専門性を活かしたキャリアを支援する工学院大学 多角的かつ体系的な支援で学生を実社会へとつなぐ

専門性を活かしたキャリアを支援する工学院大学 多角的かつ体系的な支援で学生を実社会へとつなぐ

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学生生活の全てが成長の機会

理工系大学として135年の歴史を有する工学院大学では、実社会で活かせる専門分野における知識・技術の修得はもちろん、実践を通して人間的な成長を促している。それはまさに、社会が求める「社会人基礎力」の向上につながっている。同大学では、学生がどのようにキャリア形成・就職活動を進めているのか。

工学院大学の学生たちにとって「学生生活」や「学び・研究」など、あらゆる場面が成長の機会になり、将来につながっている。このような環境で日々過ごしているからこそ、社会に出てからもキャリアビジョンを持って成長し続けられる。自ら考え、行動する人材を送り出すことは、工学院大学の強みになっている。

その一人が山邉 港さん(工学部機械工学科4年)だ。大学時代に研究や課外活動に打ち込み、大手自動車メーカーに入社を決めた。

「祖父が自動車修理工場を営んでいたため、自動車に触ることはとても身近でした。そこでさまざまな車やオーナーと出会ったことが、自動車開発を志す原点になったと思います」

自分の手で、この世になかった自動車を送り出したい─そんな思いを抱えて工学院大学へ進学。講義や研究と並行しながら、課外活動としてレーシングマシンを開発する競技・学生フォーミュラに参加し、マシン開発に情熱を注いだ。2期連続でチームリーダーも務め、2023年の日本大会ではチームを過去最高の4位に押し上げた。

「新しい技術の導入に積極的に挑戦し、エンジニアリングのノウハウや課題解決のプロセスを実地で学ぶことができました。チームマネジメントには苦労しましたが、社会に出てエンジニアとして働くうえで、この経験がきっと役立つはずです」

学生フォーミュラは理工学の知識を活かした学生主体の創造活動「学生プロジェクト」の一つ。学部横断的に学生が参加し、主体的なモノづくりに挑戦している。産学連携のプロジェクトも多く、実社会で活かせる実践を通した人間的な成長の機会となっている。

山邉さんがチームリーダーを務めた工学院レーシングチームは、「第21回学生フォーミュラ日本大会2023」でチーム歴代最高順位の総合4位を記録

主体的に学ぶ姿勢で自ら進む道を見いだす

講義や研究で幅広い学びを得ていくうちに、キャリアイメージを固める学生もいる。半導体製造装置メーカーへ入社を決めた佐藤優衣さん(情報学部システム数理学科(※)4年)もその一人。

※2023年度からシステム数理学科は、情報科学科へ名称変更しています。

「経営や経済に加えて、時代を変えていく情報技術について学びたい」という思いから工学院大学へ進学した。

「学生時代はプログラミングや経済学はもちろん、興味・関心のあることにどんどん挑戦したいと思っていました。やる気があれば、さまざまな挑戦ができるのが工学院大学の特長。半導体について興味を持ったのも、専攻外の講義を聴講したことがきっかけでした。あらゆる技術の基盤となる半導体に関心を持ち、内定先企業への入社を決めました」

とはいえ日々の授業や課題に忙しく、佐藤さんが自己分析や企業研究などの具体的なアクションを進めるようになったのは3年次になってからだ。

「3年になると就職支援センターから就活ガイダンスの案内が届きます。早い段階でガイダンスを受けたことで少しずつ心の準備ができ、計画的に就職活動を進めることができました」

就職支援センターでは適切なタイミングで学生らへ就職活動の開始を促すほか、キャリアカウンセラーらがエントリーシートの添削や面接などの相談に乗るきめ細かな体制を整えている。オンライン面接用のブースなども用意されており、「授業前後に企業のオンライン面接がある際、よく利用していました」と佐藤さんは話す。

工学院大学では、1限目と6限目はオンデマンド授業となっている。場所の制約がないため、課外活動や就職活動などと授業を両立しやすい。

各セクションが連携して自走する学生らをあと押し

「キャリア形成・就職支援は学生の可能性を具現化するあと押しだと考え、将来について考える機会を積極的に提供しています。自らの学びが社会でどう活きるかを考えぬくことは、新たな課題の発見や横に広がる学びのきっかけになるはず。学生が興味・関心の幅を広げ、学び続ける姿勢が、結果として内定につながっています」

工学院大学就職支援部の佐野勇一郎次長は、同大が就職に強い背景をこう説明する(グラフ参照)。

同大では就職支援センターやキャリアデザインセンター、先端の研究を手掛ける教員・研究室など各セクションが連携。幅広い学びを得て成長した先に、専門性を活かした就職が実現するように体系的・多角的なサポートにあたっている。1~2年の低学年からキャリア教育に力を入れると同時に、高学年の就職活動支援でも万全の体制を整備する。

学生と卒業生とのネットワークも強固で、卒業生が講師となって在学生向けに講演をする機会も多い。山邉さんは自動車メーカーのエンジニアを招いた講演会が役立ったといい、「目指すエンジニア像が明確になり、エントリーシートや面接などを貫く芯ができました」と話す。

佐藤さんは早くも後輩から就職の相談を受けているという。「重要なのは、自分自身がどのように学びを活かしたいかというビジョンを持つこと。就職活動中はさまざまな業界・業種の企業から声がかかります。早めに情報収集や業界研究に取り組み、主体的に就職活動を進めてほしい」と力を込める。

進む道はさまざまだが課題意識を持ち、科学的な思考で考え続ける力を持っている点は同じ。社会に出ても“成長し続ける人材”として活躍していくに違いない。
 

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