旧来の文学部のイメージを覆す、新カリキュラム導入 新しい文学部の学びで「人生を主体的に創る」女性へー白百合女子大学 文学部

旧来の文学部のイメージを覆す、新カリキュラム導入 新しい文学部の学びで「人生を主体的に創る」女性へー白百合女子大学 文学部

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変化する社会の流れに呼応するように大学も大きく変わろうとしている。伝統ある大学や学部もその例外ではない。白百合女子大学の文学部においても2025年度より学科の枠を越えて、領域に捉われない横断的な学びを提供する新カリキュラムがスタートする。内海﨑貴子副学長に詳しくお話を伺った。

取材 井沢 秀(大学通信)

副学長 内海﨑貴子 教授

専門分野 教育学(人権教育・ジェンダー平等教育)、キリスト教と女子教育研究
経歴 川村学園女子大学教育学部児童教育学科教授を経て現職
所属学協会 日本カトリック教育学会(常任理事)、日本教育学会、日本女性学会、日本教師教育学会、子ども社会学会

―来年から文学部のカリキュラムが刷新されるそうですね。新カリキュラム導入を決めた経緯や目的について教えてください。

一般的に文学部は伝統的な学びの分野でありながら、近年の受験生からは「文学の学びが社会でどう活かせるのかわかりにくい」「就職に直結しない感じがする」といったイメージで語られることが多いようです。

実際はその真逆で、幅広い視野と深い思考能力を養うことができる白百合の文学部卒業生はさまざまな業界に就職して活躍しています。巷の誤った先入観を払拭するとともに、文学部は「不確実な時代でも柔軟に対応できる力を持った女性を育てていく学部である」ということを表に出してわかりやすく伝えたい。そんな想いから新カリキュラムの導入に踏み切りました。

―文学部ではどのようなことを学べるのか、詳しくご紹介いただけますか?

文学は人類が長い歴史のなかで積み上げてきたもので、私たちは作品を通じてありとあらゆる年代、地域、環境に置かれた「人間」に触れることができます。そこには無数の人生が織りなす物語があり、善悪、幸福、自由など多様な価値観が描かれています。

それらを学ぶことで、必然的に歴史や地域を俯瞰して人間を捉え、広い視野で物事を考え抜く力が養えます。今後どんどん人間の仕事はAIに置き換わっていくでしょうが、文学の学びを通じてデジタル化することができない能力、すなわち「人間だから持ちうる価値観や視野」を育んでいってほしいと思います。

―新カリキュラムの特色について教えてください。

新カリキュラムでは「ライフ・オーナーシップ」というメインテーマのもと、多彩なプログラムを用意しました。これはLife(生命、生活、人生)とOwnershipを組み合わせた言葉で、自分自身の進路やキャリアをその都度主体的に選択し、自分の人生を自分らしく創り上げることを意味しています。ライフ・オーナーシップを獲得するために4年間の学びがあるとも言えます。

2025年度入学生からは、文学部3学科(国語国文学科・フランス語フランス文学科・英語英文学科)で最低限必要とされる専門領域に関する学びを62単位に絞り、余裕が生じた残りの単位はさまざまなプログラムから自分の興味や関心に応じて選べるようになります。これはもちろん学科を問わず選択できて、複数のプログラムと組み合わせて学ぶことも可能です。

内容はグローバルビジネスやジェンダー、演劇やポップカルチャー、カルチュラルリテラシーなど非常に多岐に渡る学問領域を扱っており、今後のキャリアや人生をつくっていく上で参考になるものが多いと思います。もちろん従来通り各学科の専門領域を深められるプログラムもあれば、教員免許や司書、登録日本語教員といった資格の取得を目指すプログラムも準備しています。

また従来の教職課程は必要単位が上積みされていましたが、新カリキュラムでは資格取得プログラムとして卒業要件にカウントできます。学びの幅だけでなく卒業後の進路を見据えた柔軟な選択ができるようになりました。

―専門領域以外の分野も広く学べるようになったのですね。ただ選択肢と裁量が広がったぶん、どれを選ぼうか悩ましい人もいるのでは。

おっしゃる通りで、新カリキュラムの文学部では幅広い領域でいろんなことを学べるようになったので、いきなり自分の視点で選べと言われても難しい学生もいるかもしれません。そこで本学では教員が「アカデミック・アドヴァイザー」としてひとりひとりの学生に付き、各プログラムの学びがどんなキャリアにつながっていくのか、など学習面や履修のアドバイスを行う制度を用意しています。

さらにキャリア支援課の職員が「キャリア・アドヴァイザー」として各学生の進路選択や就職のサポートを行っています。つまり1人の学生に対して2人のアドヴァイザーが4年間伴走しながら、学びと進路選択を支えていく体制を整えているのです。この仕組みを上手に活用しながら、「自分の将来をデザインして最終的に判断する力」をプログラムの選択や学びの中で身につけていってもらいたいと思います。

―文学部がカバーしている学びの広さが改めてよくわかりました。最後に、白百合女子大学文学部の卒業生の方々は、どのような進路選択をしているのかご紹介いただけますか?

実際に幅広い業界の企業から求人があります。本学では学部・学科ごとに就職先を公表していますが、白百合生が強いと言われている航空・観光・ホテルといったホスピタリティ業界はもちろん、メーカーやIT、金融・保険、流通、マスコミなど卒業生が活躍する業界の広さに驚かれるのではないでしょうか。

「文学部だから」何にでもなれる、そして「選択する力」が身につく。新カリキュラムでさらに広がる文学部のポテンシャルに、大いにご期待いただきたいと思います。

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