大学の進学費用っていくらかかる海外に進学した場合も合わせて解説

大学の進学費用っていくらかかる海外に進学した場合も合わせて解説

大学進学にはお金がかかるという話を聞きませんか?しかし、実際にいくらくらいかかるかとたずねられても、すぐに答えられないかもしれません。

実は、大学への進学にかかる費用は授業料だけではありません。お子さんが大学に進学するタイミングで、予想外の費用が発生して慌てることのないよう、この記事を参考に準備を進めていきましょう。

進学費用としてかかるもの

進学にかかる費用として、まず授業料が挙げられます。授業料の支払い方法としては月額、半期もしくは年間での支払いが一般的です。その他にも出費があるので、確認していきましょう。

授業料以外にもかかる費用がたくさん

学業に関連するものとしては、入学金や教材購入費が想定されます。教材購入費は大学や進む学部によっても大きく異なるので事前にチェックしておきましょう。大学の教科書は専門書が多く、一冊あたりの値段が高めになります。また、私立大学の場合は施設整備費が必要になるので注意しましょう。

もしも子どもが一人暮らしをすることになれば、引越し費用や物件によって敷金礼金、仲介手数料や前払い家賃などが発生するでしょう。遠方であれば、引越し前に物件を探す際にも、交通費や滞在費が必要になります。また、すぐにアルバイトが見つかるとも限らないので、食費や光熱費などの生活費も用意しておくのが良いです。

実家暮らしを続ける場合でも、身内から入学のお祝いをもらったら、お祝い返しをしなくてはいけません。

気になる大学進学平均費用は

では、実際大学進学費用としてどれくらいかかるのでしょうか。ここでは、学費と生活費の項目に分けて説明します。

まずシミュレーションしてみる

どの大学に進学するかによって、金額は大幅に異なります。しかし、まだ具体的な進路が決まっていない場合や、まず目安の費用を知ってから具体的に大学も考えていきたいという方もいるかもしれません。

そこで、役に立つのがインターネットでのシミュレーションです。学生に対する奨学金支援を行う団体、独立行政法人日本学生支援機構のホームページには、進学資金シミュレーターが開設されています。このシミュレーターを活用すると、都道府県、性別ごとに発生しうる平均費用が算出されるので、まずは見通しを立てるのにちょうど良いでしょう。

国立と私立で異なる

大学の学費は、どこが設立しているかによっても異なります。2018年度の文部科学省の初年度学生納付金に関するデータでは、国立の授業料は535,800円、入学料は282,000円で合計817,800円です。一方、私立の場合、授業料904,146円、入学料249,985円、施設維持費181,902円で合計1,336,033円が平均の納付金です。すでに述べたように、私立は施設維持費が発生する点に注意しましょう。

公立の場合、地域内と地域外の入学者で入学料が異なります。これは、設置自治体の納税者を優遇するという主旨からでしょう。

地域内については文部省「国公私立大学の授業料等の推移」のデータには出ていませんが、地域外では授業料538,633円、入学金393,518円なので合計932,151円です。

地域によって異なる生活費

地域によって、平均家賃が異なるため、それに合わせて生活費も差が生じています。日本学生支援機構の2016年度の発表では、東京圏で下宿やアパートに住む学生の年間平均生活費(授業料含む)が約260万円であるのに対し、京阪神では約222万円、その他地域で約202万円という結果が出ています。

地方と東京では年間60万近く、つまり月5万円ほども違うので、あらかじめ覚悟が必要です。

気になる海外への進学費用は

ここまで、大学進学にあたりかかる費用を紹介してきました。しかし、子どもが海外の大学への進学や在学中の留学を希望するかもしれません。グローバル化が進む現代社会、海外の大学だからこそ得られることも多いです。もし子どもが希望したら、支えてあげられるように費用の概要やポイントを押さえておきましょう。

とはいえ、国によってその特徴や費用も異なるので、ここではアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、マレーシアの特徴を簡単に紹介します。

充実した教育機関が揃うアメリカへの進学費用

世界最大の経済国だからこそ、世界各国から優秀な頭脳が集まり、教育機関も多く、質の高い教育を受けることができます。しかし、同時に学費が高いのがネックです。

そこで、少しでも安く抑えるために狙い目なのが州立大学です。日本の公立大学同様、州外からの学生には割高な授業料ですが、私立に比べると安いでしょう。州立大学に1年間通う場合、寮費や食費を含めると最低でも220~440万円くらいは必要になりそうです。

伝統のイギリスへの進学費用

オックスフォード大学やケンブリッジ大学など伝統と格式を備えた大学が揃っているのがイギリスの特徴です。さらに、日本より専門分野を学ぶ機会が多いとも言われています。年間で300〜500万円の費用が必要になるでしょう。

身近な英語圏オーストラリアへの進学費用

外国人雇用にも積極的なオーストラリアでは、進学後そのまま現地で働く可能性も広がります。イギリスに比べると若干コストを抑えることができますが、300〜400万円ほどかかるでしょう。

住みやすいカナダへの進学費用

暮らしやすさで人気のカナダは、全体的にレベルの高い授業を受けられるのが特徴です。費用は年間240〜400万円程度でしょう。

リーズナブルといわれるマレーシアへの進学費用

ここまで、どこも年間数百万円の費用があることを知り、留学への道を遠く感じてしまったかもしれません。そんなときは、マレーシアへの留学を検討してみてはいかがでしょうか。

実は、マレーシアには留学生が多く集まっており、グローバルな中で学ぶことができます。大学ランキングの上位に入る大学も多く、質の高い授業が望めるでしょう。物価が日本より安く、生活費を抑えることができるため、私立でも100万円以内の費用で留学が可能になります。

ここまで、授業料を含めた各国の留学費用を説明しましたが、交換留学を活用するのも選択肢に入れると良いです。これなら、在学中の大学に払っている授業料以外に授業料は発生せず、現地での生活費のみを考慮すれば良いので、留学の夢の実現が近づくでしょう。

引用元:https://ryugaku.kuraveil.jp/purposes/university-study-abroad#part-97d5129ac6c77384

大学無償化制度を押さえておく

大学の進学にまつわる費用が多いことがわかりましたが、経済的な事情で子どもの進学をあきらめるには早いです。子どもの進学の可能性を広げるかもしれないので、2020年4月実施の大学無償化制度を押さえておきましょう。

無償化の内容

大学無償化は、住民税非課税世帯もしくは住民税非課税世帯に準ずる学生がいる世帯を対象に、「授業料の減免」「生活費などに使える奨学金を支給」する制度です。授業料の減免については、国立大学の場合、入学金、授業料ほぼ全額免除、私立大学でも入学金と授業料の7割程度まで免除されます。

奨学金の支給については、自宅生か自宅外生か、国公立か私立かによって金額が異なります。国公立では、自宅生に約35万円、自宅外生に約80万円、私立の場合は自宅生に約46万円、自宅外生に約91万円が支給されます。

無償化の注意点

大学「無償化」という言葉が紛らわしいですが、ここまでの説明でわかるように全ての費用が無償化されるわけではありません。特に、私立大学の場合入学金や授業料についても一部負担が必要なことに注意しましょう。

また、進学後も要件を満たしていなければならず、習得単位数に不足があった時点で奨学金給付も打ち切られてしまいます。奨学金だけで賄えず、アルバイトをすることもあると思いますが、本業である学業を疎かにしてはいけません。

進学費用をサポートする手段

大学無償化制度を受けるのには様々な要件が必要です。この要件に該当する世帯でなくとも、進学にかかる費用負担は家計に大きく響きます。国立大学に入れば、私立大学よりも学費を抑えることができますが、自分が志す学問が私立大学にある場合もあるはずです。そこで、進学費用をサポートする手段をチェックしておきましょう。

奨学金制度を検討する

各大学では、成績優秀者に対して給付型奨学金を用意しています。年額数十万円の給付を得ることができる場合もあるので、事前に志願予定の大学のホームページなどを確認しておくのが良いでしょう。その他にも、新聞奨学金や職種養成大学奨学金など様々な奨学金制度があります。

母子家庭向けの奨学金もある

貸与型の奨学金には、母子家庭の場合に利息が優遇されるものもあります。全国母子寡婦福祉団体協議会、第一種奨学金(日本学生支援機構)などを確認しておきましょう。

教育ローンを考える

ここまでの奨学金制度に当てはまらなければ、教育ローンを活用する方法もあります。日本政策金融公庫によるいわゆる国の教育ローンは金利が発生しますが、日本学生支援機構の奨学金と併用できたり、幅広い用途に活用できたりするのがポイントです。

家庭の事情によっては金利・返済期間・保証料の優遇制度もあります。また、各金融機関でも教育ローン商品があるでしょう。仕事などで付き合いのある銀行があれば、金利や条件について尋ねておくのも良いです。

早めに計画を立てることが大切

以上、大学進学には様々な費用が発生することを紹介しました。大きな負担だと感じるかもしれませんが、大学に行くことで得られるものはお金には代えがたいものがあります。

大学無償化制度を含め、負担を抑えながら大学に通う方法も増えてきているので、ぜひチェックしてみてみましょう。また、大学進学を目指す本人は、今勉強を頑張ることが夢に近づくだけでなく、奨学金獲得にもつながる可能性があることを意識し、頑張ってみてください。

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