コロナ禍での2021年大学入試、推薦狙いの学生が「今すぐすべき事」とは

コロナ禍での2021年大学入試、推薦狙いの学生が「今すぐすべき事」とは

「新·共通テスト」2021年1月に予定通り実施

2020年度から始まる「新共通テスト」。今年度入試に対する心配がピークに達している。

先日実施された「全統共通テスト模試」は、試験内容も、すでに発表されている試験形式と、昨年度までに実施された施行問題を踏まえた、そのままの内容であった。

河合塾が予定通りと踏んでいるということは、このまま予定通りの実施なのだろうな、と受験生や先生方が判断するということを意味する。

また日程については、各大学も入試日程の公表を始めつつあり、「推薦入試」「AO入試」は遅らせる予定の大学もあるが、一般入試については、予定通りの大学が多いようだ。

※6月11日現在、文科省は2021年の新共通テストの日程を延期しない方向で検討に入った。
出典:6月12日付 47news
「共通テスト1月実施で調整」
https://www.47news.jp/news/4904197.html

AO·推薦は「オンラインで試験」

共通テストの内容がよくわからず、かつ、コロナ禍で、日程が例年と同じ1月であることにより、AO入試、推薦入試など、一般試験より前に実施される試験の受験者の増加が予想される

文科省は、5月14日付の大学向け通知で、大学の推薦系の今年度入試では、「ICTを活用したオンラインによる個別面接やプレゼンテーション、大学の授業へのオンライン参加とレポートの作成、実技動画の提出」、「小論文等や入学後の学修計画書、大学入学希望理由書等の提出」などによる評価方法を例示している。つまり、推薦入試は、オンライン試験になるということだ。

オンラインでの面接や発表が中心になれば、都会の、情報のある受験生たち、余裕のある家庭の子弟で、予備校の試験対策を受講できる生徒たちが強い、ということになりそうだ。

「一般入試をメインとした併願」を検討して

そこで、部活や生徒会、ボランティア等で実績をつくろうとしていた「推薦狙い」の学生は、推薦試験を専願とせず、一般試験をメインにした併願を検討してみよう。逆に、部活や何か特記事項のない生徒でも、推薦試験の併願に挑戦するのも良い。

「新·共通テスト」への移行で、国公立大志望者は、英語リスニング対策、国語の新傾向対策、数学Ⅰの試験時間変更への対応、等が必要になるが、夏までに始めれば間に合う。また、塾や予備校に所属してなくても、対策本は安価なものがすでに数多く発売されており、とくに英語のリスニング対策は、一般用の英語教材の中に、よいものがたくさんある。

コロナの影響で、入試自体の「出題範囲」が狭まるという案もあるが、少なくとも高1、高2で勉強する基礎分野から出題されないことはない。この数か月で、「高1~高2で勉強する基礎分野を完璧にする」計画を立てて勉強を進めるべきだ。特に、英語·国語·数学は、脆弱な基礎力しかないことが最も危険である。

もうそろそろで、今年度入試の全体像が明らかになることだろう。それまでは、落ち着いて基礎の徹底に打ち込もう。

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