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公立千歳科学技術大学は1998年、千歳市が出資し民間が運営する公設民営の大学として開学しました。開設当初は、先端研究分野である光について学修する「光科学部」としてスタート。2015年に理学と工学を融合させて学ぶ理工学部に改組しました。以来、理工学の幅広い知識・スキルに加え、人間力を備えた人材を養成し、卒業生は多様なフィールドで活躍しています。
そして、2019年には公立大学に生まれ変わり、経営と教育の改革をはじめ、さらなる地域貢献に取り組んでいます。豊かな北海道の自然に恵まれたキャンパスでは、新校舎建設計画も進み、全国から集まった学生が、「北の大地」で夢を大きく育んでいます。
共通基盤教育で幅広く学修 自分に合った学科を選択
公立千歳科学技術大学は2019年4月、名実共に公立大学として生まれ変わりました。川瀬正明学長は「初年度は私立大学型で入試を行いましたが、今春から公立大学型の入試(前期日程と公立大学中期日程)となり、全国の都道府県から受験生が出願したことで優秀な学生が数多く入学しました」と語ります。前期日程では本学と旭川、函館、釧路の試験場のほか、道外の盛岡、東京、名古屋にも試験場を開設しており、全学生に対する自宅外学生の割合は38%に上っています。
開学当初は、当時の最先端の研究分野である光について広く学修する光科学部を擁する大学として、その先進性が高く評価されました。その後、2015年に理工学部を開設し、現在に至っています。
その理工学部(1)は応用化学生物学科、電子光工学科、情報システム工学科からなっていますが、入試は学部として一括募集。1年次は「共通基盤教育」で理工学のコアな部分となる9つの領域を幅広く学修し、2年次に所属学科を選択します。「入学後、共通教育でしっかり学んでから、自分の進みたい学科を選択できるのが大きな魅力です。入学前から専攻分野を絞るのは難しいと思いますので、そうした状況にきちんと対応しています」と川瀬学長。
この「2年次からの学科選択」のほか、「実験・実習を重視したカリキュラム」「カリキュラムと連動したキャリア教育」「グループワーク・プロジェクト教育」が特色で、それが高い人材養成力につながっています。20年3月卒業生の就職率は実に99.3%と高い数値を誇っており、卒業生は理学と工学を横断的に学修する理工学の幅広い知識・スキルに加え、キャリア教育で培った人間力で多様なフィールドで活躍しています。
オンライン化に素早く対応 学生の経済支援も充実
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、春学期からの講義はオンラインになりましたが、小規模大学の強みを発揮してスムーズに移行することができました。
公立千歳科学技術大学では、社会貢献の一環として、以前から独自でeラーニングシステム「CIST-Solomon(2)」を開発。そのコンテンツを無料で広く社会に公開していましたが、講義のオンライン化にあたっては、その経験が大いに生きました。この「CIST-Solomon」は、学校や家庭などでインターネット環境があれば、いつでもどこでも学習できるシステムです。
また、オンラインの環境が整っていない学生には、Wi-Fiのルーターを無償で貸与したほか、5月には「学生の学び継続」のための「学生支援緊急給付金」の制度を実施しました。全学生が対象で、自宅生には3万円、自宅外学生には5万円を支給しています。
さらに、大学の最寄り駅である南千歳駅と千歳駅からは大学までのシャトルバスを運行。乗車人数を制限するなど通学面でもコロナ対策をきちんと実施しています。
数理情報教育を強化し新校舎建設で環境整備
公立大学法人化を機に、川瀬学長は「経営改革、教育改革、地域貢献の3本柱で、大学を作り直す覚悟で改革を進めています」と決意を話します。
教育改革については、数理情報系の強化に力を注いでいます。情報システム工学科の学生だけではなく、全学科共通で数理情報に関する学びを徹底することで、例えば応用化学生物学科から情報に強い生物エンジニアを輩出するなど、現代社会で求められる専門性プラス情報リテラシーを身に着けた人材の育成を目指しています。
また、カリキュラムの見直しも進め、地域の理解を深めるための「千歳学」や、学生が千歳市の課題発掘から解決までの提案を行う「地域課題プロジェクト」を導入しました。
「経営改革と教育改革の両方にまたがりますが、体制をきちんと立ち上げることが最重要課題です。新たな施設の整備や教員の増員なども含まれており、教員は順調に充足しています。施設面では新校舎の建設を計画しています。情報系の教育を強化するという大きな柱のもと、教員の研究室やPC教室、実験室、グループワークを充実させるためのラーニングコモンズなどを整備します。また、公立大学法人化で学費負担が下がり、優秀な学生が大学院に進学しやすい環境になることから、将来的に学部と大学院の一貫教育を進めたいと考えています」と川瀬学長は説明します。
新校舎は、地上3階建て3000㎡。現在、実施設計の段階で22年4月から運用開始予定です。
千歳市とさらなる連携強化 積極的に地域貢献を推進
公立大学の使命の一つに、地域貢献があります。このため19年4月、公立化とともに「地域連携センター」を新設し、千歳市の新しいまちづくり構想「スマートネイチャーシティちとせ(3)」の推進に尽力しています。同センターでは、市内の高等教育機関や経済団体と地域連携ネットワークを構築し、地域課題解決に向けて取り組んでいます。地域や産業と大学を結ぶためのコーディネーターを配置し、学内の研究シーズを精査し、産業界や行政と大学がどのようなつながりをもてるのかリサーチをしています。
また、NPO法人ホトニクスワールドコンソーシアム(PWC)では、大学と会員企業の間で勉強会を開催したり、新たなプロジェクトについて検討しています。
川瀬学長は、「本学には全国から優秀な学生が集まっていますが、その学生もやがては日本の各地で活躍する時がきます。それは、千歳市に愛着を感じる応援団が日本全国に生まれることであり、結果として地域の活性化、地域貢献に繋がっていくのです」と語ります。
「いま、受験生は新型コロナ感染症の影響で厳しい状況にありますが、ニュートンが万有引力を発見したのは、ペストの大流行により大学が休校になった時でした。どんな大変な時でも、自ら前に進もうという気持ちがあれば必ず扉は開けます。本学の教育の最終目標は、生涯にわたって自ら学び続けることができる学生を育てるということです。皆さんも、そんな気持ちを胸に頑張ってほしい。化学や生物、物理や情報に興味のある若者にぜひ来てほしいと思います。本学の魅力は、小規模大学の利点を生かした面倒見の良い大学だということです。あなたの希望に必ず応えます」
(1) 理工学部の3学科
〇応用化学生物学科:化学・生物学を基盤に素材、医療、食品、環境など多様な分野に対応する知識を学修し、実社会に役立つ専門性と柔軟性、応用力などを養う。
〇電子光工学科:社会のすみずみに浸透する光サイエンスとエレクトロニクスの最先端を学修、ものづくり、システムづくりの担い手となるための知識・技術・創造力を養う。
〇情報システム工学科:情報社会を支える技術のソフト・ハード両面を横断的に学修し、社会の発展に寄与できる技術力と様々な場面で活躍できるリーダーとなる資質を養う。
(2) eラーニングシステム「CIST-Solomon」
独自のeラーニング教材で、教科書や板書だけでは分かりづらい複雑な内容もアニメーションや映像で簡単に学べるように工夫している。中学から高校、大学までの数学・英語・物理・情報の分野を5万件のコンテンツでカバー。初めて利用する人のために「eラーニングシステム講習会」を開催している。
(3) スマートネイチャーシティちとせ
千歳市の豊かな自然がもたらす生態系サービス(水・緑・温泉)を生かした「持続可能なまちづくり」に向けてさまざまなステークホルダーと連携し、ものづくり、観光、資源・エネルギー開発、環境保全、福祉・医療、インフラ整備、教育、コミュニティなど千歳市が抱える課題を抽出。公立千歳科学技術大学が持つ分析やICTなどの科学技術の活用による解決を図ることで、自然環境との共生を可能にする持続可能な循環型地域を目指し、地域創生を実現する。千歳市内にある支笏湖産のヒメマス「支笏湖チップ」の新たな商品化に向けて、産学官連携によりヒメマスのブランド化を進め、観光誘致につなげる事業にも協力している。