全国の進路指導教諭が注目する白鷗大学の就職支援

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大学通信では、毎年全国約2000校の進学校の進路指導教諭を対象に、お勧めの大学をアンケート調査している。2023年の調査で、白鷗大学は「就職に力を入れている大学」や「生徒に人気のある大学」などの各項目で上位にランクインした。白鷗大学の手厚い就職支援と高い就職実績が、高校の教員からも生徒からも評価されているということだろう。では、具体的にどのような取り組みを行っているのか、詳しく見て行こう。

文　雫純平（大学通信）

栃木県にある白鷗大学は、経営学部、法学部、教育学部の3学部を擁する文系の中規模私立大学だ。本キャンパスは、東北新幹線が乗り入れるJR小山駅から徒歩1分と至便な場所にある。就職実績の高さが特徴で、栃木県内のみならず首都圏、東北地方や新潟県など、幅広い地域の受験生から人気を集めている。

全国平均を大きく上回る実就職率の秘訣は

白鷗大学の2023年3月卒業生の実就職率（※）は90.1％で、全国平均の87.8％を上回る高率だった。卒業生1000人以上の大学としては、全国で74位に位置している。この就職力の高さの秘訣は、キャリアサポートセンターによる手厚い就職支援だ。「情報提供」「支援行事」「個人相談」を3つの柱とし、多様な取り組みを行っている。

※実就職率=就職者数÷（卒業生数−大学院進学者数）×100で算出

情報提供は、会社情報、採用情報などから自己分析や自己PRの手法など、就職活動に必要な情報を整理して学生に提供するものだ。支援行事としては、キャリアガイダンスやビジネスマナーなどの各種講座、企業で採用経験のある教職員による模擬面接などを用意。個人面談は将来の希望を聞き、学生の価値観や適性に合わせたきめ細かなアドバイスを実施する。キャリアコンサルタントの国家資格を持った職員等が担当するので、学生たちにとっては心強い相談者となるだろう。キャリアセンター長で経営学部教授の力石正弘氏は、こう話す。

「自分の適性に合う企業を見つけることは、その後の人生を豊かにすることに繋がります。今後は高い実就職率を維持しつつ、就職の質を高めることに力を注いでいきたいです。就職の質を上げるということは、単に人気のある企業に入ることだけではありません。学生一人ひとりが自分にふさわしい企業に入ること、つまり、正しい職業選択をするということだと考えています」

公務員試験や教員採用試験対策も個別に対応

教職支援室
専門職員が教職を希望する学生の相談を受けたり、試験対策などの指導を行っている

一般企業への就職希望者だけでなく、公務員や教員志望者に対しての支援も手厚い。公務員の採用先で多いのは、警察官や市役所職員など。キャリアサポートセンターでは論作文の添削指導や面接練習、外部の教育会社との提携による有料の公務員試験対策講座などを開講している。このほか、11〜12月には自治体関係者や専門職関係者を大学に招いての「公務員業務説明会」を開催。また、現職の国家公務員や地方公務員を講演者として招く「公務員実務講座」は、昨年度までは支援事業であったが今年度より法学部の授業として新設された。キャリアサポートセンター公務員支援室課長代理の野澤東子氏は、こう言う。

「公務員試験の種類によって、学生へのサポートは変わります。例えば警察や消防は教養試験がメインですので、出題傾向などを重点的に指導します。特に、最近は公務員の試験方法がいろいろな形で実施されていますから、最新の状況を把握することが重要になってきています」

教員への就職に目を移すと、23年春の卒業生からは、149人の小学校教員と35人の中学校教員を輩出している。小学校教員の就職者数は全国10位の数だ。教員採用試験は筆記試験に論作文、面接、集団討論、模擬授業や場面指導など様々な課題が課せられるため、一般企業以上に綿密な対策が必要になる。

そんな難関に挑む教員志望者を支援するのが教職支援室だ。教育学部が行う教職科目の授業とは別に、教採セミナー、論作文・面接セミナーなどのプログラムを用意している。教職支援アドバイザーとしては、元校長といった公立校の管理職経験者や教育委員会指導主事経験者など教員採用のノウハウを知り尽くした6人を配置。教育現場と行政の経験者であるアドバイザーは採用する側の視点から学生を見ることができるので、面接一つをとっても本番さながらの緊張感をもって行うことができるというわけだ。

ここまで見てきたように、白鷗大学では多彩で丁寧な就職支援の取り組みを行い、学生の自信や成長に繋げ、一般企業、公務員、教員など様々な分野で高い就職実績を挙げている。地方の中規模大学ながら、全国の進路指導教諭からお勧めの大学に選ばれる理由が、見えてきたのではないだろうか。