いよいよ来春始動。少人数制で段階的にグローバルスキルを身につけるー武蔵大学国際教養学部

いよいよ来春始動。少人数制で段階的にグローバルスキルを身につけるー武蔵大学国際教養学部

武蔵大学の第4の学部として、2022年春に新設される国際教養学部国際教養学科。既存学部で培ったグローバルプログラムの強みを生かしながら、新たに展開するその学びの特徴や魅力について、同学部長に就任予定の東郷賢教授に話を聞いた。

東郷賢教授

早稲田大学政治経済学部卒業後、(財)国際開発高等教育機構研究員を経て、イェール大学大学院経済学博士号(Ph.D.)を取得。1996年に武蔵大学に着任、2006年教授。2022年に国際教養学部長に就任予定。専門は開発経済学、国際経済学。

―国際教養学部開設に至る背景と、同学部の特徴を教えてください。

経済学部に在籍しながらロンドン大学の経済経営学士号を取得できる「パラレル・ディグリー・プログラム(PDP)」や、人文学部の「グローバル・スタディーズコース(GSC・英語)」が軌道に乗り、運営ノウハウの蓄積とともに、学生の成長という点でも成果が出てきたため、これらが融合した学部を創設して規模を拡大させたいという思いがありました。

学内では“尖った学部”という位置づけで、例えば教員の6割は外国出身です。日本語が話せない教員もいますが、“日本語必須”の条件を外したことで、世界中から優秀な教員が集まりました。

また、専攻科目の84%は専任教員が教えます。他大学では非常勤講師の担当比率が高いケースがありますが、研究室を持つ専任教員が担当することで、学生が質問しやすいといった利点があります。

―カリキュラムや授業の進め方も独自性が強いのでしょうか。

学生は経済経営学(EM)専攻とグローバルスタディーズ(GS)専攻のいずれかに所属します。

EM専攻では世界レベルの経済・経営学を学び、武蔵大学の学位に加えて、ロンドン大学の経済経営学士号取得をめざすPDPが軸となります。また、実際にロンドンのLSE(*1)やシンガポールのSIM(*2)へ留学できるチャンスもあります。

*1:London School of Economics and Political Science  *2:Singapore Institute of Management

普段の授業では、例えば数学や統計、経済の科目は複数回履修し、マクロ経済学やミクロ経済学などの必修科目に合格しないと、次の応用科目である国際経済学などを履修できません。この“積み上げ方式”で段階的に学んでいくカリキュラムならではの厳しさはありますが、知識が定着することで勉強そのものが面白くなり、自発的に学ぶ意欲が向上していくのです。

またGS専攻では、留学や異文化体験を通して、グローバルリーダーに求められる高度な語学力や、国境を越えた地球規模の課題解決スキルを磨きます。専任教員の8割が海外出身者であり、普段から留学と似た感覚を覚えるはずです。

ただし、あくまでも日本で高校生活を送ってきた学生を想定した学部ですので、消化不良を起こさせないためにも、一部では英語と日本語の表現を対比させながら教える科目もあります。英語を話せればそれでいいのではなく、せっかく日本語も話せるのですから、英語で学んだ内容を日本語でわかりやすく説明できるスキルも磨いてほしいと考えています。

―期待される進路や、育てたい人材像について教えてください。

EM専攻は、経済学部でのPDPの実績から言えば、外資系のコンサルティング企業やIT企業に強い傾向があります。いずれも学生時代に勉強する習慣が身につき、継続して学ぶ姿勢が高く評価されています。実践的なスキルとしては、統計学などを通して磨かれた論理的思考力や高い英語力が強みになっています。

GS専攻は、多様なバックグラウンドを持つ教員から学ぶことで、国境を越えたグローバルイシューに取り組める人材の育成を掲げています。卒業後は語学力を生かしてさまざまな国の人々や文化を理解し、多様性を尊重しながら行動を起こせる人になってほしいですね。

―最後に、入試概要と受験生へのメッセージをお願いします。

学部定員100名に対して、一般方式と大学入学共通テスト方式をメインに、一部で総合型選抜なども実施します。専攻の割り振りは、EM専攻が55名で、GS専攻が45名。出願時に専攻を決めていただきます。

というのも、EM専攻は入学後に数学と統計学が学びの柱となるため、「数学基礎」という科目を入学者選抜で用います。ただし、教科書の章末問題レベルですので、そこまで難解ではありません。本学のWebサイトにサンプル問題を掲載していますのでご確認いただければと思います。

これは本学からのメッセージでもあり、高校の中間テストや期末テストにしっかり取り組んでくれれば十分ということです。英語にしても、基本的な文法を理解し、高校の授業で学ぶ内容がわかっていれば問題ありません。受験勉強ばかりにとらわれず、部活動でも趣味でもボランティアでも、さまざまなことに興味を持って挑戦してきてほしいのです。

実践的な英語力の向上や異文化理解、経済学や経営学の専門知識の習得など、将来につながる勉強は大学に入ってからスタートするものです。もちろん出身高校の偏差値や入学時の学力、順位なども気にする必要はありません。

とはいえ、勉強するのは学生自身。成長できるか否かは意識と行動しだいです。分かれ道になるとすれば、1日3時間の予習復習を4年間続けられるかどうかです。

私はこれまで、PDPやGSCで勉強の面白さに気づき、在学中に一気に成長した学生を何人も見てきました。大学で開花する学生を育て、少なからぬ学生に新たな可能性を与えてきたという揺るぎない自負と自信があります。そんなPDPとGSCの流れを受け継ぎ、進化系として誕生する国際教養学部に、どうぞご期待ください。

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