多様な学びの場を実現すべく受験生それぞれの「頑張り」を活かせる入試を―関西学院大学

多様な学びの場を実現すべく受験生それぞれの「頑張り」を活かせる入試を―関西学院大学

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1889年の創立以来、社会をけん引する人材を数多く送り出してきた関西学院大学。同学は今、2039年に迎える創立150周年を見据えて様々な改革を推進している。その1つが入試改革だ。2021年の着手以降4年連続して志願者増という成果を上げている同学の入試改革について、入学センター入試課長の中村洋右氏と入試広報リーダーの三木健之氏に話を伺った。

取材 井沢 秀(大学通信)
 文 松本守永(ウィルベリーズ)

―2021年から取り組まれている入試改革のコンセプトをお教えください。

入学センター入試課長 中村洋右氏

中村 私たちは関西学院大学という場が、多様性に満ちた場であってほしいと願っています。そのためには本学への入り口である入試も、多様な人を受け入れられるものになっていないといけません。この考え方に基づき、社会の変化や学びの変化などを見据えながら入試のあるべき姿を検討しています。

―2021年の入試改革開始以来、4年連続で志願者数が増加しました。その要因はどのようにお考えですか。

中村 「受験生ファースト」のスタンスで取り組んだ入試改革が重要な要因の1つです。受験生ファーストとは、受験生にとってのわかりやすさや利便性の高さに軸足を置いて改革を行ったことです。例えば入試日程の名称は、以前は「A日程・B日程」としていました。しかし考えてみればこの名称は、どんな試験なのか、どんな日程などかを表しているわけではありません。受験生にとってはわかりづらいものだったのです。そこで「英数日程」「学部個別日程」「傾斜配点型」「均等配点型」など、名前から試験の中身がわかるように変更しました。

試験地を増やしたことも同様です。移動や宿泊の負担が少ない場所や土地勘があって慣れている場所のほうが受験しやすく、力も発揮しやすいものです。近年、中部地区や九州地区からの志願者が増加している背景には、試験地の拡大もあると考えています。

加えて、教学の改革・充実が要因になっています。本学理学部の松浦周二教授の研究室が参加する研究チームが今年5月、NASAで実験ロケットの打ち上げに成功しました。実務家と双方向で授業を行い高度な実践力・応用力を身につけられる法学部の特修コースや、経済学部が2023年度から取り組む「課題解決型データ分析プログラム」など、本学では社会から大きな注目を集める研究や時代のニーズに応える教育プログラムが数多く展開されています。入試改革と教学の改革・充実とが両輪になることで、延べ志願者数のみならず実志願者数も増加するという結果をもたらしたと思います。また、一般選抜による入学者が全体の過半数を上回るという近年の状況も、同様の要因が関係していると考えています。

―入試改革に対する高校の先生方からの反響で、印象的なものがあればお教えください。

入試広報リーダー 三木健之氏

三木 出願期間の延長は反響が大きかったです。本学では従来、共通テストの翌月曜日を一般入試の出願締め切りとしていました。それを翌水曜日に変更しました。先生方からは「進路指導をしやすくなった」「出願に向けた準備をしやすくなった」という声をいただいています。多彩な日程と試験の種類を整えたことは、「併願をしやすくなった」という評価にもつながりました。また、入試そのものではありませんが、入学手続きの期間を延長したことも好評をいただいています。

―2025年度入試における変更点やポイントがあればお教えください。

三木 共通テスト利用入試に「8科目型」を新設します。これは、「情報」の科目が必須化されたことを受けての変更です。「情報」を含めない「7科目型」もこれまで通り行います。両方を用意することで、国公立大学に軸足を置いて勉強している人が受験しやすくなるようにと考えています。また、理系4学部では、共通テスト利用入試に、英数理の3教科型を新設します。文系学部では、英数日程と共通テスト併用日程(数学)の実施学部が拡大されます。試験地には静岡県浜松市と三重県津市が加わります。これで札幌から鹿児島まで、全国25都市での受験が可能になります。従来は2日間しか試験日が設けられていなかった京都では、全日程である7日間にわたって受験が可能になります。

―多彩な日程と方式の試験が用意されることは、どのようなメリットを生んでいますか。

三木 受験生が、自分に合った試験を選びやすいというメリットが生まれています。例えば国語が得意な人でしたら、国語の配点が大きい「傾斜配点型」を利用して文学部を受験することができます。一方で、「どの科目も満遍なく得意」という人であれば、「均等配点型」を利用することで強みを活かすことができます。受験生それぞれが得意を活かして入学すれば、文学部の中でも国語が得意な人や英語が得意な人、探究活動を熱心に取り組んできた人など、さまざまな背景を持った人が集まりやすくなります。その結果、私たちが願う「多様性に満ちた学びの場」が生まれるのです。

中村 併願しやすくなるということは一方で、受験料の負担が大きくなるという側面も持ちます。そこで導入しているのが、併願減額制度です。まず理系4学部から導入し、2024年度入試では文系学部でも利用できるようにしました。

ちなみに併願数と合格率には相関関係があります。本学の場合、例えば3出願では1出願と比較した際の合格率は約15%上昇します。この要因は、本学の入試問題は受験する学部による試験問題の傾向に差がないので対策をしやすいことと、試験の会場や雰囲気に対する慣れといったことがあると考えています。

―総合型選抜についてお教えください。

三木 本学では4種類の総合型選抜を行っています。そのなかの「探究評価型入試」は以前のSGHやSSHを対象にした入試をベースにしており、高校での探究活動の評価に豊富なノウハウを持つ本学ならではの入試方式だと言えます。探究学習というと、最終的な「成果物」であり入試のカギを握るのは論文だと考えられがちです。しかし実際の探究学習では、自治体や地域、あるいは企業と連携して活動することも「成果物」となり得ます。そういったアウトプットの形の違いを理解し、それぞれの形に応じた評価を行うことこそが、探究評価型入試の重要なポイントです。そこに、本学は一日の長があると考えています。

総合型選抜では各種の英語検定試験も活用しています。3年生の秋頃までに出願基準を満たす英語検定を取得しようと思えば、実質的には高校2年生のうちに資格等を取得することになります。検定とは、そういった頑張りを目に見える形にしてくれるという側面があります。とはいえ、検定だけがすべてというわけでもありません。「英語を頑張りつつ、探究にも熱心に取り組んだ。スポーツにも打ち込んだ」など、その人ならではの頑張りを評価したいというのが、総合型選抜に共通する考え方です。

―入学センターでYouTubeを導入するなど、活発に情報発信を行っています。その狙いをお教えください。

三木 最近では受験生の多くが、SNSから大学や受験の情報を入手しています。それらの情報には、現在の状況とマッチしていないものも少なからずあります。そこで、「公式」である私たち自身がSNSを運用して正しい情報を伝えようという思いがあります。

―改めて、関西学院大学の魅力をお教えください。

三木 国際教育に注力していることは創立時からの伝統です。多彩な留学プログラムが整備されており、本年5月に日本学生支援機構の調査結果が公表され、本学は「協定等に基づく日本人学生派遣数の多い大学」で日本一を獲得しました。「大学等が把握している日本人学生派遣数の多い大学」でも東京大学に次いで第2位となっています。円安が留学のブレーキになりかねない昨今の状況を受け、昨年度は留学支援として総額約1億7000万円を支給しました。今年も同様の取り組みを行います。

分野を越えた多様な学びにチャレンジできることも特色です。他学部の授業を履修することができる「他学部履修制度」や最短4年間で2つの学部で学位を取得して卒業できる「マルチプル・ディグリー制度」もあります。

また、時代に即したAI・データサイエンス教育の充実も魅力です。本学が日本IBMと開発した「AI活用人材育成プログラム」は、学内屈指の人気プログラムになっています。2023年度の場合、基礎科目である「AI活用入門」を受講したのは約6500人。これは全学生のおよそ25%にあたります。同プログラムは企業の社員研修にも利用されるなどの質の高さを誇っており、多くの学生がそのレベルの学びに取り組んでいます。

さらに、理系4学部と総合政策学部が拠点を置く神戸三田キャンパスには2025年春に300人規模の学生寮を近接地に整備します。インキュベーション施設(起業家育成拠点)と商業施設(フィットネスジム)を備えた複合施設で、性質の異なるこれら3つの施設を一体として大学が開発・運営し、起業にチャレンジする例は全国でも数少ない取り組みです。興味があることや時代が求める学びにどんどんチャレンジでき、成長できることこそが本学の魅力です。

―高校の先生方と受験生へメッセージをお願いします。

中村 本学は、学生1人ひとりの可能性を広げたいと願っています。その願いは、具体的なカリキュラムや制度へと落とし込まれ、実際の学びへとつながっています。このような環境で学んでもらいたいというのが、入試に携わる私たちの願いです。思い描いているのは、さまざまな分野の「ドラフト1位」が集まって作ったオールスターチームです。オンリーワンが結集し、イノベーションを起こすのです。これからもより良い入試制度の整備に努めていきますので、どうぞご期待ください。

得意科目を活かして合格。多様な学生との交流を通して自身の進む道を考えられる

中川美咲さん

工学部 知能・機械工学課程 3年
金城学院高校(愛知県)出身

数学と理科が好きで、ゲームが好き。そこで、CGや映像について学ぶことができ、選択肢も広そうな工学部を志望することにしました。

関西学院大学の受験でとてもありがたかったのは、地元の名古屋に試験会場が設けられていたことです。入試では、試験以外のことに煩わされるのはできるだけ避けたいものです。関東の大学には現地まで受験に行ったのですが、慣れない街で宿泊や移動をすることは、それだけで大きな不安でした。その点、地元での受験のストレスはほとんどなし。交通費やホテル代といった費用面のメリットも大きかったです。

試験は、2日間の日程を両日とも受験し、いずれも均等配点型と数学・理科重視型の両方で出願しました。結果的に合格したのは数学・理科重視型でした。数学は得意だったのですが英語が弱点だったため、この方式にはとても助けられました。私のように科目による得意・不得意の差が大きい人には、数学・理科重視型はピッタリでした。

関西学院大学では、文系も含めて他学部の人と学べる機会が多いです。アプリを自作していたり、留学経験があったりと、いい刺激や影響を与えてくれる友人とたくさん出会えます。また、専攻以外でもいろんなチャレンジができます。そういった環境で過ごすなかで、私自身の目標も少しずつはっきりしていきそうな気がしています。やりたいことが明確な人はもちろん、やりたいことを見つけたいと思っている人も、関西学院大学はおすすめです。

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