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「SEIKEI Brilliant2020」と題し、学部新設・改組など大胆な大学改革に取り組む成蹊大学。2020年より文科系4学部6学科を対象に、学部横断型グローバル教育プログラム「EAGLE」(Education for Academic and Global Learners in English)がスタートしました。
全員必修のケンブリッジ大学短期留学をはじめ、まったく新しいプログラムの魅力について、成蹊学園国際教育センター所長を務める遠藤不比人教授に伺いました。
遠藤不比人教授
成蹊学園国際教育センター所長
慶應義塾大学大学院文学研究科(文学修士)、一橋大学大学院言語社会研究科(博士・学術)。専門は英米・英語圏文学。2012年「破綻/思弁するモダニズム 死の欲動とイギリス戦間期の文学」で一橋大学博士(学術)。東京都立大学准教授などを経て現職。著書に『情動とモダニティ: 英米文学/精神分析/批評理論』(彩流社)など。
学部横断型グローバル教育プログラム「EAGLE」
―成蹊大学は少人数ゼミや産学連携による丸の内ビジネス研修(MBT)など、先導的な教育プログラムが魅力です。2020年より学部横断型グローバル教育プログラム「EAGLE」が始動しました。
本学ではこの10年、海外留学に挑戦する学生が増えてきました。一流大学との提携に加え、留学支援制度を充実させてきたことが大きいでしょう。EAGLEには、ぜひこの恵まれた機会を活かしてほしいという思いが込められています。
近年、グローバルプログラムは複数の大学で導入されつつありますが、学生を海外に送り出すことに力点を置くあまり、そこで得た知識をいかに学生のキャリアにつなげるかが見えにくいきらいがあります。「EAGLE」の最大の特徴は、世界で得た経験を学生のキャリア形成に有機的に結ぶところにあります。
―EAGLEを受講するには、「2教科型グローバル教育プログラム統一入試(G方式)」に合格する必要があります。
このG方式は学部横断型で、文科系4学部6学科を対象に、合計30名を募集します。英語と国語の2科目に加え、英語の外部検定試験を受けてもらい、CEFR(セファール)の対照表に従い加点します。さらに、活動報告書を提出してもらい、どのような意図をもって留学し、将来どのような分野に進みたいのかなど目的意識を重視して選考します。
名門ケンブリッジ大学で英語と専門科目を学ぶ
―入学後の具体的なカリキュラムの流れを教えてください。
EAGLEでは2・3年次での中・長期留学を強く勧めていますが、協定留学に挑むためには、IELTSやTOEFLなど、留学先の大学が要求するレベルのスコアを取る必要があります。そこで、1年次前期では英語の4技能を鍛えるための集中的な英語クラスにより徹底的に英語力を鍛えた後、1年次春期休業期間中に5日間程度の「エンパワメントプログラム」を受講してもらいます。これは、学内で北米の一流大学の大学生や大学院生の指導のもと、徹底的に英語でディスカッションをしたり協働作業を行うプログラムです。学生の多くは英語を話すときに心理的な抵抗を持つため、臆することなく海外で自分の意見を発信したり、留学生活を行うために必要なスキルを養います。
―前期で英語力を徹底的に鍛えた後、8〜9月にはケンブリッジ大学への3週間の短期留学プログラムが行われます。
ケンブリッジ大学ペンブルックカレッジという世界的な名門大学で寝泊まりをしながら、英語や専門科目を学ぶプログラムで、ケンブリッジの学生がPA(プログラムアシスタント)として生活など日常的なレベルから面倒を見てくれます。まさにイギリス文化そのものが体感できるプログラムです。
―入学直後から密度の濃い授業が用意されていますね。
1年次後期には「Global Studies Seminar Ⅱ」というゼミの中で「Global Citizenship」と題し、日本人としてのアイデンティティを持ちながら、世界市民として世界の状況を理解できる幅広い視野を養います。さらに、2年次からは日本文化に関する内容もゼミで受講します。海外では私たちの想像以上に日本文化に対する強い関心があります。そこで、自ら日本の歴史や文化を英語で発信できる力を養います。
―授業のスタイルもユニークです。
日本の教育はこれまで一方通行であったと思います。EAGLEでは語学はもちろん、アカデミックな内容のゼミでも教員と学生とのインタラクティブ(双方向的)な教育を行い、学生が議論の中で自らの意見を表明する訓練を行います。
密度の濃いゼミナールや留学を体験すると仲間意識やコミュニティー意識が生まれ、互いに助け合いながらプログラムを進めていくようになります。さらに日本人と外国人が共に暮らす本学専用の国際学生寮をオープンしました。同寮に入居することで、グローバル教育の効果を日常レベルで高めることもできます。
いま社会では国境を越え、他者と協力しながら課題を乗り越えていく能力が求められています。EAGLEはそうした「学びの場」にもしたいと考えています。
―2年次からは、留学生の参加も予定されている英語による選択科目のほか、本格的な中・長期留学への参加が強く推奨されています。
本学が直接、留学協定を締結している派遣先大学として、欧米の14大学、アジア・オセアニアの17大学があります(2020年3月現在)。さらに、一般財団法人JSAF(Japan Study Abroad Foundation)が提供するプログラムを利用して、欧米など約120大学に留学することも可能です。
―海外留学は費用面で不安があります。支援制度について教えてください。
1年次のケンブリッジ短期留学は全員必修ですが、1人30万円の奨学金を支給します。また、長期協定留学に関しては、若干の例外はありますが、協定先の授業料は免除となる上に、本学の納付金の3分の2が減免されます。
その他、本人のGPA(成績評価値)やIELTS、TOEFLなどの点数に従い、外国留学奨学金を受けることもできます。このほか、EAGLEに所属する学生には奨学金の給付金を増額する計画もあります。
グローバルキャリアを育てる先進のプログラム
―EAGLEでは実践的な英語力に加え、グローバル社会で活躍するための国際感覚の涵養に主眼を置いていますね。
長期留学では世界から集まった学生たちと机を並べ、各国の言語で専門科目を学びます。まさに国際感覚を肌で感じ吸収する機会となるでしょう。また、インターンシップ付の留学プログラムでは、現地企業の協力を得て海外インターンシップを行います。これまで実施してきた欧米、オセアニアに加え、新たにアジアのプログラムも追加します。現地での就業体験を通じて、日本との違いや多様性への理解を深めることができます。
―国内でも、グローバルキャリアを鍛える独自のプログラムがあります。
本学にはMBT(丸の内ビジネス研修)という産学連携によるキャリア教育プログラムがあります。3年次前期に学内で入念な準備を行ったあと、夏休みに丸の内の一流企業でインターンシップを行い、秋から冬にかけて成果発表をするというもので、EAGLEに所属する学生には優先枠を設ける予定です。特に、このMBTにはクアラルンプール(マレーシア)での海外インターンシップ枠もありますので、ぜひ挑戦してほしいですね。
―長期留学でMBTに参加できない学生には、「Global Career Design」という科目もあります。
この科目では、外資系を中心にグローバルキャリアの世界で活躍している方々を講師に招き、オムニバス形式の授業を行う予定です。キャリア支援の実践的な授業も用意しています。
―想定される卒業後の進路は。
一般にグローバルに事業を展開している国内の大手メーカーや航空会社などが想定されますが、外資系企業で活躍する学生も増えてくると予測しています。国連職員などはまさに理想的です。ぜひこの機会を最大限に活用して、自分の可能性を大きく広げてください。