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取材・文 雫 純平
構成 岡本 淳司
東京都八王子市にある日本文化大學は、法学部のみの単科大学ながら就職に超強い大学として他の大学の教職員が視察に訪れるほど有名です。ユニヴ・プレス編集部でも昨年、警察官合格率日本一の実績に注目して取材を行いました。
警察官合格率日本一。日本文化大學で夢を叶える!
この就職力の高さは今年も健在です。2020年3月卒業生の実就職率*は99.3%で全国4位。また、学部別でみると法学系学部としては全国1位です。警察官合格率日本一は11年連続となりました。現4年生たちも、コロナ禍で就職活動のやり方が大きく変わってしまった中で着々と成果を出しています。日本文化大學の就職力の高さについて、今回は特に公務員への就職に注目し、黒田樹里教授と横浜市役所職員に内定した隈元彩さんにお話を伺いました。
*実就職率=就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100で算出。
全国から公務員志望の受験生が集まり、それぞれが学力を伸ばしていく
■広報課長を務める黒田樹里教授。昨年に引き続き2年連続で取材を引き受けていただきました。
――「警察官合格率11年連続日本一」が目を引きますが、警察官だけに限らず公務員試験合格者がとても多くなっています。この理由を教えてください。
卒業生たちが高い実績を出し続けてくれたことで、全国から公務員志望の受験生が多く集まっていることが理由の1つです。公務員志望という目標は同じでも、入学時の学力は学生ごとに大きな差がありますから、目標達成に向けて全員がしっかりと力をつけられるように、一人ひとりの学力に合わせた教育プログラムを用意していることが合格実績につながっているのだと思います。
具体的には、一年次春学期の成績などをみて基礎学力が高いと判定された学生は、特別選抜クラスに入ります。奨学金として最大60万円以上の給付や、提携している資格予備校の授業を提供するなど、本人の努力でどんどん力を伸ばせる環境を用意します。
逆に、学力が不足している学生や授業についていけてないと判断した学生に対しては、個人相談や保護者の方を交えた三者面談など、顔を合わせて話し合う機会を積極的に設けます。学期が終わり、「単位が全然取れない!」という状況になってしまってからでは遅いですので、それよりも早い段階で相談ができるよう、学生の様子は常に注意しています。伸び悩む学生ほど先生に質問することをためらいますので、「どの先生にどんなことを聞くように」といったことまで指導することもあります。
全体に向けては教養模試や公務員ガイダンスなどを定期的に実施し、モチベーションを維持できるような指導をしています。
――学生一人ひとりに合った教育プログラムを提供できるのは、少人数の日本文化大學ならではですね。
1学年の定員は200人程度ととても小規模な大学ですが、普段の授業ではこれをさらに6グループ、12グループなどに分割した少人数教育を徹底しています。これほど少人数であれば、教員が学生全員の名前と顔を覚えることができますよね。教員と学生が校内で出会った時にお互いに気軽に声をかけ合うのが日常の風景になっているなど、教員と学生との距離が近いことも本学の大きな特徴です。
――なんだかほほえましい光景ですね。
本学は人懐っこい学生が多いんです。なぜかと聞かれますと、私も不思議に思っているくらいなのですが(笑)
学生からは、オープンキャンパスで先輩がとても親切にしてくれて、それが嬉しくて入学してきたという話をよく聞きます。人懐っこい学生が多いという本学のカラーを気に入った受験生が入学してくるので、自然とそういう学生が増えているのではないでしょうか。もう1つ、本学では人格形成のために茶道を必修科目にしていますから、そこで相手に対する気遣いや謙虚さなどを学んだ成果としてコミュニケーション能力を高め、明るい性格になっているのかもしれませんね。
――全国から集まった公務員志望の学生に対し、少人数教育によりそれぞれの学力をしっかりと伸ばして4年次に結果を出すという、良い循環ができているような印象です。公務員志望の受験生が多いということで、特別な入試方式もあるとお聞きしました。
意欲の高い学生を適正に受け入れたいと考えていますので、多彩な入試方式を揃えています。一般選抜、大学入学共通テスト利用型選抜、公募制推薦、指定校推薦、スポーツ推薦などですね。特に、警察官志望総合型選抜と公務員志望総合型選抜は本学ならではの入試方式ではないでしょうか。
――卒業後の進路をそこまで強く意識した入試方式は確かに珍しいです。
入試方式名の通り、警察官を志望する受験生と、警察官以外の公務員を志望する受験生をそれぞれ受け入れるための方式です。この方式で合格した学生はやはり意欲が高く目的意識がしっかりしていますので、入学時の学力に関わらず大きく伸びて警察官・公務員試験合格まで行くことが多いです。
各自の志望する進路に合わせながら、興味・関心にも応えられる自由度の高い履修モデル
――専門教育のカリキュラムについて詳しく教えてください。
今年から従来のコース制を廃止し、履修モデルを導入しました。2年次から始まる法律の専門教育について、志望する進路に合わせ法律専門職モデル、警察官・消防官モデル、公務員モデル、ビジネス関連法モデルの4つの履修モデルを提示するものです。
法律専門職モデルは、司法試験をはじめ、行政書士、社会保険労務士などの資格を取得し、法律の専門家をめざすものです。本学出身の弁護士や行政書士などを講師に招いた科目を用意していることが大きな特徴で、実務の現場で活躍している大先輩の話を聞くことは学生たちのモチベーション向上にも一役買っているようです。
警察官・消防官モデルは警察学や危機管理学などの科目を学びます。また、採用試験で有利となるITパスポートの資格取得も可能です。
公務員モデルは公務員に必要な行政法や行政学を中心に学ぶことになります。行政書士の資格取得も可能です。
ビジネス関連法モデルは従来の経営コースにあたります。本学は公務員試験の強さで知っていただいていますが、民間企業への就職指導ももちろん力を入れており、ビジネス系の科目が充実しています。このモデルでは簿記や中国語、企業経営に必要な法律など、民間企業で働くうえで必要とされる知識を身に着けることができます。
――履修モデルがスタートして最初の学期が終わったところですが、学生からの評判はいかがでしょうか?
従来のコース制では、選んだコースによって履修できる科目が制限されてしまい、自由な履修ができないという問題点がありました。履修モデルは時間割のサンプルを提示しつつ、学生本人の興味・関心に応じて自由にアレンジできるという性質のものです。例えば「公務員をめざすけれど、ビジネスに関する科目も学びたい」というような、多様な希望に応えられるもので、学生たちからは大変好評です。
少人数教育とオンライン配信でコロナ禍にも対応
――2020年はコロナ禍があり、各大学が大きな影響を受けました。日本文化大學ではどのような対応をとりましたか?
やはり学生の安全が第一ですので、3~5月は完全に休校という処置をとりました。休校期間中は本学のポータルサイトで動画資料によるガイダンスを行い、保護者向けにはお手紙を出すなど、とにかくみなさんが不安にならないよう情報発信を続けていました。1年生にはどうしても入学式を行ってあげたいという気持ちがありましたので、200人の定員をさらに少人数に分け、感染症対策を万全にした上で入学式を行いました。
印象的だったのは、学生や保護者の方から「早く大学に通えるようにしてほしい」というご意見が想像以上に多く届いたことです。ずっと自宅にいることで、落ち込んでしまったり、暗い気持ちになってしまったりする学生が多かったのですね。確かに全てオンライン授業にすれば安全かもしれませんが、これらの声にお応えしたかったので6月の授業再開の時点で対面授業とオンライン授業の併用という形をとりました。本学はもともと少人数ですし、机を間引き、換気をするなどの対策を十分した上で実施が可能という判断です。一方で、「通学するのが怖い」という学生ももちろんいますので、自宅にいながらオンラインで同時配信される授業に参加できるようになっています。
最初は我々教職員も戸惑うことが多かったですが、今ではだいぶこのやり方に慣れてきました。しばらくは対面授業とオンライン授業を併用し、感染症の情勢が悪くなればオンラインに切り替えという風に、今後は休校という処置をとらなくても済むと思います。
――大学には図書館など充実した施設・設備がありますし、ようやく使えるようになって学生たちも喜んでいるでしょうね。そういえば、昨年の取材時には工事中の新校舎がありました。
昨年秋に「新2号館」が完成しました。多目的ホールに大教室、ダンスフロアなどの設備がありますが、特に最先端のトレーニング機器を備えたフィットネスジムが大好評です。民間のフィットネスジムを退会してこちらに通っている学生も大勢いるようです。警察官や消防官をめざす学生のトレーニングはもちろん、ダイエットや体力づくりなど、みなさん気軽に取り組んでくれています。
――少人数教育に、自由度の高いカリキュラム。充実した施設・設備と、恵まれた環境で充実した大学生活を送れそうな気がします。最後に、受験生にメッセージをいただけますか。
日本文化大學は、学生の一人ひとりの頑張りを全力で応援する大学です。大学で何かを一生懸命頑張ってみたいと思っている受験生は、ぜひ本学に来てもらいたいです。頑張りを発揮できる場所をたくさん用意しています。
市民との信頼関係のもと、地元に貢献できる職員に
■続いて、法学部4年生で横浜市役所職員内定者の隈元彩(くまもとあや)さん(横浜市立戸塚高校出身)にお話を伺いました。
――まず、日本文化大學に進学した理由を教えてください。
実は私は、受験する大学を選ぶのが遅くて、高校3年生の秋頃まで日本文化大學のことを知りませんでした。そろそろ決めなければならないとなり、色々な大学のパンフレットを見比べているときに、「警察官合格率日本一」や「公務員に強い」といったフレーズが目を引き、ここで私も公務員をめざしたいと思い日本文化大學を進学先に選びました。
――大学入学時から既に公務員として働く進路を想定していたのですね。
必ずしも公務員でというわけではありませんでしたが、地元である横浜のために働きたいという思いは小学生の頃から持っていました。小学6年生のときに起きた東日本大震災が本当に衝撃的で、もし横浜で同じような災害が起きたらどうなるのだろうかと怖くなったことを、今でも覚えています。そのあとも昨年の千葉の台風(令和元年房総半島台風)など、災害が起きるたびに横浜の防災に携わる仕事をしたいという思いが強くなり、このたび晴れて横浜市役所で働くことに決まりました。
――日本文化大學に来て良かったと思うことはありますか?
公務員という目標を同じくする友人がたくさんできたことが本当に良かったです。大学の勉強と公務員試験の対策の両立は大変でしたが、時に励まし合ったり、情報交換をし合ったりしながら頑張ることが出来ました。また、私は本格的に公務員試験の対策を始めたのは3年次の春からですが、普段の法学部の授業のおかげで、スタートの時点で既に法律の基礎知識が身についていたことも良かったことの1つです。
――公務員試験の勉強はどのように進めていましたか。
キャリアマネジメントという科目が3年間あるのですが、これは大学内で資格予備校の先生の授業を受けられるものです。過去問演習や論文、面接対策など、公務員試験に特化した内容になっており、とても役に立ちました。また、家での勉強はどうしてもモチベーションが上がらない日もありましたが、「必ず毎日1時間は勉強する」など自分でルールを決めて頑張ることが出来ました。
――努力の甲斐あり、横浜市役所職員に内定しました。どんな職員になりたいですか?
公務員にとって大切なことは、市民と信頼関係を築くことだと思います。私も市民との信頼関係のもと、市民の防災意識を向上させるような施策を打ち出すなどして、地元横浜に貢献できるような職員になりたいです。