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取材・文:雫 純平(大学通信)
構成:小林 聡(大学通信)
進学する中学や高校を選ぶにあたって、大切なことは何でしょうか?進学実績、課外活動、通学のしやすさなど、色々な観点がありますが、学校を好きになれるかどうかもとても大切です。高校からなら3年間、中高一貫なら6年間、毎日同じ場所に通うのですから、学校に通う本人が好きと思えるような学校をぜひ選びたいものですね。
では、生徒が好きになる学校とはどんな学校でしょうか。今回、ユニヴ・プレス編集部では横浜翠陵中学・高等学校で入試広報部長を務める庄大介先生(保健体育科)に、学校を好きになってもらう取り組みについてお話を伺いました。また、後半では実際に横浜翠陵中学・高等学校に通う秋山和花さん(高校3年)と村上和菜さん(中学3年)のお話を掲載しています。
自然豊かな緑の丘の上でのびのびとした青春を(後編)―横浜翠陵中学・高等学校
緑豊かな自然環境でのびのびとした教育
――共学化してもうすぐ10年ということで、だいぶ学校のカラーも固まってきたところでしょうか。いま通っている生徒たちは、どのようなタイプの子が多いのですか?
生徒それぞれに個性がありますし、中学生と高校生でまたタイプが異なるのですが、この緑豊かな自然環境のおかげか、穏やかでのびのびと育っていく生徒が多いようです。中学生については、特に素直な子が多いです。2クラスしかない少人数制で、各クラスに担任と副担任をつけています。多感な時期を迎える生徒たちの成長を、なるべく多くの大人の目で見守り、一人ひとりと向き合っていく教育の成果が表れているのかもしれませんね。
高校生については、第一志望の入試でうまくいかず落ち込んで入学してくる生徒が半数以上いるという面があります。ただ、いつまでも落ち込んでいるわけにはいきません。入学時には国公立大や難関私大をめざす特進コース、国際関係学部・難関私大をめざす国際コース、GMARCH*など上位四年制大学をめざす文理コースの3コースに分かれ、目標を定めていきます。入学時は不本意でも、新しい目標に向けて頑張り、時に校内の自然に癒されていくうちに、だんだんと翠陵を好きになっていくのだと思います。
*編注:GMARCH=学習院大、明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大
――併願先はどのような学校が多いのですか?
高校入試については先ほどの3コース合わせてのデータですが、神奈川県立元石川高校、港北高校、市ケ尾高校、大和高校、横浜市立東高校など、比較的近隣の公立進学校のうち、中堅よりも上位に位置する人気校との併願が多いです。数は多くないですが、他の私立高校との併願者もいます。
中学入試は、元々は第一志望の受験生が多かったのですが、近年併願者がとても増えております。特に多いのが日本大学第三中学校、東海大学付属相模中等部、桜美林中学校の3校です。近年の大学付属校人気を反映しているのかもしれないですね。大学付属校は生徒数もクラス数も多くて大規模ですが、本校の中学は少人数ということで違いがあります。
入学式の翌日も!充実した校内行事
――不本意で入学した生徒に横浜翠陵を好きになるための取り組みを紹介してください。
始めが肝心ですから、入学式の翌日にさっそく伊豆で1泊2日のフレッシュマンキャンプを行います。ここでは国数英を中心とした各教科の学習に関するガイダンスを行うとともに、クラスメイトと協力して様々なことを行うプロジェクトアドベンチャーに取り組みます。このフレッシュマンキャンプでみんな最初の友達を作り、横浜翠陵生としての第一歩を踏み出します。
そして間髪入れず、5月にはトレッキングデーを行います。こちらは全学年で実施しており、学校の外に出て、ゴールをめざしてひたすら歩き続けるものです。中学では3年間で合計40キロ、高校では3年間で合計60キロ、中高一貫生であれば卒業までに100キロを歩きます。生徒は当然嫌がりますが(笑)、いざやってみると長い距離を歩き切った達成感があるのか、みんな良い顔をしてくれますよ。
今年はコロナ禍の影響があり、年間行事を例年通りに行うことが難しくなってしまいました。友達を作り、達成感を得る場は生徒たちにとって大切なものですから、可能な限り実施したいという思いがあります。フレッシュマンキャンプは残念ながら中止になってしまいましたが、トレッキングデーは時期をずらし、距離を短縮した上で実施することにしました。
勉強への関心を呼び起こす取り組み
――教育面の特徴を教えてください。
DUT(ダット)理論というのは聞いたことがあるでしょうか?これは知りたい=Desire、わかった=Understand、できた=Training、この3つをうまく循環させながら学力を高めていくという理論で、本校の指導の基になっているものです。ただ、この3つが欠けずに揃っている生徒はそうはいませんよね。特にDesire、勉強に興味を持たせることは難しいです。「勉強に興味を持ちなさい 」と、頭ごなしに言ったところで興味をもつようなものではありませんから。今年は実施できないものも多かったのですが、土曜理系ゼミや筑波研究学園都市見学ツアー、海外教育研修など様々な課外活動を用意しているのは、挑戦の場を与えることで勉強への意欲を喚起するねらいがあります。
DUT理論で進む学習のフォローアップの取り組みの一つとしては、チャレンジノートがあります。これは家庭での勉強時間を生徒自らが管理するためのノートです。担任は必ずノートを確認しながら生徒一人ひとりの状況を把握し、必要なタイミングでフォローをしていきます。
――最後に、横浜翠陵中学・高等学校をめざす受験生にメッセージをお願いします。
本校のモットーはTHINK&CHALLENGE、つまり、考える力と挑戦する心です。高校生なら3年間、中学生なら6年間かけて、この2つを育む場をたくさん用意して待っています。
後編では、高校3年生の秋山和花さんと中学3年生の村上和菜さんのお話を掲載しています。