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1876年に札幌農学校として開校した北海道大学は、「フロンティア精神」「国際性の涵養」「全人教育」「実学の重視」という4つの基本理念を建学の精神と掲げ、国立大学として最多の12学部を持つわが国屈指の基幹総合大学として発展してきました。2026年には創基150周年を迎え、世界の課題解決に貢献する大学を目指して新たな歩みを踏み出します。その歴史や地理的特性からサステイナビリティの思想は北海道大学の遺伝子として継続されており、広範なフィールドサイエンスをはじめとして世界レベルの研究を展開しています。「光は北から、北から世界へ」のもと、自然と一体化したキャンパスを持つ「比類なき大学」としてグローバル人材を輩出しています。
ウェルビーイング社会へVISION2030策定
寳金清博総長
1979年北海道大学医学部医学科卒業。91年医学博士(北海道大学)。アメリカ合衆国カリフォルニア大学デービス校客員研究員、文部省在外研究員、札幌医科大学医学部教授、北海道大学大学院医学研究科教授、同病院長などを経て2020年から現職。
北海道大学は、2026年に迎える創基150年に向けた「近未来戦略150」を2014年に定めました。札幌農学校の初代教頭クラーク博士が唱えたLofty ambition(高邁なる大志)の精神を受け継いだ4つの基本理念「フロンティア精神」「国際性の涵養」「全人教育」「実学の重視」の現代的意味を再確認し、世界の課題解決に貢献する大学への歩みを示したものです。
そして今年7月、さらにその先を見据えた「HU VISION2030」を策定しました。2030年をターゲットイヤーとして、エクセレンスとエクステンションという2つを軸にNovel Japan University Model (❶)を構築し、これまで北海道大学が掲げてきた「比類なき大学」「光は北から、北から世界へ」を実現しようというものです。
寳金清博総長は「大学発のイノベーションが、社会変革の牽引力となることは、欧米における数々の成功例が実証してきました。それは、教育・研究の卓越性であるエクセレンスと、教育・研究を社会に広げ地域課題を解決する社会展開力であるエクステンションの2つの要素からなると考えられます。日本の大学は、エクステンションのメカニズムが脆弱でした。これが、本学を含めて日本の総合大学が欧米の大学の後塵を拝することになった一因です。エクセレンスとエクステンションの好循環を推し進め、教育・研究・社会共創を展開して、ウェルビーイング社会を目指します」と語ります。
❶Novel Japan University Model
従来の日本の国立大学の取り組みを大きく超えるレベルで、国際社会・地域社会との連携を強化し、協働による社会的インパクトやイノベーションを生み出す新しい公共財となりうる日本の基幹総合大学を意味する。その目指す社会は、持続可能性の追求を基盤とするウェルビーイング社会である。
インパクトランキングで4年連続で国内1位に
北海道大学は、イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE)」が今年6月1日に発表した「THEインパクトランキング2023」の総合ランキングで4年連続国内1位を獲得しました。対象となった世界1591大学では22位にランクイン。これは各大学をSDGsに関する17の項目で評価したものですが、単なるSDGsの達成具合を見るのではなく、SDGsを物差しに、大学が社会にどれだけ影響を与えるかというソーシャルインパクトを評価している点が重要です。
「本学は、前身の札幌農学校以来、フィールドサイエンスや環境科学を強みとしており、SDGsという言葉が誕生する前から、SDGsの概念に沿った教育・研究を継承したことが花開いています」(寳金総長)
北海道大学では2021年に「サステイナビリティ推進機構」を設置して、グリーン・スマート・サステイナブルキャンパスの実現を目指していますが、その象徴的なものの一つが、今年6月に北海道大学と北海道電力、公益財団法人北海道科学技術総合振興センター(ノーステック財団)の3者で締結した「北海道大学キャンパスにおけるゼロカーボン実証実験事業に関する連携協定」です。
リカレント教育の実践と「北大の学び」本格始動
北海道大学では4つの基本理念に基づき、1年次を中心に受ける全学教育科目(➋)を充実させています。全学教育科目はコアカリキュラム(教養)と基礎科目に分かれていますが、特筆されるのが、今春から本格的に導入された全1年次学生対象の必修科目「北大での学び(➌)」です。いわば「北大学入門」というもので、学生の北海道大学への帰属意識を高めるとともに、学生が今後、学修を進めていく際の基礎となる知識、技術、心構えを身につけます。
そして、各学部での教育にプラスして、グローバル社会で活躍するために必要なスキルとマインドを身につけるプログラムが「新渡戸カレッジ(➍しているのも北海道大学の特徴です。
寳金総長は「企業や自治体と連携して、知や技術に関わる高度なリカレント教育プログラムを提供することにも力を入れています。また、学士課程から博士課程までシームレスなキャリア教育を実施しています。その一環として、昨年4月には博士課程学生を強力にサポートする新組織『大学院教育推進機構』を新設しました。さらに、世界的にみても最大規模のサマースクールである『Hokkaido サマー・インスティテュート(HSI)』は、海外から多くの学生、研究者が集う本学が誇る夏の一大事業です」と語ります。
❷全学教育科目
北海道大学の教育課程は教養科目・基礎科目・専門科目・国際交流科目の4つから構成され、そのうち専門科目は2年次進級後の学部で行われる。教養科目と基礎科目は1年次を中心に全学年を対象に開講され、この2科目を一括して全学教育科目と呼ぶ。1年次は全員、総合教育部において、全学教育科目を履修することになる。科目によっては高年次の履修も可能。
❸導入科目(北大での学び)
全1年次学生を対象に、1学期(春ターム中心)に実施。全8回の授業を行うが、第1~第7回はオンデマンド、第8回は対面で実施する。第1回の「北大の今を知る」でスタートし、次いで「北大の歴史を学ぶ」「正しく安全に学ぶために」「将来を見据える」「多様性を尊重する」「先輩とつながる(1)」「世界的な課題を知る」と続き、最後の8回目が対面での「先輩とつながる(2)」となる。
❹新渡戸カレッジ
新渡戸稲造の精神に基づき、各学部の専門教育において高い専門性を修得するとともに、学部横断的な特別教育プログラムを通して、コミュニケーションツールとしての英語力やグローバル社会で必要とされるリーダーシップ、チームワーク力、問題発見・課題解決力、社会的な責任・倫理観などを身につける。修得した学生には、修了証と称号が授与される。
人文・社会・自然科学分野で世界レベルの研究を推進
北海道大学は国立大学として全国最多の12学部を擁し、人文・社会・自然科学分野にわたる先導的な研究を展開しています。鈴木章名誉教授が新しい有機合成法の開発でノーベル化学賞を受賞したのに象徴されるように、化学の分野では数々の国際的な研究プロジェクトを創出しています。「化学反応創成研究拠点(ICReDD)」は文部科学省の世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)に選定されています。
獣医学が強いのも北海道大学の特色で、人獣共通感染症国際共同研究所は新型コロナウイルスをはじめ、未知のウイルスによる新たなパンデミックに備えるため、人獣共通感染症克服のための研究と教育に取り組んでいます。
また、農業や水産業に関わる研究も北大の伝統です。近年のエネルギー問題や気象変動に対応した新しい農業のあり方など、広範な研究に携わっています。水産科学では、函館市の「魚介藻類養殖を核とした持続可能な水産・海洋都市の構築」事業に関して、北海道大学大学院水産科学研究院を中心に、日本初となるキングサーモンとコンブの完全養殖生産に向けた研究開発を進めています。さらに、札幌から千歳にかけての一帯で、半導体産業の集積に向けた開発が始まっており、この分野での研究も期待されています。
多様性が広がるフィールドで北海道と世界に羽ばたく
北海道大学では一般選抜として、学部別入試に加え「総合入試」を導入しています。文系や理系の総合入試枠で受験し、本人の志望と1年次の成績によって学部学科に移行するシステムです。また、フロンティア入試(旧AO入試)では、新しい時代を生き抜く素養と、北海道大学で学びたいという強い意志を持つ若者を求めています。
「北海道大学は2022年4月にダイバーシティ・インクルージョン推進本部を設置するなど、グローバルで多様な研究環境づくりを目指しており、女子学生が学びやすいように大学の環境を整備したり、女性教員を増やそうとしています。そういう意味で女性にも選んでもらえる大学になってほしいと思っています。
また、本学はまもなく建学から150年を迎えますが、それは次の発展の入り口です。本学には多彩な学問領域が揃っており、地球、社会、人間という3つのフィールドに繋がっています。自分は将来そのうちどのフィールドにコミットするのか、その答えは北大の学びの中にあります。本学は7割が道外出身の学生です。みなさんには、北海道大学で学んで卒業した後は、世界で活躍する人材になってほしい。一方で北海道に残って北海道のために貢献する人材も大歓迎です」と、寳金総長は受験生にエールを送っています。