<PR>
学習院大学「あるける同好会」は、1958年の設立から半世紀以上にわたって活動してきた歴史ある団体。「同好会」という名称ではありますが、運動部常任委員会に所属する公認団体です。2019年11月には60周年の記念式典も開催されました。その幹事として奔走した2019年度主将の清水康介さんをはじめ、4名のみなさんに活動内容や魅力をお聞きしました。
左から
高橋俊介さん 法学部政治学科 1年
清水康介さん 文学部英米文化学科 3年[2019年度主将]
安田春樹さん 文学部フランス 1年
宮田岳さん 法学部法律学科 3年[2019年度副主将]
経験不問、動機も不問。明るく楽しく山登り
――まずはみなさんの入部理由を聞かせてください
清水:シンプルですが、自然を感じたかったからです。高校時代は剣道部でした。大学では通常の授業に加えて教職課程も履修していて、アルバイトや趣味でキックボクシングもしています。多忙ですが、時間割とにらめっこしながら、時間を最大限有効に使えるようスケジュールを組んでいます。学生時代のうちにできることを、とことんやり抜きたいんです。
高橋:僕は高校時代も山岳部で、登ることが好きなんです。いまはクライミングに興味の中心がシフトしていますが、あるける同好会なら両方できる点が魅力です。
安田:我が家では親の趣味が山登りで、とてもイキイキしているんです。ならば自分もその魅力を体感してみたいと思ったことが入部のきっかけです。
宮田:高校時代は陸上部でしたが、引退後に体重が10kg増えたんです。「何か運動しなければ!」と思ったとき、あるける同好会なら週2回、適度にトレーニングができると思って入部しました。
――普段の活動内容を教えてください。
清水:平日のトレーニング以外では、月1回の山行(さんこう)と、北アルプスに登る合宿もあります。ただ、初心者が多いので、毎月の山行は初級レベルの山がほとんどです。標高や斜面の角度などから往復の時間を計算したり、見られる景色なども考慮して検討します。基本的には自分たちで調べ、OBとも情報交換をしながら決めていきます。
山が決定したら、OBからはロープやハーネスといった必要な装備やその使い方、地図の読み方とルートの決め方、行程表の作り方などのアドバイスをもらいます。
合宿ではテント泊もありますので、素早く確実にテントを張る練習もします。また、リュックサックへの荷物の入れ方、デッドスペースをつくらない効率的で無駄のない詰め方なども練習します。
宮田:事前のミーティングでは、こうした装備の確認もします。部室にストックしている備品を使うこともありますし、新たに何かが必要になれば部員みんなでアウトドアショップに行き、あれこれいいながら購入します。唯一、個人負担で用意してもらうのが登山靴です。足の形は人によって違いますので、歩きやすい靴を探してもらいます。もちろん選ぶ際のポイントなどはいつでもアドバイスします。
清水:準備は、気候の急変など、さまざまなケースを想定して進めます。そもそも“冒険家”と呼ばれるような人が登る険しい山には行きませんし、とにかく安全第一です。事前に行程表を作成し、もしもに備えて出発前には家族にも行程表を渡します。
宮田:毎月の山行や合宿に向けて行うのは体幹トレーニングや、基礎体力の向上のためのトレーニングです。登山時の重装備を想定して、リュックのかわりに部員をおんぶして階段を上ったり、“坂ダッシュ”をしたりして足腰を鍛えることもあります。ただ、ほんの数本程度です。周りから見たら何の部活かわからないかもしれません。とにかくワイワイガヤガヤ楽しくやっています。
まさに非日常。経験したことのない感動に包まれる
――今までで印象的だった山行や、今後の目標。活動していてよかったと思う点について教えてください。
安田:なんといっても、普段の生活では見られない景色が飛び込んできた瞬間の感動です。疲労感が吹き飛んでしまうような喜びを感じるからこそ、もっといろいろな山に登りたいとも思えます。個人的には、山梨県の乾徳山(けんとくさん)に登ってみたいですね。
清水:都会の喧騒から離れて、雄大な景色を眺めているとリフレッシュできますね。思い出深いのは、1年次にテント泊した八ヶ岳です。満点の星も忘れられません。実際のところ、ゼリーしかノドをとおらないほど疲れましたが、無心で一歩一歩前進した思い出も含めて一生モノだと思います。
宮田:僕の場合は、運動欲求が満たされることが大きな魅力です。自分の理想体重に戻すこともできました。ただ、振り返えれば、率直に「いいものを見たな~」と感じた山もありましたね。そのひとつが南アルプスの北岳です。日本で2番目に高い山で、頂上から見えるどの山よりも高かったんです。あの征服感にも似た爽快感はめったにない感覚でした。今後は、北アルプスの薬師岳には登りたいと思いますね。
高橋:宮田さんは、なんだかんだで山が好きなんですよね。僕も北アルプスの燕岳(つばくろだけ)が印象深いですね。台風対策で早めに下山したのですが、めっちゃ歩きました。でも楽しかったですし、富士山登頂という目標もできました。
山が、先輩が、人生の指針を与えてくれる
――最後に在学生や受験生にメッセージをお願いします。
清水:幻想的で美しい景色を撮影してSNSにアップしたいとか、宮田くんのようにトレーニングしたいとか、動機は人それぞれで構いません。高橋くんはクライミングですし、例えばトレイルランニングにチャレンジしたい方もいるかもしれません。学生のいろいろな思いに触れると、僕らも刺激をもらえるので、多様性は大歓迎ですね。
宮田:入部はどんなタイミングでも歓迎しますが、入学直後の1年生には、ぜひ新歓山行から来てほしいですね。動きやすい服装とスニーカーで行けるような山を選びますし、事前に装備を含めてチェックしますので、どうか気軽に参加してみてください。
清水:そうやって少しずつでもいいので、大学生活をとおして山を楽しんでほしいです。すると、知らず知らずのうちに多方面で効果が出てくるものです。入念に下調べをして徹底的に準備することが習慣になって、僕の場合はゼミでの調べごとやプレゼンテーションの課題、教職課程での授業設計などに活かされている実感があります。
宮田:僕は、あるける同好会でトレーニングを重ねて自信がついたことで、実はハーフマラソンにも挑戦しています。また、OBとの交流でもさまざまな収穫があります。僕は公務員志望なのですが、公務員として活躍しているOBから生の声として仕事の内容を教わったり、勉強方法についてアドバイスをもらったりできるので、とてもありがたいですね。
清水:普段の学業に対する姿勢から、将来設計や就職活動対策、留学前の心構えまで、人生の先輩であり、あるける同好会の先輩である社会人からのアドバイスは、自分の成長に大きなプラスになります。本当に感謝しています。先輩たちが長年受け継いできた、あるける同好会のタスキを途切れさせることなく、将来は自分も後輩の力になれるよう努力していきます。