことができます。また、所定の単位数を修得すると修了証書が授与されるため、就職活動でのアピール材料になります。BFLで他学科の学生とともに学び、知識や考え方の幅を拡げた経験は企業からも非常に評価が高く、『文系人材のためのDX・AIリテラシー』という科目を履修した文学部の学生が、IT系企業3社から内定を得たという例もあるぐらいです。

総合大学ならではの「つながり」で、新しい価値を創造する

学部・学科がつながり、学際的に学ぶ取り組みがField Linkage(FL)です。FLには3つの機能があると考えています。1つ目は、多職種連携を体験することです。例えば、人間栄養学部と看護学部は連携して、チーム医療の一員としてともに栄養指導を学びました。

2つ目は、多面的な学びを得られることです。これは、文学部と音楽学部がともに舞台芸術を学んだ授業が代表例です。オペラや歌舞伎などの芸術について両学部の教員が解説し、そのうえで実際に鑑賞します。1学部単独では得られなかったような発見や気づき、そして感動に出会えることが、この学びの醍醐味です。

3つ目は、人間の成長を継続的にとらえることです。教育学部における幼小連携や中高連携がその代表例です。これらの連携は、「両方の免許を持っていればいい」というものではありません。幼稚園における子どもの発達と小学校における子どもの発達の双方に理解を深め、それぞれの教員がどのようなことを考え、行動しているかを理解しているからこそ、本来の意味での連携ができるのです。

FLは、総合大学だからこそできる取り組みです。また、聖徳大学における探究学習とも言えます。探究学習の主体は学生です。学生の好奇心・探究心が学びをより良いものにしていきます。教員も学生から刺激をもらっています。まさに、みんなでつくっている学びです。これこそが、知的イノベーションが起こる土壌だと言えます。今後は、人間栄養学部とスポーツ栄養の会社との連携を図るなど、社会とのつながりも深めていきたいです。

文化の本質や精神を学べるグローバル教育を整備する

グローバル教育には、2つの視点があると考えています。1つは、既存の領域を越えることです。これは、BFLやFLが実践していることです。もう1つは、海外研修です。

海外研修については、行き先や学びの内容などを、学生が自分の興味や目標に合わせて選択できる仕組みを導入します。私たちは、グローバル教育とは語学教育ではないと考えています。留学して語学を学ぶのみではなく、先進的な教育研究、その国の文化の本質や精神を学ぶことこそがグローバル教育です。そういった学びが実現できる環境を整備していきます。

ジェンダーギャップを克服した環境で自身の成長をじっくりと考えてほしい

大学の本質とは、「いかに人間として成長できるか」だと言えるはずです。そして本学における成長とは、チームワークのなかでリーダーシップを発揮できる人になることです。そのために、様々な学びを用意しています。

本学は全国の国公立大学も含むランキングで、女性教員の比率が第2位になりました(※2)。ジェンダーギャップを克服した環境と言えるのです。そういった場所で、みなさん自身がどういった人間になりたいか、どんな成長をしたいかをじっくりと時間をかけて考えてほしいと思います。

教育改革には膨大な労力を伴いました。教職員の負担も決して少なくなかったはずです。しかし、その苦労は今、実就職率トップという目に見える成果になって現れています。目に見える成果はさらなる改革のモチベーションになりますし、「この成果に、自分たちも貢献した」という誇りにつながっています。今では、多くの教職員が主体的に改革に取り組んでいます。まさに「オール聖徳」で新たな教育に挑戦しているのです。どうぞ、本学の取り組みに今後もご期待ください。

※2:学生数3,000人以上の大学。『大学ランキング2024』朝日新聞出版刊行より

◆未来へ向けて挑戦する聖徳の教育
vol.2 社会と学生を結ぶ「Business Field Linkage」が副専攻化でより実践的・体系的に進化する

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