One life, Many answers 進化するサツガク―札幌学院大学

One life, Many answers 進化するサツガク―札幌学院大学

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札幌学院大学は「学の自由」「独創的研鑽」「個性の尊重」を建学の精神として1946年に開校し、4学部7学科を擁する文系総合大学へと発展。2021年には、江別キャンパスに次ぐ新札幌キャンパスの開設や新学部設立といった節目の年となり、創立時の理念を現代版にアレンジするリブランディングが行われた。北海道内では「サツガク」の愛称で親しまれている札幌学院大学の進化について、河西邦人学長にお話をうかがった。

構成 東久世克樹(大学通信)

社会と連携しながら学びを深める新キャンパス

河西邦人学長
青山学院大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得満期退学。外資系金融機関のアナリストを経て、1997年に札幌学院大学商学部講師に着任。同教授、大学院研究科長などを務めた後、2019年より学長。

―リブランディングの内容をお聞かせください。

本学におけるリブランディングでは、従来から本学の強みだと自負してきた教育プログラムや考え方などについて、継続させるのか、あるいは時代に合わせた新たな取り組みへと改革するのかといった見直しを行いました。こうして生まれたのが、本学をひと言で表現する「One life, Many answers」というタグライン。言わば本学のキャッチコピーです。「人生は一度きりだが多くの可能性があり、答えは一つではなく無数にあるため、挑戦を繰り返して答えを見つけよう」というメッセージです。人生を真剣に考え、試行錯誤をする、多様な学生をサポートする教職員全員の思い、そして、〝面倒見の良い大学”の姿を現代的に表現したものといえます。

また、2021年には新札幌キャンパスを新設し、これまでの江別キャンパスに加え、2キャンパス体制になりました。「地域との共生」を理念に掲げる本学は、各キャンパスのある地域を教育研究の場とする「地域丸ごとキャンパス」により、理念の具体化を推進しています。

キャンパスのコンセプトは「多様なこと・ひと・もの(Diversity)」との「協働(Collaboration)」です。利便性が良い立地を活かし、行政機関や企業、市民団体などとの協働・共生も重視しています。例えば、心理学部は地域社会における福祉の向上に寄与することを目的としており、医療機関や福祉施設などと連携しながら健康イベントを通じて、市民への多様な心理支援を実践しています。付属機関である心理臨床センターには、臨床心理士と公認心理師の両方の資格を持つ教員が在籍しており、学生にとって充実した学習環境となっています。

―新たな取り組みの具体例はありますか。

本学では、教養科目「地域貢献」において、毎年、地域課題を学生目線で解決する取り組みを行っています。今年度は、札幌市役所、そして新札幌キャンパスの再開発を行った大和ハウス工業株式会社と共に、パブリック・スペースを活用した賑わいの創出と、新札幌らしい暮らしやすさと楽しさのあるまちづくりを目的とした、学生が中心になった社会実験の教育を含む共同研究を推進し、学生の成長と地域課題の解決を図ります。

新キャンパスのコンセプトである「多様なこと・ひと・もの(Diversity)」の関わりを具現化させる取組であり、「地域貢献」の意識が学生に根づきつつある実感があります。

経済、政治、福祉、文化など多角的に地域を捉える目を養う

―これまでにも地域連携活動の実績はあると思います。

例えば、2023年5月には、札幌市厚別区にあるこども食堂「もくきち」の活動に、本学の学生7名がボランティアとして参加しました。ボランティアに参加した学生は「想像していたよりも、子どもたちがたくさん話しかけてくれて嬉しかったです。とても有意義な時間を過ごせました。」と話してくれました。

本学は2019年、日本で二番目となる「フェアトレード大学」に認定されて以降、学生たちが熱心に活動し、2023年5月には同じくフェアトレード大学である北星学園大学の学生フェアトレード団体と本学の学生フェアトレード団体が「あつべつフェアトレードまつり」を近隣の商業施設で共催し、多くの市民が来場してくださいました。2023年度には株式会社ロゴスホールディングスと連携し、同社のモデルハウスを学生が企画する活動を行い、その様子がテレビで放送されました。各取組で輝く学生達の姿を見ると、地域社会で共生していく教育効果を再認識します。

地域連携では、経済の活性化や文化振興、さらには政策的な側面など多様な切り口がありますが、共通しているのは幅広い視点で地域の価値を把握し、その上でその地域に貢献しようという意識。これが学生に定着しつつあります。

―河西学長の「地域貢献」に懸ける思いもお聞かせください。

私自身、その名も「地域貢献」という科目を担当しており、地域貢献活動をとおして学生の課題解決能力を育み、かつ地域の課題を学生が解決することで地域へ貢献することに主眼を置いています。そのためには学生の起業家精神を育み、データ分析に基づく判断力、意思決定力を高め、課題解決のために住民、行政、企業等と協働していく能力を身につけるPBL型の教育を推進しています。その過程でプロジェクトマネジメントの理論など、大学で学んだ知識を実社会のビジネスシーンでも使いこなせる能力を身につけること。注目しているのは、「エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキング」の略である「EBPM」の教育です。エビデンスに基づく意思決定では、データサイエンスの手法を用いるため、新たなカリキュラムづくりも進めています。

熱中する気持ちが学ぶ意欲へとつながっていく

―近年の入試状況や就職状況を教えてください。

2024年度入試で特徴的だったのは、新札幌キャンパスにある経済経営学部と心理学部の人気です。コロナ禍の終わりが見え、経済活動が再開する中、民間企業への就職を考える受験生や国家資格である「公認心理師」を目指そうとする受験生の増加を肌で感じています。

また、直近3年間における卒業生の公務員就職割合では、本学法学部が道内私大として2位の就職実績を記録しました。公務員を目指す学生のために民間予備校等と協力し、公務員試験対策として正規のカリキュラムを設け、二次試験対策として地方自治体や北海道警察で幹部経験のある先生に講師を担当していただき、幅広く公務員志望に応えてきた結果かと思います。

受験生のみなさんには、大学で何か「熱中できること」を見つけてくれるよう期待しています。それは学問に限らず、趣味でも構いません。熱中する気持ちは、いつか学ぶ意欲へとつながっていくもの。好きなことに熱中できること自体が、学びの芽となるのです。

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