親子、兄弟姉妹で通いたくなる学校って?拓大一高のフラットな校風とはー拓殖大学第一高等学校

親子、兄弟姉妹で通いたくなる学校って?拓大一高のフラットな校風とはー拓殖大学第一高等学校

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取材:雫 純平(大学通信)

西武拝島線と多摩都市モノレールが交差する玉川上水駅。そこからわずか徒歩3分の地に拓殖大学第一高等学校(通称:拓一)のキャンパスが広がっています。近隣には自然豊かな公園やスポーツ施設、そして学校が多く点在しており、街全体を健やかで文化的な空気が流れています。

同校で入試広報を担当している北野邦雄先生に、来春に控えたカリキュラムやコース改編の詳細、そして学校の雰囲気や教育方針についてお話をうかがいました。

コース制でめざす進路に合わせたカリキュラムを用意

ーー 入り口のエントランスホールの広さに驚きました。開放的で気持ちのいい空間ですね。

北野先生
拓一のシンボル的な場所の一つなんです。フリーで使える机や椅子がたくさんあるので、生徒と先生が面談したり雑談することもあれば、放課後に一生懸命勉強していたりと、毎日みんなが自然に集まって利用していますね。

本校は生徒と先生がとてもフランクにコミュニケーションできる校風で、生徒はわからないことや困ったことがあると気兼ねなく声をかけてくれますし、先生方もフットワーク軽く応じています。ここはその様子が一番見える場所かもしれません。

撮影日にはちょうど文化祭が行われていた。勉強からイベントまで多目的に利用される学校を象徴するオープンスペース。

生徒たちはとても素直で思いやりがあって、勉強にも部活動・学校行事にも一緒懸命取り組んでおり、教員同士も仲が良くて和気藹々としています。そんな風通しの良い学校の雰囲気を、このホールからも感じてもらえるとうれしいですね(笑)。

ーー 玉川上水(東京都武蔵村山市)にキャンパスを構えていますが、在学中の生徒さんはどのあたりの地域から通っていらっしゃいますか?

北野先生
一番多いのは東京都の西側エリア、いわゆる三多摩地区と呼ばれるエリアです。また都内の杉並区や練馬区、埼玉県の所沢市や狭山市といった西武線沿線エリアからも毎年コンスタントに生徒が来てくれますし、最近では南武線や横浜線を経由して神奈川県から通ってくれる生徒も増えてきています。

それでも圧倒的に大多数を占めるのは東京都の生徒で、都立高校との併願比率が6割くらいになります。特進コースの生徒は国立高校、立川高校、国分寺高校、進学コースの生徒は武蔵北高校、小金井北高校、昭和高校あたりとの併願が多いようです。

単願比率は3割前後で、ここ数年は130名くらいで推移しています。

入試部部長 北野邦雄先生(数学科)

ーー いま特進コース・進学コースのお話しがありましたが、拓大一高ではカリキュラムとコースの改編を控えているとうかがいました。その狙いについて教えていただけますか?

北野先生
これまで以上にひとりひとりにあった学習環境を整えていこうと、来春からカリキュラムが変更になります。現在本校は「特進コース」「普通コース」の2コース制を敷いているのですが、名称のイメージで「進学をめざすのは特進コースだけ」という印象を持たれがちでした。

実際は「普通コース」の生徒も早稲田や慶應など最難関私立大学にたくさん合格しています。どちらのコースでもしっかり勉強してもらうことに変わりはないですし、目的と目標が少し違うだけという認識です。今回のカリキュラム変更を機にイメージを払拭しようと、「普通コース」の名称を「進学コース」にリニューアルしましたがこの名称変更は好評です。

ーー それぞれのコースに何人くらいの生徒さんがいらっしゃるのでしょうか?

北野先生
募集定員は1学年400人で、今年度までは特進コース60名・普通コース340名という内訳でした。来春からは募集単位も変わって特進コース100名・進学コース300名で募集します。特進コースの人数を厚くして、進学により力を入れていく方向ですね。

コースは受験の段階で分かれていますが、1年生から2年生への進級時に希望者はコース変更することが可能です。多少審査はありますがそれをクリアすればできますし、逆に特進コースでも進学コースの方が自分に合いそうだな、という生徒も変更できます。

ーー 同じ学年の各コース間で生徒の交流はありますか?

北野先生
文化祭や体育祭といった学校行事はクラス毎に参加してもらうので、コースは関係ありませんね。特に体育祭は学年毎に複数のクラスで縦割り班を作るので、いろんなコースが学年を超えて混ざり合って、毎年楽しそうにやっていますよ。

あと誤解を受けやすいのですけど、特進コースは部活動の制限もありません。学年全体では85%、特進コースだけでも50%の生徒が部活動に所属しているので、そこで他コースの生徒と仲良くなることも多いようです。

これまで特進コースは単位数などが負担となって部活動の参加が厳しいという声もあったので、新カリキュラムではその点を少し軽減しています。生徒にとっては勉強も部活動も高校生活で大切にしていきたいことだと思うので、一生懸命頑張ってどちらも高いレベルで両立してほしいですね。キャンパス内で運動施設を含め移動なしですべてが揃っており、運動部、文化部、同好会といろんなクラブが活動しています。入学したらぜひいろいろ見学してみてほしいですね。

北野先生が顧問をするサッカー部は拓一の中でも1,2を争う人気の部活。拓一でサッカーをやりたくて一生懸命受験勉強を頑張る受験生も多いという。

ーー そのほかに学校で独自に行っている取り組みや、名物行事があれば教えてください。

北野先生
1年次で行っているディスカッションプログラムが特徴的ですね。英語の授業とは別に行っている英語のグループワークで、学年全員で取り組むものです。定期試験後などの落ち着いたタイミングで年に5〜6回、15人前後の生徒1グループに1人ずつ外部の英語講師の方についていただいてオールイングリッシュでコミュニケーションします。最初はたどたどしい自己紹介から始まりますが、徐々にスムーズになって英語でゲームをしたり、社会問題のディスカッションにも挑戦します。最終的に集大成として与えられたテーマでプレゼンテーションを行ってもらうのですが、その頃にはどの生徒も堂々たる話しぶりですよ。そこで培った英語力をもって2年次の修学旅行で海外に行って、現地の高校生と交流してもらうという算段です。今年はコロナで行けていないのですが、落ち着いたら早く再開してあげたいですね。

オールイングリッシュで行われる「ディスカッションプログラム」の様子

中高一貫スタイルではなく、高校3年間で “十分伸ばせる” 学校へ

ーー コロナ禍によって拓大一高の学びにはどんな変化がありましたか?

北野先生
ICTの取り組みを本格化させまして、全館のWi-Fi環境を整えました。本校では特にスマートフォンの持ち込みを禁止しておらず、むしろ正しい使い方を教えることが学校の役割だと考えているので、授業ではWi-Fiと各自の端末を使って検索させたりすることもありますし。

さらに新しい形の学びも取り入れていこうと、スタディサプリを昨年度から全生徒が使えるようにしています。

ただ、やはり学びの基本は対面を重んじています。キャンパスの空気、そして友達や教員とのやりとりが学びに与える影響は決して小さくありません。何があっても学びを止めないよういつでもオンライン授業に移行する準備は怠らず、その上で日々の授業を大切にしていきたいと思っています。

多くの生徒が外部の大学へ進学

ーー 現在の進学状況について教えてください。

北野先生
学校説明会などでは最初に説明するのですが、じつは附属の拓殖大学に進学する生徒は直近の3月卒業生で2.9%、人数でいうと15人です。それ以外の生徒は外部の大学へ進学していて、国公立大学、早稲田・慶應などの最難関私立大学、GMARCHへの合格者は280名を越えます。

付属だから拓殖大学に進むという縛りもありませんし、かならず難関私大をめざせという圧力もありません。近年入学してくる生徒たちは大まかな進学状況を理解していることがほとんどですね。もちろん附属高校ならではの特長もあります。

拓殖大学には中国語学科とスペイン語学科があり、その流れを受けて本校でもこれらを自由選択科目で学ぶことができます。高校でこれらの語学を勉強できるのはかなりめずらしいと思います。

ーー 外部に進学する生徒がほとんどなのですね。進路指導はどのように行われているのでしょうか。

北野先生
進路指導は自分が第一志望で行きたいところを目指そう、ということを基本としています。ただ大学受験だけを目標にしてしまうと、モチベーションが途切れてしまいがちです。だから本校では将来像をイメージしてもらうことを大切にしていますね。

まずは将来どうやって生きて行きたいのか夢や目標を明確に、取り組みたい社会貢献、自分自身の強みなどを描いてもらうところから始めます。そこから逆算して必要な学びを調べ、それを学べる大学を絞り、最終的に大学進学の目標へとつなげていきます。

また本校を卒業したOB・OGの方など身近な先輩をお招きして話を聞いて、生徒の進路選択の参考になるような機会を通年で設けています。ときには職業別や大学別で開催したり、コロナ対策で動画配信形式にしたりと、やり方もいろいろ工夫しています。動画はほとんどの生徒が見てくれたようで、生徒の関心も非常に高いと感じました。

OB・OGによる受験、大学説明、職業などの講演が活発に行われている

希望者向けに「校内予備校」を設定

ーー 学習支援ではどのような取り組みを行っているのでしょうか?

北野先生
ありきたりですが授業そのものをとても大事にしています。朝は小テストで基礎定着を確認していますし、ときには習った知識で大学受験問題に挑戦したり、詰め込むことよりも小さな達成感の積み上げに重きを置いていますね。

その上で希望者向けに設定しているのが「校内予備校」です。これは放課後に外部の予備校講師を呼んで講座を開いていただくというものです。内容としては発展的なものが中心で、難易度によっていくつかの講座に分かれています。学校の勉強で余裕がないという生徒はまず普段の授業を優先してもらいますが、少し余裕があるという生徒は校内予備校も頑張っていますね。もちろん講座を受けてから遅れて部活動に参加しても、全然咎められる空気もありません。

多少の受講料はいただくのですが、通常の予備校に通う1/10くらいの金額で年間20数回の講座を受けられますし、移動の手間も省けると好評で、本校では長く続いている制度ですね。

校内予備校講座の様子(英語)

2019年実施例
※2020年度はコロナ感染拡大のため変則実施
●年間授業料1講座90分×24回 36000円(教材費・振込手数料込)
・3年生:1学期12回/2学期12回
・1、2年生:1学期10回/2学期10回/3学期4回

●開講講座
・高3
【国立早慶上理総合英語】【GMARCH総合英語】
【数学IA実践演習】【総額IA IIB実践演習】【数学III(IA IIB)実践演習】
【早稲田上智 現代文・古文】【GMARCH現代文・古文】

・高2
【ハイレベル総合英語】【スタンダード総合英語】【数学IIB】【高2現代文】

・高1
【高1英語「中学英語からの脱却とGMARCH早慶上理レベル現役合格への土台作り」】
【高1数学IA「自力で解く!解けるまで帰れない!数学IAマスター講座」】

ーー 学習面や進学面以外で、拓大一高の強みや大切にしていることがあれば教えてください。

北野先生
付属の中学を持たないことを、私たちはむしろ武器だと考えています。いまは中高一貫校が当たり前になり受験も6カ年計画になっているといいますが、受験生のみなさんだって中学校で一生懸命勉強している点では変わりません。中高一貫じゃないことがデメリットにならないくらいの学びを私たちも提供しますし、「むしろ大幅なプラスに変えてやるぞ!」という意気込みが強いです(笑)。

付属中学から上がるときのような人間関係のしがらみもありませんし、気分一新でみんな一緒にスタートを切れることはむしろ強みなんじゃないかと思います。

それに公立高校は教員の転勤が定期的にありますが、私立は卒業して何十年たっても受け持った先生が卒業生を迎えてくれます。こういう校風の安定感は私立の良さじゃないでしょうか。兄弟姉妹で通っていただく御家庭も多いですよ。僕なんかはもう35年も勤めていますから、親子を教えて卒業させたこともあります。これも私立校ならではのエピソードでしょうね。

長い間拓一を見てきた。進学校になったのも「生徒たちの希望をかなえたくて一緒にがんばっていたらいつのまにかそうなっていた」

ーー 最後にこれを読んでいる受験生に向けて、メッセージをお願いします。

北野先生
拓大一高は特別に派手な取り組みをしているわけではありませんが、毎日を有意義に過ごせる学校だと思います。わかりやすい打ち上げ花火的な施策ではなく、授業や部活動や行事、そういう日々のささやかな生徒たちの “普通 ” をとても大切に、そして充実したものにしてあげたいという思いを教職員全員が共通して持っています。

先ほど兄弟や親子で通ってくれたという話をしましたが、通うのがつまらない学校だったら身内を行かせないですよね。アットホームな雰囲気で楽しく素敵な学校生活を過ごしてもらえるよう、私たちも全力を尽くします。関心をもっていただけたみなさんに、入学のご縁ができたらこんなに嬉しいことはありません。お待ちしています。

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