力の差も、体格差も超えて修練を積み、”演武”で魅せる護身術~学習院大学少林寺拳法部インタビュー~

力の差も、体格差も超えて修練を積み、”演武”で魅せる護身術~学習院大学少林寺拳法部インタビュー~

<PR>

道場に満ち溢れる研ぎ澄まされた空気。創設から50年以上の歴史をもつ少林寺拳法部では、護身術と武道の精神を学びながら、心と体の修練に励み、各大会でも入賞の常連として実績を残しています。しかしひとたび修練を離れれば、和気藹々と笑顔があふれ、普段からチームワークの良さが伝わってきます。このメリハリが、少林寺拳法部の魅力。今回お話を伺った水井尊彦さん、山本涼花さんも、真摯に、そして活き活きとインタビューに応じてくれました。
 

左:水井尊彦さん(2021年度 主将) 経済学部 経済学科3年
中学から部活として少林寺拳法を始め、城北埼玉高校(埼玉県)でも少林寺拳法部に所属。 インターハイを目指して修練に励みました。大学でも高い技術を継承すべく新主将として部をまとめます。
右:山本涼花さん(2021年度 主務) 文学部 哲学科 3年
淑徳与野高校(埼玉県)では、弓道部に所属。体格差に囚われず技術を磨ける少林寺拳法に魅力を感じて入部。全くの未経験から実績を重ね、主務としても拳士としても部を引っ張る存在です。

普段は和気藹々と、修練や演武はピリッと。活動はメリハリをつけて

――はじめに少林寺拳法とはどのようなものなのか、教えてください。

水井:武道と聞くと、相手と戦い、勝敗を決めるイメージがあるかもしれませんが、少林寺拳法はあくまでも「護身術」です。技を修練し、個人で昇級・昇段を目指したり、大会で”演武”という形で発表したりします。演武とは、あらかじめ決めた動きや技を正確に、そして一つひとつの動きを流れるように披露することです。
また他の武道に比べても実践的な考え方を重要視していて、技の多彩さも特徴です。

――普段の活動内容について教えてください。

山本:週に3回(火・木・土)、富士見会館1階の道場で活動しています。平日の2日間は学生のみで、先輩が後輩に教える形で基本の動きや技の修練を行っています。土曜日は外部から監督やコーチを招いて、手ほどきを受けています。監督は少林寺拳法部の創設時から、なんと53年間にわたってご指導いただいている方です。コーチはOBの先輩方が務めてくださっています。

水井:週3回の活動なので、兼部・兼サーもしやすく、勉強やアルバイトとのバランスがとりやすい部でもあります。実際に他の部で幹部を務めながら活動している部員も数名います。昨年度は、コロナ禍で大学内の道場が使用できなかった時期や、対面の修練に参加できない新入生に向けて、zoomでのオンライン修練も行いました。

――部内の雰囲気や、先輩・後輩の関係性について教えてください。

水井:先輩・後輩問わず、そして男女問わず、とても仲が良い部です。先輩方は優しく、温かい存在です。執行代にあたる同級生は頼りになる存在で、いつも助け合っています。でも修練のときはとてもストイックで真面目です。部員全員が大会や自らの技術上達にむけて高いモチベーションをもって修練をしています。

山本:穏やかで優しい人が多いと思います。演武中に激しく凛々しく動く姿とはギャップがあるかもしれません。男女問わず髪色やネイルは自由なので、おしゃれを楽しめる部でもあることも特色のひとつです。同期間の仲の良さや先輩・後輩間の風通しの良さは、他のスポーツ団体と比べても劣らないと自負しています。

水井:コロナ禍での新歓活動ではとくにそのチームワークの良さが発揮されました。LINE班、twitter班、 Instagram班、TikTtok班などに分かれて、それぞれが工夫して新歓活動を行いました。特にTikTokは2万5000人のフォロワーがつきました。是非チェックしてみてください!

大半の部員が初心者からのスタートでも、大会では入賞の常連校

――お2人が少林寺拳法部に入ったきっかけを教えてください。

水井:僕は中・高と少林寺拳法部に入っていて、高校3年生のときにはインターハイを目指して頑張っていましたが、結局惜しいところで出場を逃し、大学では気持ちを切り替えて新しいことを始めようかなと思っていました。でも、一応見てみようと思って少林寺拳法部に顔を出してみたら、そこで接してくれた先輩たちがとても優しく、仲が良くて、いい意味で予想を裏切られました。一方、修練や演武ではとてもストイックで、技のレベルも高くてびっくりしました。ここでならさらなる挑戦ができるかもしれないという気持ちが湧いてきて、入部を決めました。

山本:私は全くの初心者スタートです。運動部は厳しそうなイメージがあり選択肢に入れていませんでした。でも同じ学科の先輩に履修を組んでいただいた後に演武会の見学をしたところ、私服の時は可愛らしく優しかった先輩が、道着に着替えて演武を始めるとまるで別の人のように凛々しくて、あまりの格好良さに射抜かれてしまい、興味を持ちました。

水井:学習院大学の少林寺拳法部では経験者は珍しく、学年に1〜2名いるかどうかです。ほとんどの部員が大学から始めています。みんな入部の決め手になったのは、部員たちの仲の良さ、温かい雰囲気のようです。

――年間行事について教えてください。

水井:年に数回、大会に出場しています。都大会や関東大会、全日本学生大会など、規模はさまざまです。2020年11月に開催された全日本学生大会は全国の66の大学から494人の拳士が出場しました。僕たちのモチベーションのひとつが、これらの大会で成績を残すことです。

山本:少林寺拳法の大会は帯の色ごとに分かれていて、自分と同じように大学から始めた人たちと競います。だから初心者でも、修練次第で確実に入賞に手が届きます。実際に大学スタートの先輩方の中には、各大会で最優秀賞を取った方もいるんです。

――大会では、どんなことを行うのですか。

山本:普段の修練の中で習った護身のための技を自分の中で落とし込み磨いた上で、演武という形で発表します。少林寺拳法においては、大会に出場する人のことを「選手」という言い方はせずに「拳士」と言います。大会では演武に点数をつけ、順位を争います。

よく監督がおっしゃるのですが、演”舞”ではなく演”武”である、ということです。舞うのではなくて、いかなるときも武道の精神をもって向き合いなさいと。ですから、一人で行う演武も、常に相手がいるかのように意識します。そしてあくまで護身術なので、”突き”や”蹴り”だけではなくて、突いた後に守りの姿勢に戻れるか、反撃に備えて防御の姿勢をとれているかというところも審査ポイントのひとつです。

水井:演武には、1人で行う単独、2人1組で行う組演武、3人で行う三人掛けというものがあります。あらかじめプログラムを組み、正確に、流れるように技を披露していくのですが、三人掛けは単独や組演武以上に合わせるのが難しいです。演武のほかには、防具をつけて実践形式で相手と組む、運用法(乱捕り)もあります。

――印象に残っている大会はありますか。

水井:まずは、三人掛けで出場した全日本学生大会です。この部門には2度出場していて、いずれも先輩と組ませていただきました。三人掛けの難しさに悪戦苦闘しましたが、スキルアップすることもでき、楽しく修練に取り組めました。しかしいずれも結果を得ることができず悔しい思いもしました。

そしてもうひとつ印象深いのが後輩と組んで組演武で出場した昨年11月の埼玉県理工系学生大会です。コロナ禍の影響で参加校が減ったこともあり、埼玉県近郊の8大学から55人の拳士が参加していました。その大会で大学入学後、個人として始めて賞を得ることができました(有段男子組演武 第2位)。さらに、学習院大学から出場した拳士全員が入賞を果たし、忘れられない大会となりました。

山本:昇段試験の遅れから、私はまだ黒帯をつけることができないのですが、埼玉理工大会では有段女子組演武に出場させていただき、先輩と組んで3位に入賞することができました。

少し前のことですが、団体としては全日本学生大会で新人育成賞を受賞したことがあります。新人がどれだけ入賞できたか、どれだけ成長できたかということで評価された賞です。監督や先輩方、部員同士の指導と修練のたまものだと思っています。

どんな人でも必ずレベルアップできる。
昇級/昇段試験も大きなモチベーションに

―― 丸2年間経験して、少林寺拳法部の魅力はどんなところにあると思いますか。

山本:初心者でも大会での入賞が目指せるので、モチベーションが保ちやすいところが魅力です。それに少林寺拳法は、背が高くても低くても、運動神経抜群でも運動に自信がなくても、体が柔らかくても硬くても大丈夫です。どんな人でも楽しみながら活動していけます。私も、今では少林寺拳法愛を延々と語れるほど、大好きになりました。

水井:少林寺拳法はチームスポーツではないのに、同期の仲の良さや部員の一体感は他の団体にひけをとりません。後輩に対する先輩の面倒見の良さも自慢です。運動部と聞いてイメージする厳しさはなくとも、チームワークの良さでスキルアップしていけるところが魅力だと思っています。

―― 初心者でもついていけるでしょうか。

二人:もちろん大丈夫です!

水井:ほとんどの部員が、大学に入ってから始めたメンバーです。高校まで帰宅部だったという部員も、文化部だった部員もいて、バックグラウンドはさまざまですが、それぞれ活躍しています。みんな同じスタートラインなので、切磋琢磨して頑張ることができます。

山本:年に数回開催される昇級/昇段試験を受けて個人個人でスキルアップを目指すことができます。見習いは白帯からはじめて、緑帯、茶帯、そして初段になると黒帯になります。通常ですと2年生の3月にはだいたい黒帯を獲得できます。私たちの学年はコロナの影響で半年ほど遅れていますが、黒帯取得に向けて頑張っています。

水井:新人監督という、新人の修練をサポートする役職があるので、昇級試験などの際は細かいところまで責任をもって一緒に取り組みます。だから未経験でも安心してください!

目指すは全日本大会での総合優勝! 達成感のある日常を送ろう

―― これからの目標を教えてください。

水井:部全体としては、個人個人がより技を磨き、大会でより多くの入賞をして全日本大会で総合優勝できることを目標にしています。個人的な目標は、全日本学生大会をはじめとするすべての大会において優勝することです。先輩たちから受けたご恩を、後輩たちに技術指導してつないでいくことでこの部に返していけたらと思っています。

山本:私も同じく、全日本大会で総合優勝し、学習院大学少林寺拳法部が一目置かれるような存在になれたらと思っています。個人としては後輩の指導に力を尽くしていきたいです。そのために、過去の優秀な演武の動画を研究したりしています。

――最後に、高校生や新入生へのメッセージをお願いします。

水井:体育会はハードルが高いと思われがちですが、きっとより濃く、楽しく、達成感のある大学生活を送ることができると思います。少林寺拳法部は運動未経験の人でも他のスポーツから転向してくる人でも大歓迎です。ホームページや各種SNSを見て、興味を持ったらぜひお気軽に体験会にお越しください。

山本:今は他の団体も含めて、SNSなどでたくさん情報が提供されています。ぜひ色々と見て、機会があれば実際に体験してみてください。もちろん少林寺拳法部の体験会でも、皆さんをお待ちしています!

大学のことカテゴリの最新記事

ユニヴプレス