【地域別高校ランキング有】医学部に強い高校はどこだ!

【地域別高校ランキング有】医学部に強い高校はどこだ!

ここ数年の傾向を継続し、19年度(19年4月入学)の医学部入試の出願状況も落ち着いていた。それでも難関であることに変わりない医学部入試に強い学校はどこなのか。私立大医学部の女子の動向と合わせてお届けしよう。

国公立大医学部医学科合格者数ランキング

19年度の国公立大医学部の志願者数は2万5471人。対前年比98%で5年連続の減少となり、医学部人気は落ち着いている。駿台教育研究所・進学情報事業部長の石原賢一さんは言う。

「08年からの定員増で、国公立大医学部の定員は大幅に増えたが、それに見合うほど志願者は増えていない。志願者減の要因は、好調な就職状況とともに、成績上位層が情報系の学問に魅力を感じていることが挙げられます」

個別大学の前期の出願状況を見ると、東大や京大をはじめ、北海道大、東北大、名古屋大、大阪大など難関大医学部は軒並み減少し、志願者増は九州大や千葉大など僅か。一方、弘前大、福島県立医科大、信州大、愛媛大、熊本大など、地方の国公立大は、志願者が増える大学が多かった。

「難関大の志願者減は、確実に医学部に合格するため無理をしない受験生が増えた影響。地方大学の志願者増は、安全志向に加え、大企業がない地方の成績上位層の受け皿が依然として医師であることも大きい」(駿台の石原さん)

医学部全体の志願者は微減でも、地方の国公立大は倍率が上がり、志願者が減少した難関大も、コアな層は残って少数激戦。こうした状況を乗り越えて結果を出した医学部に強い学校をまとめたのが、表Aの「国公立大医学部医学科合格者数ランキング」だ。

1位は12年連続の東海。地元の名古屋大の合格者が29人と多く、26.4%が同校出身者だ。駿台の石原さんは、同校の伝統に注目して、こう話す。「国公立大医学部志望者がコンスタントにいる学校は少なく、医学部入試に対応できないケースもある。その点、高い合格実績が続いてきた学校はノウハウの蓄積があり適切な指導ができる。多くの仲間が医学部を目指して切磋琢磨する環境も見逃せない」

2位の灘は、東大合格者が21人で全合格者の20.8%、同じく京大が26人で23.9%を占める。合格者数は東海に譲るが、質では凌駕している。3位洛南、4位開成、5位ラ・サール、6位甲陽学院と中高一貫校が占める中、札幌南は北海道大に合格者全体の20.6%となる21人が合格し8位に入った。13位の熊本や16位の旭丘、20 位の仙台第二、21位の大分上野丘など、地元大学の高い合格実績を背景に、多くの公立伝統校がランクインしている。

 

【表A】国公立大医学部医学科合格者数ランキング

順位   学校(所在地) 卒業生数 合格者数
1 東海(愛知) 427 115
2 灘(兵庫) 219 90
3 洛南(京都) 456 77
4 開成(東京) 401 70
5 ラ・サール(鹿児島) 225 69
6 甲陽学院(兵庫) 206 63
7 久留米大付設(福岡) 202 57
8   札幌南(北海道) 321 56
9 愛光(愛媛) 229 54
10 東大寺学園(奈良) 210 53
昭和薬科大付(沖縄) 207 53
12 四天王寺(大阪) 458 48
13 大阪星光学院(大阪) 176 46
白陵(兵庫) 188 46
  熊本(熊本) 393 46
16   旭丘(愛知) 351 44
17 駒場東邦(東京) 233 43
南山(愛知) 404 43
洛星(京都) 209 43
20   仙台第二(宮城) 311 42
21 桜蔭(東京) 227 41
  大分上野丘(大分) 317 41
23 豊島岡女子学園(東京) 344 39
滝(愛知) 356 39
25   富山中部(富山) 278 38
26   岐阜(岐阜) 353 37
西大和学園(奈良) 336 37
  鶴丸(鹿児島) 315 37
29 北嶺(北海道) 123 36
広島大付(広島) 201 36
広島学院(広島) 186 36
  宮崎西(宮崎) 394 36

合格者数は既卒含む。校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立

国公立大医学部医学科現役合格者占有率ランキング

3年制の公立校が健闘する合格者数ランキングと対照的に、表Bの「国公立大医学部医学科現役合格者占有率ランキング」は、1位灘、2位久留米大付設、3位北嶺、4位白陵など、14位の広島大付までが中高一貫校だ。

「国公立大医学部は、センター試験や2次試験で取りこぼしが許されない。2次試験の問題がハイレベルな東大や京大と違って、一般的な大学の医学部の2次試験は他学部と同じ問題を使用していることから合格最低点が高く、センター試験の失敗を逆転できないのです」(駿台の石原さん)

 

【表B】国公立大医学部医学科現役合格者占有率ランキング

順位   学校(所在地) 現役合格者数 現役占有率(%)
1 灘(兵庫) 58 26.5
2 久留米大付設(福岡) 37 18.3
3 北嶺(北海道) 21 17.1
4 白陵(兵庫) 32 17
5 甲陽学院(兵庫) 33 16
6 ラ・サール(鹿児島) 34 15.1
7 愛光(愛媛) 34 14.8
8 筑波大付駒場(東京) 23 14.1
9 大阪星光学院(大阪) 24 13.6
10 東大寺学園(奈良) 28 13.3
11 桜蔭(東京) 29 12.8
12 昭和薬科大付(沖縄) 26 12.6
13 東海(愛知) 52 12.2
14 広島大付(広島) 23 11.4
15   札幌南(北海道) 35 10.9
16 開成(東京) 42 10.5
17 広島学院(広島) 18 9.7
18 徳島文理(徳島) 12 9.4
19 駒場東邦(東京) 21 9
20 洛南(京都) 41 9
21 金沢大付(石川) 11 8.7
22 洛星(京都) 17 8.1
23   秋田(秋田) 21 7.7
24 智辯学園和歌山(和歌山) 19 7.6
25   岐阜(岐阜) 26 7.4
26
 
海城(東京) 24 7.3
弘学館(佐賀) 12 7.3
28 ノートルダム清心(広島) 13 7.3
29 六甲学院(兵庫) 12 7.2
30   富山中部(富山) 20 7.2

卒業生に対する比率を「占有率」としてまとめた現役合格者数が3人以上の学校を集計

医学部医学科+東大・京大現役合格者占有率ランキング

6年制で余裕がある中高一貫校と異なり、3年制の公立校は2次試験対策が遅れがち。さらに、卒業生数が多いことも、現役占有率が上がらない要因となる。 医学部と同様に進学校の力を測るものさしである東大と京大を合わせると、さらに中高一貫校が強くなる。表Cの「医学部医学科+東大・京大現役合格者占有率ランキング」では、17位の東海までが該当する。

1位の筑波大付駒場、3位開成、5位聖光学院、6位の東大寺学園などは、医学部のみのランキングはそれほど高くないが、東大や京大合格者数を合わせることにより上位に。2位の灘や4位の甲陽学院などは医学部と東大・京大を加えた両方で上位。10位の白陵や15位のラ・サールなどは、医学部ランキングに比べると順位が低い。進学校と一言で括っても、それぞれ特徴があることが分かる。

最後に私立大医学部の状況に注目すると、志願者は微減で18年度並みだが、合格校の顔ぶれが変わっている大学もある。その要因は、女子や多浪生を不利に扱った東京医科大の不適切入試。現時点で男女別の合格者数データがないので、女子校の動向を基に検証すると、私立大医学部の合格校中に占める女子校からの合格者総数は、18年度の464人から519人に増えている。個別の学校では、女子学院が10人から26人、白百合学園が19人から28人、東洋英和女学院が6人から15人など、首都圏に合格者が大きく増える学校が多い。

「最終的な大学の発表を待ちたいが、不利な扱いを受けなければ、女子の合格者が増えることが証明された」(予備校関係者)

男女ともに持てる力を発揮できた19年度の医学部入試。その結果について、次ページからのクロス表や大学別合格者数ランキングで確認してほしい。

【表C】医学部医学科+東大・京大現役合格者占有率ランキング

順位   学校(所在地) 医学科+東大京大
現役合格者数 現役占有率(%)
1 筑波大付駒場(東京) 102 62.6
2 灘(兵庫) 114 52.1
3 開成(東京) 180 44.9
4 甲陽学院(兵庫) 89 43.2
5 聖光学院(神奈川) 97 42
6 東大寺学園(奈良) 85 40.5
7 久留米大付設(福岡) 81 40.1
8 大阪星光学院(大阪) 64 36.4
9 桜蔭(東京) 80 35.2
10 白陵(兵庫) 54 28.7
11 栄光学園(神奈川) 52 27.8
12 麻布(東京) 84 27.3
13 駒場東邦(東京) 60 25.8
14 洛星(京都) 53 25.4
15 ラ・サール(鹿児島) 56 24.9
16 北嶺(北海道) 30 24.4
17 東海(愛知) 103 24.1
18   北野(大阪) 64 20.1
19 広島学院(広島) 37 19.9
20 愛光(愛媛) 45 19.7
21 渋谷教育学園幕張(千葉) 67 19.4
22 海城(東京) 61 18.6
23 洛南(京都) 84 18.4
24 浅野(神奈川) 48 18
25 広島大付(広島) 36 17.9
26
 
女子学院(東京) 40 17.9
西大和学園(奈良) 60 17.9
28   札幌南(北海道) 57 17.8
29 六甲学院(兵庫) 28 16.9
30   小石川中教(東京) 26 16.7

地域別国公立大医学部に強い高校

 

表の見方
◆2019年度入試で、防衛医科大を除く国公立大医学部・医学科合格者数の上位校を地域ごとにまとめた。
◆合格実績のある高校へのアンケート取材(サンデー毎日と週刊朝日、大学通信による3社合同調査)と、大学発表データを基に作成。一部の高校は、集計中のため掲載している人数よりも実際の合格者数が多いことがある。また、非公表の高校は除いた。掲載したデータは、浪人などの人数を含んでいないことがある。したがって、空欄でも0人とは限らない。
◆卒業生数は全日制の人数を使用。高校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。

主要国公立大医学部高校別合格者数ランキング

 

表の見方
◆国公立大の医学部・医学科の合格者数を掲載(東京大は理科Ⅲ類と医学科の合計数)。
◆合格実績のある高校へのアンケート取材(サンデー毎日と週刊朝日、大学通信による3社合同調査)と、大学発表データを基に作成。一部の高校は、集計中のため掲載している人数よりも実際の合格者数が多いことがある。
◆高校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。

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