フィールドワークで地球をケアする使命を担う人材を育成―立正大学 地球環境科学部

フィールドワークで地球をケアする使命を担う人材を育成―立正大学 地球環境科学部

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酸性雨、砂漠化、森林破壊といった地球環境問題が国際的な関心事として扱われるようになってから久しい。1992年にリオデジャネイロで地球サミットが開催されたが、そこで採択された行動計画に基づき、98年に設置されたのが立正大学の地球環境科学部(地理学科・環境システム学科)だ。
21世紀に入り、地球環境はさらなる変化を続けている。そんな今こそ注目したい地球環境科学部での学びについて、学部長の鈴木厚志教授にお話を聞いてみた。

広範な領域を扱いながら、総合的・横断的な教育と研究をめざす

立正大学の地球環境科学部は人文・社会系の地理学科と理系の環境システム学科からなり、環境システム学科はさらに生物・地球コースと気象・水文コースに分かれている、文理融合型の学際系学部だ。地球環境科学部での学びの特徴について、学部長の鈴木厚志教授は、こう紹介する。

「例えば、地理学であれば人文地理学や自然地理学、環境システム学であれば環境気象学や環境生物学など、1つの学問は様々な要素を内包しています。本学部はそれらのうち1つの要素だけに没頭して取り組むのではなく、広範な領域を扱いながら、総合的・横断的な教育と研究をめざす精神をもっています。学部開設から20年以上が経過し、カリキュラムなどは実情に合わせて少しずつ更新していますが、物事を多角的に捉える学びを一貫して重視していることが1つの特徴と言えます」

学びの領域としては、地理学科には人文地理学、自然地理学、地図・GIS・測量。環境システム学科には環境情報学、環境生物学、環境地学、環境気象学、環境水文学などがある。これらを複合的に学び、時には分野間を跨ぎながら地球環境を正しく理解することが地球環境科学部のねらいというわけだ。

フィールドワークで五感を働かせながら情報収集

もう1つの大きな特徴は、宿泊を伴うフィールドワークが両学科ともに必修となっていること。鈴木学部長が説明する。

「地球環境を学ぶには、人間、社会、自然といった様々な事柄について、個別にではなく、それぞれの関わり方を見ていく必要があります。そのためには、教科書や映像資料での学びだけでは不十分です。ものごとが起きている現場に赴き、そこで生活する人たちと共に時間を過ごし、五感を働かせながら情報収集をすることが大切です。フィールドワークは、事前準備から始まり、現地での観察、大学に戻ってからの分析や取りまとめといった一連の行動を通じて、学生を大きく成長させてくれます」

卒業までに、地理学科では10日間、環境システム学科では11日間のフィールドワークに全員が参加するカリキュラムとなっている。また、希望者には海外でのフィールドワークも用意されている。地理や環境を学べる学部は他大学にもあるが、大学外での学びをここまで重視する学部は珍しいのではないか。

「残念ながら今年はコロナ禍により、今まで通りにいかないことが多くなっています。しかし、我々の学びには観察と調査は欠かせません。形を変えて、どうにかフィールドワークを実施できないか、検討を繰り返しているところです」(鈴木学部長)

フィールドワーク重視の考え方は、大学の入り口となる入学試験にも表れる。総合型選抜(従来のAO入試に相当)では、地理学科ではプレゼンテーション方式とグループディスカッション方式の2方式を、環境システム学科ではプレゼンテーション方式、フィールドワーク方式、課題解決方式の3方式を採用している(*1)。鈴木学部長は言う。

「特に独自性が強いのはプレゼンテーション方式でしょうか。テーマは学科により異なりますが、例えば地理学科では受験生の地元について『地理的に』調べてもらい、紹介をしてもらうものです。地元を紹介するにしても、地域の発達、交通、経済活動など、様々な視点がありますので、どのような視点で見るかを受験生自身が決めることになります。準備は自宅で行いますので、当然高校の先生や保護者の方の助言を得ることもあると思いますが、受験生本人がきちんと理解し、自分の言葉で語れるかどうかを評価していきます」

地球環境科学部のこれからの役割とは

地球環境科学部は1998年当時、人類が直面していた地球環境問題の改善や解決に貢献できる人材の育成を目的として開設された。それから20年以上が経過した今では、どのような役割を担っているのだろうか。

「“CARELOGY”(*2)、すなわち、地球をケアすることを我々の使命と捉えています。人種、経済格差、環境などのあらゆる問題ついて、様々な事柄同士の関係性に着目しながら、修復を目指していきます。2015年の国連サミットでSDGs(*3)が採択されましたが、本学部での学びは、これととても密接なものになっています」(鈴木学部長)

地理学科では貧困の解消や安全で公正な社会の構築、環境システム学科では気候変動の対策や海洋・海洋資源の保全など、SDGsで明示された17の目標に直接結びつく学びが多い。私たちが直面する問題は時代によって変化するが、その背後にあるより大きな課題に対応できる人材を育成しているというわけだ。

最後に、鈴木学部長に進路指導教諭へのメッセージを頂いた。

「フィールドでの学びを重視していますので、なんといってもアクティブな受験生をお待ちしています。特に、日焼けや虫刺されを気にしないような方だと良いですね(笑)。学生たちの好奇心をくすぐるようなカリキュラムを用意しています。アクティブな学生ほど、どんどん知識を増やし、大きな成長が期待できます」

*1:入試方式・内容は変更する可能性がある。詳細は学生募集要項を参照。
*2:「care」と「logy」を組み合わせた、立正大学による造語。
*3:2015年に国連サミットで採択された「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」のこと。2030年までの国際目標として、現在17のゴールに向けて世界各国で取り組みが進められている。

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