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2023年度サステイナビリティ観光学部開設
「真のグローバル大学」を標榜して、2000年に大分県別府市に開学した立命館アジア太平洋大学(APU)。これまでに161の国と地域から集まった学生が国や文化、宗教、政治、価値観などの違いを越えて共に暮らし、学んできました。
2023年度には、既存の国際経営学部とアジア太平洋学部に加え、新たに「サステイナビリティ観光学部」を設置します。
持続可能な社会について研究する「サステイナビリティ学」と、人の流動が激しい現代社会に経済的・文化的に大きな影響を与える「観光」の両方を学ぶことで、持続可能な地域社会の形成に寄与し、現代社会が直面している地球規模の課題の解決にも貢献できる、理論と実践を併せ持った「学問的実務家」を育成します。
多文化環境の中で学ぶ「真のグローバル大学」を目指す
立命館アジア太平洋大学(APU)は、「自由・平和・ヒューマニズム」「国際相互理解」「アジア太平洋の未来創造」を理念として2000年4月に誕生。開学時から「学生の50%を留学生に、出身国を50カ国・地域以上に、教員の50%を外国人に」という構想を打ち出し、他に類を見ない多文化環境の中で学ぶ「真のグローバル大学」の実現を目指してきました。
2022年5月現在、在学生中の国際学生の割合は約50%の2522人で、その出身国は94。開学以来の累計だと161の国と地域に上り、全国の大学でも最も多様性に富んだ教育環境となっています。
こうした中で、既存の国際経営学部とアジア太平洋学部に加え、2023年度に新たに「サステイナビリティ観光学部」を設置します。
持続可能な社会に関する教育・研究の必要性
サステイナビリティ観光学部では、「持続可能な社会」と「観光」についての教育・研究を行い、現代社会が直面している様々な地域の課題や地球規模の問題の解決に貢献できる人材を育成します。
近年、SDGsが注目を集めているように、環境汚染や気候変動、資源の枯渇、経済格差などの多くの課題が顕在化しています。将来の世代も安心して暮らせる持続可能な社会の実現のためには、社会経済構造や環境への考え方のパラダイムシフトが必要となります。
そこで必要となるのは、地域における持続可能性を高める行動の実践や国際的な協力に加え、個人それぞれが自身の所属するコミュニティや組織、企業において高い意識を持ち、行動様式を変革していくことです。
そのために重要なのが「持続可能な開発のための教育(ESD:Education for Sustainable Development)」であり、それを大学院ではなく学士課程教育において行うのが、サステイナビリティ観光学部なのです。
地域に大きな影響を与える「観光」についての学び
現代社会は人の流動が激しく、とりわけ観光やビジネスといった短期の人の移動の多さが特徴となっています。特にコロナ禍以前は、国際的な観光客が大幅な増加傾向にあり、観光が目的地の経済・産業や文化に与える影響は非常に大きなものとなっていました。
現在は新型コロナウイルス感染症の影響を受けていますが、コロナ禍後の観光需要はそれ以前をさらに凌駕すると言われています。
また、観光はビジネスとして参入しやすく、今ある地域資源を活かすことができるため、地域経済活性化の手段としても適したものでした。
しかし、観光にもオーバーツーリズムや地域文化の喪失といった負の側面があり、コロナ禍ではパンデミックに対する脆弱性も明らかになりました。これらの解決のためには、観光も持続可能な社会に貢献する産業へと変革する必要があります。
そのため、観光の在り方も、従来の消費主体のものから「豊かさを生むコンテンツ」へと変化しつつあります。地域の資源を発掘し観光コンテンツをプロデュースすること、地域の生活や文化と持続可能な関係を築き、経済が循環する形態を目指すことが、これまで以上に求められるようになってきています。
それに伴い、観光に関する研究も、環境や社会の持続可能性を視野に入れたものが増えており、観光教育も今後はサステイナビリティとの連動が重要となってきます。
サステイナビリティ観光学部では、こうした観光やその研究・教育の新しい潮流を理論と実践の両面で体感し、学ぶことができます。
両分野を身に付けた「学問的実務家」を育成
地域社会の経済にとって重要な「持続可能な観光」は、サステイナビリティの学問分野とも密接に関わるものです。
近年、疲弊した地域の活性化のために観光振興や観光まちづくりが推進される事例が増えています。また、地域住民が主体となったコミュニティ・ベース・ツーリズム、貧困削減のためのプロプアー・ツーリズムなども注目を集めています。
サステイナビリティと観光は、地域社会と不可分であり、その関わり方において共通項を多く持ちます。両者はともに、地域の様々な課題を解決するためのよすがであり、その自然・歴史・文化の価値を保護しながら発展させていくための重要な取り組みなのです。
サステイナビリティ観光学部では、サステイナビリティと持続可能な観光の両方の学びを展開。理論と実践によって両分野を身に付けた「学問的実務家(Academic Practitioner)」の育成を目指します。
9つの専門領域を設定 理論と実践で理解を深める
サステイナビリティ観光学部の具体的な学びとしては、まずアカデミックスキル(言語、調査手法、分析手法等)を身に付け、入門科目を学習します。それらを土台として専門教育科目で理論を学び、キャンパス内外での実践的なフィールドスタディ等で理解を深めます。
専門教育科目としては、「持続可能な開発」と「持続可能な観光」に共通する基盤となる9領域を設定。
環境学、国際開発、資源マネジメント、地域づくり、データサイエンスと情報システム、社会起業、観光学、ホスピタリティ産業、観光産業という9つの専門科目群から、学生自身が選んで組み合わせることが可能です。領域によっては一回生から受講できる科目もあります。
二回生時には文献講読で興味のあるテーマを見つけて知識や分析手法を学び、三回生ではゼミで研究計画を立て、調査を行います。
現場での実践としては、国内外でのフィールドスタディや専門インターンシップ等、課題解決型学習を多く取り入れ、国際機関・企業・地域等との連携を実施。理論と実践の往復を通じて、理解を深めることができます。
卒業時には卒業論文かキャップストーンで地域や企業の課題に取り組みます。
また、オーストリアのザルツブルク応用科学大学とのダブルディグリープログラム(DUDP)を設置。APUでの2年間と留学先での2年間を合わせて両大学の学位を取得することが可能です。
学部長に就任が予定されている李燕教授は「変化が加速する現代社会を生きるためには、あらゆる状況に対応できる力を身につける必要があります。それは考える力であり、行動する力であり、多様な他者と協働する力でもあります。本学部は現代国際社会を生き抜く力を鍛えるカリキュラムになっています。ぜひ本学部で学び、『APUで学んだ人たちが世界を変える』を実現してください」とメッセージを送っています。