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一般入試では4教科型、大学入学共通テスト利用入試では最大5教科型の入試方式を用意するなど、受験生が自らの強みを発揮できるように多様な入試を取り揃える東洋大学。入試制度は大学から受験生へのメッセージでもある。東洋大学が求める学生像やWEB体験授業に代表されるオンラインでの情報発信について、東洋大学理事・入試部長の加藤建二さんに話を聞いた。
多彩な入試制度
―東洋大学は多彩な入試を揃えていますね。どんな狙いがあるのですか。
一人ひとりの長所や強み、頑張ってきたことを発揮できる入試にしたいという思いがあります。たとえば3教科のうち得意科目の配点を高くした「特定科目重視型」を用意するのも、3教科をまんべんなくできる人だけでなく、突出した得意科目がある人も評価したいと考えるからです。
入試制度は各学部・学科が学んできてほしいこととアドミッション・ポリシーを掛け合わせながら構築しており、東洋大学から受験生へのメッセージが込められています。英語外部試験を利用できる入試を全学部で実施することや、4教科型や5教科型など「多教科型」の入試を増やしていることもメッセージの一つです。
―具体的にはどういうことでしょうか。
英語外部試験に関しては、スーパーグローバル大学である東洋大学に入学するなら、英語4技能をしっかり学んできてほしいというメッセージです。学部に関わらず、留学や海外インターンシップ、海外ボランティアなどの海外体験に積極的にチャレンジして、在学中に英語力を伸ばしてほしいと東洋大学は考えています。実際のところ、英語外部試験を使って本学に入学した学生は、海外留学や海外インターンシップなどへの参加率が高い傾向にあります。
英語外部試験のスコアは一般入試の前期試験で利用可能です。スコアに応じて80点〜100点の「みなし得点」として換算します。英語外部試験を初めて入試に取り入れた2017年の利用者は約2600人。受験者全体の約7%に過ぎませんでしたが、直近の2020年度入試では約1万5000人で全体の約33%にまで増えました。入試で英語外部試験を利用することが高校生に定着してきたことを感じます。
大学の個別試験は、現状、リーディングの能力しか測れていません。海外プログラムへの参加を考えると英語4技能は必要です。英語外部試験の利用が今後も拡大していけば、将来的には個別の英語試験は必要ないかもしれません。英語外部試験であれば複数回の受験機会が設定されているので、受験生が積み上げてきた英語力をしっかり評価できることになります。
―多教科型の入試についてはいかがですか。
入試方式ごとに追跡調査を行うと、4教科型、5教科型などの幅広い科目を学んできた学生は、学習習慣が身についており入学後の成績が良好である割合が高いのです。現在は入学者の10%ほどですが、今後も引き続きその割合を増やしていきたいですね。
―東洋大学は一般入試で4教科型を用意しています。私立大学では珍しいですね。
これからは文系の学生も数学の知識が必要になる時代です。経済学部など、入学後に必ず数学が必要となる学部もあります。本学の経済学部では、7年ほど前から数学必須型の入試の割合を徐々に増やしており、現在は6割の学生が数学必須で入学します。文系学部で数学を課すと受験生に敬遠されるのは明白ですが、アドミッション・ポリシーと入試のつながりを踏まえると、大学側が「経済学部に入るなら高校時代からしっかり数学は勉強してきてほしい」というメッセージを入試に反映させたかったのです。
―入学手続きの締め切り日を国公立大の後期試験の合格発表後に設定するのはどんな狙いが。
多教科型の試験を増やしたことで全国の国公立大との併願者が増えています。後期の発表まで第2次手続(本手続)を待つのは、全国の高校生に東洋大学に来てもらいたいというメッセージです。
WEB体験授業を活用し自分に合った学部選びを
―東洋大学は7年前から紙のパンフレットを廃止して、WEBでの情報発信に力を入れています。
すべての高校生が必要な情報を自分で得られるように作ったのが、入試情報サイトの「TOYOWebStyle」です。スマホがあれば、いつでも東洋大学の情報を見ることができるようにしました。
一番の特徴は640本を超えるWEB体験授業の動画がアップロードされていることです。本学の教員がどんな研究をやっていて、どんな授業を行うのかを、15〜20分の短い動画で視聴することができます。
私たちは「教員を知ってもらう」という感覚で運営しており、受験生と大学のマッチングの向上を目指しています。高校生には動画を見て、大学の教員を比較してみてほしいです。近年、東洋大学に入学する学生の中には、「(動画を見て)この先生のゼミに入りたかったから入学した」という人が少なからずいます。高校生にとっても大学にとっても良いことだと思います。
やりたいことが決まっている高校生は、その分野を専門にする教員がいるかの確認に使えますし、やりたいことがはっきりしていなくても、動画からどんな研究があるのかを知ることができます。高校現場では文理選択で活用している事例もあります。日本の高校生の学部選びは得意科目から考えがちで、「何をやりたいか」から考える生徒はまだ少ない印象があります。大学に入るきっかけとなる知識を、動画から少しでも吸収してくれることを期待しています。
―コロナ禍で入試関連イベントもWEBで開催しています。
これまでは毎年秋に全国100カ所以上の高校や予備校で、入試概要や問題傾向を解説する「受験バックアップ講座」を開催してきました。今年は入試対策のポイントや過去問解説の動画をTOYOWebStyle上に公開し、誰でも見られるようにしています。これまでは特定の会場に足を運んでもらう必要があったのが、いつでも、どこでも、誰でも情報を取得できるようになりました。WEBを使うことで経済的、地理的、時間的な格差に左右されない公平な情報提供を実現できたと思います。
―最後に、東洋大学を目指す受験生に向けてメッセージを。
本学は、学力の3要素の中でベースとなる知識・技能を有した上で、主体性や表現力のある学生を求めています。高校時代に学力をつけるのはもちろん、プラスαの何かを頑張ってきた人にも門戸を広げています。一つだけでもいいので、大学で突き詰めたいものを持って入学してきてほしいですね。WEB体験授業を見て「この先生のゼミに入りたい」という新入生が増えることを期待しています。
東洋大学の新型コロナウイルスへの対応
東洋大学では秋学期から対面授業が再開。学部・学科ごとに対面授業の実施曜日を分けながら、15コマの授業のうち5回程度を対面で実施する。対面授業の科目を履修するかは学生が選択できる。地方で生活する学生や日本に入国できない留学生に向けて、対面授業についてもオンラインでの同時配信を行っている。
2021年入試は原則として、感染防止対策を行いながら、例年通り試験会場で実施する予定だ(2020年11月現在)。試験前日には全館消毒を行って受験生を迎えることにしている。
体調不良などで入試当日に試験が受けられない場合に備え、一般選抜は3月に追試験を設定。総合型選抜と学校推薦型選抜についても1月に追試験が用意される。大学側は「体調が悪ければ無理をせず、安心して追試験を利用してほしい」と呼びかけている。