受験校に選ばれるだけでなく入学校に選ばれる大学にー東洋大学の入試改革

受験校に選ばれるだけでなく入学校に選ばれる大学にー東洋大学の入試改革

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少子高齢化が進み18歳人口が減る中、各大学は志願者確保を目的とした入試改革を活発に行っている。そんな中、東洋大学の行う入試改革には、多教科型入試の拡大や文系学部における数学必須入試の導入など、一見すると志願者の減少につながりかねないものがある。そこには単に志願者の数を求めるのではなく、複数大学の合格を勝ち取った受験生から入学校として選ばれる大学をめざすという意図がある。入試改革に込められた東洋大学からのメッセージについて、理事・入試部長の加藤建二さんにお話を聞いてみよう。

入試は大学から受験生へのメッセージ

―最近の東洋大学の入試・広報戦略について教えてください。

本学に限らず、どの大学も未来に向けて価値ある大学となるために様々な改革を行っています。それらの改革は、志願者数の増加を目標とするものが多いようです。本学も数年前まではそのような改革を行い、ある程度の成果を得ることができました。現在では受験校に選ばれるだけではなく、他大学も含めて複数の合格を勝ち取った受験生に、入学校として選ばれる大学になることを大きな目標としています。具体的な施策としては、入試面では多教科型入試、文系学部における数学必須入試、英語外部試験利用入試など。広報面では、WEBでの情報発信などがあります。

―確かに今挙げていただいた施策には、必ずしも志願者数の増加に結びつかないものがありますね。

一般的に志願者を獲得するためには、受験生の負担を軽減することが有効です。一方で、各私立大学がこぞって入試教科・科目を減らしたことが受験生の学習意欲低下につながり、高校の教育現場にとって好ましくない影響が出たという話も聞いています。

本学では逆に、4教科・5教科の多教科型入試に力を入れています。この方式で入学した学生は多様な知識を持ち学習意欲も高いため、入学後の学業成績や就職実績などが良好である割合が高いのです。このような学生にもっと増えてほしいという思いを込めて、年々多教科型入試を拡大しています。2021年入試では、初めて4教科・5教科型入試の志願者数(7547人)が、2教科型入試の志願者数(7326人)を上回りました。

文系8学部で数学必須入試を導入したことも同様で、負担から逃げずにきちんと数学を学んでから入学してほしいという意図があります。情報技術が急速に発展する中で、どんな仕事に就くにしても統計や数学の重要性が増しています。このような社会情勢を見据え、11年に初めて数学必須入試を導入しました。当初は文系学部全体における数学必須入試での入学者は0.4%にすぎませんでしたが、21年入試では11.1%まで拡大しています。特に経済学部経済学科では81.0%まで高まりました。「こういう学生に来てほしい」というメッセージを込めた入試方式を実施し、実際に狙い通りの学生の獲得に成功できているのは嬉しい限りです。

640本を超えるWEB体験動画

―英語外部試験利用入試についてはいかがですか。

文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援に採択されたことをきっかけに、受験生にも「聞く・読む・話す・書く」の英語4技能を学んでもらうべく導入した入試方式で、英語外部試験のスコアにより英語試験の点数を80〜100点に換算するものです。全13学部の一般入試前期において導入しています。この方式で入学した学生は、留学や海外インターンシップ等の海外プログラムに参加する割合が高く、意欲的な学生が多いことがわかっています。導入当初の17年には7.5%に過ぎなかった利用率が、21年には42.8%まで引き上がりました。受験生の間でも英語4技能の学習がだいぶ定着してきたことを感じます。22年入試ではさらに拡大し、大学入学共通テスト利用入試前期においても活用可能となります。

―広報面の戦略についても教えてください。

14年入試から紙の大学案内を廃止し、情報発信の方法を本学入試情報サイト「Toyo WebStyle」に全面的に移行しています。紙ではスペースの都合で各学科1〜2人の教員しか紹介できませんが、WEB化により際限なく情報を発信できるようになりました。目玉となるのは、640本を超えるWEB体験授業です。15〜20分程度の短い動画で、本学の教員がどんな研究をし、その研究がどのように社会に役立っているのかを紹介しています。「スポーツ」や「観光」など簡単なキーワードから検索ができるようになっていますので、ぜひ自分の興味のある分野を中心に、たくさんの授業を体験してほしいです。その中で、「この先生の下で学びたい、研究をしたい」というようなものが見つかるのが一番良いですね。また、WEB体験授業は本学の志望者だけでなく誰でも閲覧ができるようになっていますので、高校1年生の文理選択時など、様々な場面で活用いただいております。

―コロナ禍にあってもWEBのコンテンツは安心して活用ができますね。

オープンキャンパスや入試対策講座、相談会など、従来対面で行っていたものをWEB展開しています。コロナ禍への対応も勿論ですが、従来はなかなか情報を得ることのできなかった全国の受験生へも十分な情報提供ができるようになりました。

―入試面では入学して欲しい人材像を明らかにし、広報面では大学の情報を惜しみなく発信することが入学校として選ばれるための戦略ということですね。最後に受験生へのメッセージをお願いします。

受験校、入学校を決める際に大切なのは、その大学がどんな大学かということをしっかりと理解しておくことです。いろいろなコンテンツを活用し、複数の大学を比較した上で魅力を感じた大学を選ぶことが、充実した大学生活を送るための近道です。

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