真似のできない少人数教育と、心血を注ぐ徹底面談|福井工業大学

真似のできない少人数教育と、心血を注ぐ徹底面談|福井工業大学

めざすは、就職満足度100%
実就職率全国1位(500人以上1000人未満の大学中・大学通信調べ)にランキングされた福井工業大学。非常に高い就職率の裏にはいったいどんな仕組みがあるのか。 同大キャリアセンター長を務める川島洋一教授に詳細を聞いた。

真似のできない少人数教育と、心血を注ぐ徹底面談

真似のできない少人数教育と、心血を注ぐ徹底面談

97.9%という就職実績で実就職率全国1位(500人以上1000人未満の大学中・大学通信調べ)にランキングされた福井工業大学。地方の私立工業大学が、大都市圏の有名私大・国立大を押さえて1位になったという結果を、意外に受け止める業界関係者も多いかもしれない。しかし同学でキャリアセンター長を務める川島洋一教授は、この背景に特別な秘策はないと言う。「王道ともいえる少人数主義で、徹底的に学生に手間をかけていることに尽きます。うちの取り組みは、他大学では真似できないと思いますよ」

川島教授によると、教員の「キャリア教育」・職員の「就職支援」という2つの軸で学生にアプローチし、就職に向けて継続的な教育で高い意識とモチベーションを育むことが取り組みの核となっている。

就職実績で就職率全国1位
卒業生数500人以上1000人未満

就職実績で就職率全国1位

大学通信調べによる今春の就職状況。
実就職率(%)は、就職者数÷〔卒業(修了)者数-大学院進学者数〕×100で算出。
*印はデータに大学院修了者を含んでいることを表す。
データに一部の学部・研究科を含まない大学がある。
各大学が個別に発表する就職率よりも実態をより正確に表しているとされる。

1年次からのキャリア教育

キャリア教育

まずキャリア教育のカリキュラムは、1年次から週1回のゼミ形式をとる「キャリアゼミ」でスタート。前期はこれから4年間何を学ぶのかについて大学教育への導入や指針となるものを学ぶ授業で、後期は徐々に就職を交えた内容へと移行する。2年次では「キャリアデザイン」の授業で業界研究やビジネス用語などを学びながら、自分の具体的なライフプランを思考して描く力を養っていく。3年次は再び「キャリアゼミ」に戻り、前期はインターンシップの重要性や意義について考察。ときには教員から直接インターン先を紹介されることもあるという。そしていよいよ後期は本格的な就職活動始動を前に、より具体的な希望職種について考察を深めていく。「就職活動の時期だけ頑張っても結果は出ません。1年次から授業を通して学生の成長に合わせながら継続的に指導していきます」川島教授によると、10人までの学生に1人の教員がつくのが同学の基準になっているという。この少人数体制が教員と学生間の密なコミュニケーションや信頼関係に寄与していることは言うまでもない。

マンツーマンの徹底面談

キャリア教育

そして〝一番の切り札〞と川島教授が胸を張るのが、キャリアセンター職員による就職支援だ。「他大学の就職サポートについて話を聞くと、スタッフの少なさに驚きます。もっと規模の大きな大学でも本学より少なく、サポートも相談にきた学生への対応が中心でした」これは一般的な大学においてさほど珍しくない状況だが、福井工大のキャリアサポート体制は職員数も学生へのアプローチも、この真逆をいくものだ。

まずキャリアセンターは学科ごとの担当制。全8学科に対して9名のスタッフが在籍し、さらに川島教授がセンター長として統括する。そして担当職員は全ての学生を呼び出し、徹底的に面談を重ねるのだ。「いきなり就職の話から入るのではなく、まずは学生の性格や価値観、希望の業界などについて傾聴しながら信頼関係を築いていきます。そこから学生の資質に合った求人や企業の提案、エントリーシートの添削、模擬面接などの対策を実施します」驚くことにこれらはすべてマンツーマンで行われ、学生1人に対し10〜20回もの面談を実施するという。この〝徹底的な手間〞のかけ方が、高い就職率に結びついているのである。

意識高める独自プログラム

そして意欲の高まった学生がさらに成長するための独自プログラムも充実している。その一つが夏休みに開催される「リーダーズキャンプ」だ。これは昨年よりスタートした2泊3日の合宿で、コミュニケーションやチームビルディングのスキル、あるいは自分で考える力を育てるための研修やセッションを行うもので、意識の高い仲間同士が刺激しあうことでさらなる成長効果を期待している。

もう一つの「海外インターンシップ」はタイやベトナムにある提携企業の事業所で、3週間に渡って現地で就業体験するというものだ。「工場の見学や視察といった生ぬるいものではなく、現地の社員といろんな言葉を駆使しながら実際の仕事をします。様々な問題や困難を自分で解決しなければやり遂げられないので、壁を乗り越えた学生は大きな自信をつけて帰ってきますね」

今年も事前研修のレポートや面談で選考された35名の学生が派遣された。語学を磨いたり国際感覚を養える貴重な経験ができることに加えて、滞在費と渡航費のサポートが受けられることもあって、いまでは100人を超える応募があるという。

だが、この高い就職率にも満足していないと川島教授は言う。「卒業時に行うアンケートで、本人が本当に納得する就職ができたかを問う就職満足度は96.2%。我々はむしろこの数字を重要視していて、これをもっと100%に近づけるのが我々の願い。就職活動で沢山苦労することで、すっかり進化を遂げます。ぜひ成長の機会として大いに楽しんでほしいですね」

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