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さまざまな一般選抜の入試制度を整え、受験生に大学への入学の機会を提供している法政大学。その入試方式はどんなものなのだろうか。2025年度の入試制度の特徴は何か。受験生の人気も高く志願者数も増加している中で、受験対策はどうしたらいいかというアドバイスなどについて、副学長の佐野哲経営学部教授に聞いた。
取材 松平信恭
2025年度入試の概要について
―法政大学における多様な一般選抜に対する基本的な考え方をお聞かせください。
法政大学では、学生の受入方針として4つの項目から成る「アドミッションポリシー」を掲げています。その最初に記している「入学後の修学に必要な基礎学力を有する者」を受け入れるというのが根本姿勢です。2つ目から4つ目で謳っている「思考力、判断力、表現力や能動的な姿勢、グローバルな視野」なども大切ですが、出題の中心は基礎学力を問うという点については変わることはありません。
学生の受け入れ方針
(アドミッション・ポリシー)
本学では、先に掲げた教育目標、学位授与の方針に照らして、次のような意欲と能力を備えた学生を受け入れる。
1.入学後の修学に必要な基礎学力を有する者。
2.自ら考え、判断し、表現する一定の能力をもち、その能力をさらに高める意欲をもつ者。
3.主体性を持って多様な人々と協働しながら学び、議論することで、知を深めていこうとする能動的な姿勢をもつ者。
4.グローバルに視野を広げ、国際的な知識と表現力を獲得することに能動的である者。
本学は様々な入学者選抜方法を用いて、「異なる潜在力」「異なる価値観」「異なる能力」「異なる地域」「異なる動機・意欲」「異なる世代」など、多様な学生が集まり、学習・研究する場となっている。このような場において、ポリシーに則ったカリキュラムを学び、本学の理念である「自由を生き抜く実践知」を身に付けることを求めている。
―さまざまな入試方式の概要についてお教えください。
T日程入試(統一日程)、英語外部試験利用入試、A方式入試(個別日程)、大学入学共通テスト利用入試のB方式(3教科型)、C方式(5教科6科目型)を用意しており、その基本的枠組みは昨年度より変わっていません。
まずA方式入試は①英語、②国語(文系学部)もしくは数学(理系学部)、③選択科目の3教科の合計点で合否を判定します。T日程入試は2科目型で全員が英語を受験し、もう1科目は国語か数学を受験します(ただし、文学部の日本文学科と地理学科は別パターンでの受験)。そのT日程と同日に行う「英語外部試験利用入試」は、実施学部が指定する英語外部試験のスコアをクリアしていれば英語の個別試験は免除するというもので、国語または数学の1科目のみで合否判定が行われます(GIS=グローバル教養学部=のみ英語外部試験のスコアを英語の得点に換算して国語または数学との2科目合計で合否判定)。現在は全15学部で実施しています。
大学入学共通テスト利用の方式のうち、3教科型のB方式は学部によって指定している科目が異なっているのが特徴で、各学部が求める学生像に合わせて試験科目を設定しています。一方、C方式は、国際文化学部とGIS以外の13学部で実施します。
―A方式の特徴はどのようなものでしょうか。
A方式は募集人員が最も多く、全国6都市に試験会場が設置されるメインの入試方式になります。試験日が異なる学部・学科の併願が可能なほか、同一学部であっても、試験日が異なれば併願は可能になっています。また追加合格者はA方式の受験者の中からしか出しません。本学が第一志望の受験生には、A方式はぜひ受験してほしいと思います。
―C方式は志願者数が増加していると聞いています。その特徴はどのようなものでしょうか。
C方式は、5教科6科目型ですので、国公立大学との併願が非常にしやすくなっています。試験は学部学科ごとで変化はなく、全学部共通となっているのが特徴です。また入学金の納入手続きの締切が、国公立大学の後期試験の合格発表後(3/24)となっています。
そして志願者数は前年度比105%の9273人と過去最大数になりました。ここ10年でみてもボリュームが増えており、志願者は2倍近くになっています。国立大学の併願校としてのニーズが高まっているととらえています。
―こうした多様な入試方式を揃えた法政大学を目指す受験生の受験対策はどのようにすればよいでしょうか。
試験科目や試験の内容の傾向は変わりません。基礎学力の確認に重点を置いており、必然的に奇問難問の出題はありません。このため、高校のすべての科目についてまんべんなく勉強しておくことが大切です。そして、教科書や参考書で高校での学習内容をしっかり理解して、得点を取れるようにしてください。過去問題を勉強し利用するのも有効です。
多彩な一般選抜を維持し多様性にチャレンジ
―ここ数年で新たに英語外部試験利用入試やC方式を導入する学部が増えましたが、これからの入試はどのように変わっていくのか、あるいはどう改革しようとしているのでしょうか。
受験生に分かりやすいということが第一義的にあります。近年の大学入試では、総合型選抜や学校推薦型選抜が伸びています。総合型選抜や学校推薦型選抜で入学してくる学生は、割と真面目で、均一、同一な印象があります。一方で、一般選抜で入学してくる学生には、集中力、突破力といったバイタリティを感じます。
したがって、本学では今後も多様な能力を持った学生を受け入れることを目的として、各選抜のバランスが重要であり、各選抜の比率を大きく変えることは考えていません。
海外からの留学生を受け入れるための入試もしっかりとやりたいと思っています。安全で経済的な留学ができることをアピールし、国内で日本人学生の国際化教育に資するような環境を作ることも不可欠です。
―最後に受験生に向けたメッセージをお願いします。
一般選抜においては複数の方式を設けており、自分に合ったものというものが必ず見つかると思います。どんなに受験生が増えてもあなたの合格のチャンスは必ずあります。
また、本学では各学部の学びやキャンパスの魅力を、オープンキャンパスや高校での進学相談会などを通じて伝えています。現在は、対面のみならずオンラインシステムを活用した相談会や英語対策講座を実施している他、YouTubeなどのSNSを通して情報発信にも特に力を入れています。ぜひご覧いただきたいと思います。
多様な受験機会を設け、可能な限りウィングを広げて入学の可能性を高めるようにしたいと考えていますので、本学を志望する受験生をお待ちしています。