近年の獣医学科入試はどうなっているのか

近年の獣医学科入試はどうなっているのか

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人気があるにもかかわらず、獣医学科をもつ大学はきわめて限られている。今の獣医学科入試について、そして、合格のための道筋について、長年にわたり獣医学科受験生をサポートし合格実績を上げてきた医進塾の塾長、木山靖氏に聞いた。


【安定した人気がある獣医学科】

ーあい変わらず、獣医学科の人気は、続いているでしょうか。

木山 日本の経済の好不況に影響されて年度によって受験生が増減する学部・学科もありますが、獣医学科に関しては、そういうことはありません。一貫して人気の高い学科です。この傾向は、地域を問いません。本校にも、北海道から沖縄まで全国から生徒がやってきます。また、都会の出身者でも将来、産業動物(牛や豚など)を診る獣医師になりたい人もいますし、女子にも人気のある学科です。保護者の方が獣医師という生徒もかなりおりますが、その場合でも、「動物病院を継がなければならないから」といった受け身の姿勢ではなく、真剣に「獣医師になりたい」と考えている人ばかりです。

ー獣医学科に合格するのは大変ですが、その難関を突破するためには、どんなことが大切ですか。

獣医学科をもつ大学は、国公立大・私立大を合わせても16校しかありません。国公立大の獣医学科の難易度は地方の国公立大の医学部と大差のないほどの難関なので、わずか5校しかない私立大学の獣医学科を目指さざるを得ない人も多い。数年前までは、私立大学5校の間で入試難易度に確かに差がありました。しかし、それが年々縮まってきているというのが実感です。今でも難易度表には5校間に違いがありますが、その差はほとんどなくなってきていると思います。

入試対策としては、まずは「一般入試」が基本となります。一般入試は合格定員が最も多いのですから、ここを目指すのが鉄則です。勉強がいやだから早く決めたいからといって推薦入試に逃げるというのは、いけません。

各教科の入試問題について、今回は私立大学に絞ってお話ししましょう。

英語は、どこの大学も、求められる語彙力や文法力はそれほど高度ではない。だから、一見、易しそうにみえる。ところが、長文の文章の内容は、意外に高度なことが多い。話題が受験生にとってなじみのないテーマであったり、文脈の展開が高度であったりということです。だから、英語が読めても「文章の中身がわからない」という場合があります。いってみれば、英語の学力とともに文章を読み解く国語の力も問われるということです。

数学の問題は6年ほど前から易化し始め、各大学とも基本的でオーソドックスな問題が出題される傾向が続いていました。しかし、昨年ぐらいから、問題のレベルが著しく難化したわけではありませんが、計算がやや複雑であるなど、ちょっと点数が取りづらい問題が出てきまし
た。獣医学科の偏差値と入試問題のレベルを考えると、この傾向は今後も続くように思われます。そういった問題への対処も必要かと思います。しかし、合否を決めているのは以前と同じく基本的な問題です。集中して問題演習をし、途中式を丁寧に書くことで、ミスのない答案を作ることが重要です。

理科は、各教科とも、英語・数学に比べて問題が高度です。教科書のみならず、資料集や図表の、それこそ隅から隅までわかっていないといけない。ある大学の問題では、「正解となるものをすべて記せ」という形式で出る。「1つ選べ」と違って「すべて選べ」では、本当にわかっていないと答えられません。また、新課程になって最も影響を受けたのが理科です。理科では、いずれも新たに学習する分野がかなり増えました。特に「生物」は分量が相当増えたので、かなりのペースで消化していかないと受験までに終わらない。このことを踏まえて、学習計画を立てる必要があります。

【推薦入試のポイントは何か】

「一般入試」以外の、「推薦入試」についてはどうでしょうか。

木山 先ほど言ったように、「推薦入試」に対しては、「勉強がいやだから」といった後ろ向きに臨むのではなく、「一般入試」にプラスしたさらなるチャンスの一つと考えて取り組むことが大切です。なにしろ獣医学科は校数が少ないのだから、入学へのチャンスをできるだけ広げたいということで、「推薦入試」にトライするのはよいと思います。

「推薦入試」については、大学ごとにそれぞれ試験内容に特色があるので、大学によって別個の対策が必要になります。また、高校の校内活動や課外活動での実績も評価の対象になるので、「推薦入試」を受けることを考えるなら、高校の早い時期からそうした活動をおこなうのがいいでしょう。特にボランティア活動は、単なる受験対策以上に意義があると思います。
「推薦入試」では、面接が実施されますが、受験生や保護者の方が思っている以上に重要視されると考えてください。単なる形式ではないのです。医進塾では、「面接対策」をおこなっていますが、その前提として、「志望理由書」の指導を綿密におこないます。一部の大学では
出願時に「志望理由書」が不要なところもありますが、面接での質問の多くは「獣医学科をなぜ志望したのか」について聞かれるのですから、やはり事前に「志望理由書」を作成しておく必要があります。「志望理由書」を充実させる過程が、そのまま面接対策にもなるのです。「志望理由書」には、「どんな獣医師になりたいか」をかなり具体的に書き込む必要があり、自分の将来像をしっかり描くことが大事になります。

「推薦入試」をおすすめしても良いと思う理由の一つは、「志望理由書」を完成させる過程で、自分が獣医師または獣医学研究者になることを具体的に考えられるようになること、そのことで本当に獣医師になりたい・研究者になりたいという思いが強まることです。モチベーションを上げることは、勉強の励みになります。それが結果的に「一般入試」対策にもなるのです。

 

【インフォメーション】

医進塾
1953年に創立された大学受験予備校の老舗「早稲田ゼミナール」が、2002年に設立した医学部・獣医学部専門予備校。特に獣医学部の受験対策は、医進塾創設以来、一貫して力を入れてきており、多くの合格者を輩出している。

医進塾の特色
①学校法人の運営する予備校であるため
安心・信頼性がある
②各クラス10名以下の「超少人数制授業」
③集団授業+講師付き自習+1対1の個別指導授業
④合格までを見すえた一貫したカリキュラム
⑤適正な学費設定。入学時に年間費用を明示

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