<PR>
グローバル化の波が追いつき、輝きを増す立命館アジア太平洋大学(APU)。先見性は入試でも発揮され、「探究型の学び」をリードする入試を導入予定。その概要について、アドミッションズ・オフィス課長補佐の吉田知史氏に聞いた。
国際学生との強固なネットワークが生まれる環境
APUの国内学生と国際学生(留学生)の構成比は1:1。国際学生は学士課程に入学し、国内学生と同様に4年間をキャンパスで過ごすため、国内学生はその4年間を通して国際学生と切磋琢磨する中で文化や習慣の違いなど、異文化と折り合いをつけながら鍛えられる。APUは、日本にいながら国際学生との強固なネットワークが生まれる、世界的に見ても恵まれた環境にある。APUの学生は、「多様な価値観を受け入れられるようになった」「主体性が身についた」ことを実感し、平均8.9カ国の友人を得て卒業する(2018年春卒業時アンケートより)という。
鍛えられるのは、異文化理解力だけではない。アドミッションズ・オフィス課長補佐の吉田知史氏は、こう話す。
「自国の貧困や教育問題の解決を目指すなど、社会問題に取り組みたいと考える志の高い国際学生が多い。英語力は出願レベルでIELTSの平均スコアが6~7で、加えて学力も高い。優秀な国際学生と国内学生の融合により生まれるAPUの特徴は、“目標に向かう行動力”や“やり抜く力”と共に、“他者との相互理解に基づいて他者を巻き込みつつ、他者に貢献する態度”を備えていること。このような環境のもと、今まで以上に自分の頭でしっかり物を考える力を持った国内学生を増やすことで、優秀な国際学生と良い意味での化学反応を起こす場面を増やしていきたいと考えています」
APUは、「APU2030ビジョン」において、「世界を変える人材育成を目指す」としている。その実現には、国際学生とさらに高度な化学反応を起こせる、志の高い国内学生を増やす必要がある。そこでAPUは、2021年度から総合型選抜(現行のAO入試)「世界を変える人材育成入試」を実施する。求める学生像は、自分の頭で考えられる、高い思考力を身につけた学生だ。吉田氏は言う。
「世界を変えるといっても、いきなり貧困や食糧問題などの大きな課題に取り組むのではなく、自分のできる範囲の小さな問いから出発し、その輪を広げていくことで世界を変えていく人を育てたいと、APUは考えています。
学生にとって、世界を変えていく人になるには、高い思考力はもちろん、在学中に得られる多国籍の友人たちや、世界138カ国・地域に散らばる卒業生とのネットワークも大変役に立ちます。このネットワークが構築される大きな要因の一つがAPUのキャンパスの立地です。
別府市郊外に位置するキャンパスなので、学生の多くは、一度登校したら夕方までキャンパスで過ごし、滞在時間が長いことも特徴です。また授業の合間や後のライブラリー(図書館)利用も多く、カフェテリア(食堂)のあちらこちらでも、日英のみならず、様々な言語で議論を交わす学生の姿もよく見かけます。このような関わりが強固な人的ネットワークを生み出します」
新たな総合型選抜を導入し探究型の学びを深める
「世界を変える人材育成入試」は、探究型の学びを深める入試。まず高校では、薄井道正教授(立命館大学教育開発推進機構、APUアドミッションズ・シニアフェロー)が考案した思考ツールである「ロジカル・フラワー・チャート(以下Fチャート)」を活用して自分で「問い」を立て、自分なりの「方法」で、自分なりの新たな答えを見つけだす力=「探究」型の資質・能力を育成する。
次に入試では、Fチャートを活用して、自分の考えをまとめて文章表現などによるアウトプットを求め、さらに志望理由書等の出願書類や英語外部資格試験等のスコア、調査書などの審査により「探究型の資質・能力等」を確認。最終的に面接で多文化環境で学び成長できる力を審査し、合否が決まる。入試で問われる資質・能力は、大学の初年次教育につながり、このことにより高大接続にも寄与する。吉田氏は言う。
「Fチャートを使って、しっかり対策して思考力を身につけることは、大学で学ぶ力につながります。新学習指導要領における『主体的・対話的で深い学び』を高大接続で一貫して伸長し、批判的思考力を備えたグローバル人材の育成を目指します」
Fチャートの活用法はAPUのホームページで公開されている。この思考ツールは、APUの入試対策になるのはもちろん、高校生全体の思考力を伸ばす探究型の学びにも資する。吉田氏は、Fチャートは、高大接続を深化させるツールでもあると言う。
「ホームページで公開しているのは、事前の入試対策と同時に、高校の探究活動にも使ってほしいからです。Fチャートを活用するためのテキストも用意しているので、高校の探究活動で問いを立てる訓練に活用いただけます。型にはまった思考訓練に懐疑的な意見もありますが、スポーツでも勉強でも基本の型が重要で、いきなりできるものではありません。思考法も基本から始めて徐々に自分のやり方を身につけていけばよいと考えています」
「世界を変える人材育成入試」を通して、高大接続全体を見据えるAPU。その背景について吉田氏はこう話す。
「国際学生の多くは、紛争や動乱、移民問題など様々なものを自分ごととして背負って学んでいます。そのような状況を見ていると、なんとなく偏差値の高い大学へ行って、大企業に入社すれば安泰というモデルはとっくに終わっていると感じます。多国籍化していく社会の中で、文化や考え方が違う人と折り合いをつける力、他者との協働の過程で何が起こっても自分でしっかりとした問いを見つけて解決する力が必要になります。予測困難な時代だからこそ探究型の学びが必要であり、APUが日本社会の「考える力」の底上げに少しでも貢献できればと考えています」
大学は教育・研究に加え、社会的使命が求められている。グローバル大学の草分けとして発展してきたAPUは、「世界を変える人材育成入試」の導入により、新たな時代に活躍できる人材育成を目指す。