「就職に力を入れている大学」で14年連続全国1位 多彩な切り口で個々のニーズに応える明治大学のキャリア形成支援

「就職に力を入れている大学」で14年連続全国1位 多彩な切り口で個々のニーズに応える明治大学のキャリア形成支援

明治大学は、高校の進路指導教諭を対象に大学通信が行った2023年の調査において、「就職に力を入れている大学」の項目で14年連続全国1位を達成。低学年次から気軽に参加できるプログラムのほか、挑戦意欲の高い学生に向けた“高負荷”のプログラムまで、学生の幅広いニーズに応える多彩なキャリアサポートが魅力だ。同大の取り組みの最前線を紹介する。

取材・文 鈴木秀一郎

低負荷で気軽に参加できる「企業見学」

「就職に力を入れている大学」として、学生の高い満足度を実現している明治大学。1学年あたり約8000人という多くの学生のニーズに応えるため、広く門戸を開いた敷居の低いプログラムから、実践的な高負荷のプログラムまで、既存のプログラムを常に変化させつつ、多彩なキャリアサポートを展開している。例えば、2023年度にはコロナ禍で実施できなかった「企業見学」が復活。これは“遠足”や“社会科見学”のような気軽さで参加できる低学年次向けのプログラムだ。大学での目的意識が明確ではなく、将来像が見えていないまま1・2年次を過ごしてしまう学生の意識を高めたいという意図があるという。「1・2年次から着実に準備を進め、高負荷のプログラムにも挑戦する学生がいる一方で、3年次になっていざ就職活動を始める際に、土台となる社会への認識が不十分な学生がいるのも確かです。そこで、低学年次から社会を知る機会を多く与えていきたいと考えています」と、就職キャリア支援センターの倉吉俊一郎氏は話す。

「学生は3年次の夏のインターンシップから本格的な就職活動に入りますが、6月頃に自分の強みや適性を理解したうえでエントリーするためにも、1・2年次のうちから社会人の実態を知る努力を重ねてほしいのです。例えばゲーム会社は人気の業界ですが、『ゲームが好きだから』といった動機だけでは不十分。市場ニーズを分析したうえで企画を練り、多くのスタッフと協力しながら新たなゲームを生み出していくプロセスを知ってほしいですし、そのために関わる人々が活発に意見を出し合う“現場のリアル”がわかれば、学生が授業でグループワークに取り組む意義も理解できてくるものです。社会を知れば、学業に向かう意識も変わってくるのです」(倉吉氏)

高負荷だが収穫の多いPBL型プログラム

「企業見学」よりも負荷のかかるプログラムに目を向けると、3日間以上の就業体験で仕事内容を理解する低学年次向けプログラム「Meiji Job Trial」がある。また「Meiji Challenge Program」は、学部学科を越えて学生がグループを組み、企業の課題解決に挑むPBL(=Project based learning/課題解決型学習)型プログラムだ。実社会では部署や専門性の垣根を越え、チームで協力するケースがほとんどだからこそ、文理不問で学生が協働する横断的なプログラムが用意されている。ただし、このMeiji Challenge Programは最短でも1カ月を要する。より高負荷となるため敬遠する学生もいるそうだが、参加すれば得られるものも多く、飛躍的な成長が期待できるという。

「提携する企業側の熱量も高く、『学生なのに頑張った』と成功体験を与えるというより、あえて社会の洗礼を浴びせるような、失敗から学ばせるスタンスで学生を鍛えてくれます」(倉吉氏)

このように明治大学では、負荷レベルごとにプログラムを拡充。

「学部学科不問でいつでも誰でも、好きなときに好きなプログラムを選択できることを重視しています。利用するサービスや参加するプログラムを選ぶための個別相談も行いますし、学生にとっての道しるべになれたらと考えています」(倉吉氏)

また、「低学年次支援は、例えるなら“コース料理”ではなく“回転寿司”です」と話すのは、就職キャリア支援センターの金野知旦氏。「出遅れてしまった」と学生が感じた場合でも、十分に取り返せるチャンスがあるという。

もっとも、手厚いサポート体制だからこそ、高学年次でも“取り返せるチャンス”は十分にある。2022年度には、その名も「コミュニケーションが苦手な学生向けガイダンス」が開催された。「初対面の人と話すのが苦手」「緊張してしまう」「面接は不慣れ」といった、日々の個別面談での声がベースにあり、高学年次向けでもコミュニケーションの基本に立ち返って指導を行ったという。

学生の喜びは職員の喜び

「近年は早期化が顕著であるように、就職活動を取り巻く環境も大きく変わってきました」と話す倉吉氏。“就職戦線”は今後も変化し続けていくと想定し、学生のニーズにいち早く対応できる体制の強化と、プログラム開発を心がけていきたいという。

「学生は就職活動の“答え”を求めたり、悩みやストレスを解き放ちに来たりもしますが、あらゆる相談に職員は親身に対応しています。ただ、答えは学生自身でみつけられるよう、私たちは有益な情報提供を行い、学生の満足度を高めることを大切にしています」(金野氏)

「学生の成長が感じられ、学生が喜んでくれれば職員も純粋にうれしいものです。就職活動が終わってから何カ月も顔を合わせていなくても、卒業式の日には『明治に入ってよかった』と話しに来てくれる。そんな学生のために、最大限の力を尽くしていきたいですね」(倉吉氏)

TOPICS
学生と企業、それぞれのニーズの変化にいち早く対応する明治大学

2023年秋、明治大学に約60の企業が集結し、学生と相互交流する「Meiji Career Fes 2023」が新たに開催された。大手就活サイトや志望する企業の公式サイトをチェックすれば、学生が求める情報が豊富に掲載されているが、文字情報だけでは見えてこない企業の実態もある。だからこそ、学内で企業の人々と直接対面で話す機会を設けることで、学生が気づいていなかった各企業の魅力を知ることができるという。

かつて、学内でニーズの高かった“就活イベント”といえば、企業によるセミナーの開催だった。しかし、コロナ禍を経てセミナーのオンライン化が加速し、学内での講義形式の企業セミナーは、学生からも企業からもニーズが落ち込んだという。また、コロナ禍前後で就職キャリア支援センターの役割も変化したため、明治大学では、学生と企業が直接話せる場をつくることに注力。このプログラムでは、企業概要を聞くというよりも、その企業で働く社員の生の声として、具体的な仕事内容やキャリア観などを聞くことを重視。ミスマッチのないキャリア選択につなげるための取り組みとして力を入れている。

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