有名企業への就職実績 有名企業に就職する力が身につく大学はここ

有名企業への就職実績 有名企業に就職する力が身につく大学はここ

有名企業に就職するためのハードルは高い。そうした有名企業に、多くの学生が就職する大学があり、中には卒業生の半数が就職する大学もある。有名企業に強い大学と一般的な大学はどこが違うのか。
難関大生の就職先の方向性の変化と併せて検証した。

有名企業への就職実績

日本経済に閉塞感が漂う中でも、若年労働人口の減少から人手不足の企業が多く、大学生の就職状況は悪くない。2022年卒の大学生の平均実就職率は、コロナ禍にあっても前年を0.7ポイント上回る86.1%。23年卒の内定状況も堅調に推移している。

それでも、目指すのが有名企業となると話は別。多くの学生が就職できる大学は限られている。リクルートワークス研究所によると、22年卒の大学生に対する全体の求人倍率は1.5倍だが、従業員5000人以上の大企業に限ると0.41倍。この狭き門の就職状況をまとめたのが、「有名企業400社実就職率ランキング」だ。

企業が求める学生は、高度経済成長期は要望されたことを高いレベルでこなせる学生だったが、現在の就活では、何が課題になっているのかを見つけ出し、チャレンジして正解を作り出すための主体性や対人対応力、コミュニケーション能力が重視されるという。このような資質がより高い次元で求められる有名企業に多くの学生が就職している大学はどこなのか。

毎年のように卒業生の半数以上が有名企業に就職する一橋大

ランキングトップは、2年連続の一橋大。有名企業に限定した実就職率は50.8%で、卒業生の2人に1人が有名企業に就職している。就職先は、卒業生の三木谷浩史氏が創業した楽天が最多で30人。以下、PwCコンサルティングと三菱UFJ銀行(各15人)、野村證券(13人)など。

2位は東京工業大。就職者が多い企業は製造業が中心で、日立製作所(34人)▽ソニー、野村総合研究所(各22人)▽パナソニック、日産自動車(各20人)—。同大は2年連続でランキング2位をキープしているが、実就職率は前年から12.2ポイント下がっており、3位の豊田工業大が0.4ポイント差まで迫っている。

豊田工業大は、トヨタ自動車が社会貢献事業の一環として設立した大学。就職先はイビデン(6人)▽トヨタ自動車(5人)▽アイシン、デンソー(各3人)—。トヨタ自動車設立の大学ながら、スズキ、SUBARU、ダイハツ工業、日産自動車、ヤマハ発動機(各1人)にも就職している。

4位の慶應義塾大は、約8000人と多くの卒業生がありながら、39.3%と4割近い実就職率。慶應義塾大を上回る卒業生が約1万2000人の早稲田大は、31.5%で12位となっている。慶應義塾大以下は、東京理科大(5位)▽九州工業大(6位)▽電気通信大(7位)▽名古屋工業大(8位)▽大阪大(9位)▽国際教養大(10位)—で、国立と私立の難関大が並ぶ。このように、難関大の学生が有名企業に強い理由について、就職コンサルタントは、こう話す。

「変化の激しい時代に仕事経験のない学生をポテンシャル採用する際、集中力をもって新しいことを効率的に学ぶ習慣が身についている学生の評価は高い。新たな情報を手際よくインストールできる素養をもった学生は、相対的に難関大に多いということ」

難関大突破に向けた厳しい受験勉強から続いている、学びが習慣化している学生の人数が、有名企業の就職者数とリンクしているということだ。

難関大で進む外資系コンサルティングファーム志向

今、難関大の就職先に変化が見られる。以前はメガバンクなど、大量採用していた大手金融業が各大学の就職者数上位に来ることが多かった。近年は、メガバンクの採用減などにより、外資系コンサルティングファームの就職者が増えているのだ。この背景について、前出の就活コンサルタントが説明する。

「デジタルテクノロジーを活用して、より良い働き方を目指す。また、効率よいビジネス展開をするためにコンサルティングファームを利用する企業が増えている。こうしたニーズに応えるべく、採用の受け皿を大きくしているためコンサルティングファームの人気が上がり、採用も増えている」

外資系コンサルの中で、規模が大きなアクセンチュアの就職者数を見ると、東大は53人で同大から最多の就職先となっている。京大は26人で同大で2番目に多い企業。私立大では、慶應義塾大が同大最多の88人、早稲田大もNTTデータとならんで最多タイの87人が就職。立教大も最多の22人だ。

「就職先を選ぶ条件として、自らが成長できることを大事にする難関大生が多く、コンサルをステップに次のキャリアを考える傾向が強い。給与が高水準なことも魅力なのでしょう」(就活コンサルタント)

他のコンサル系を見ると、デロイト トーマツ コンサルティングは慶應義塾大(25人)▽東大、早稲田大(各11人)▽東京工業大(7人)—。PwCコンサルティングが慶應義塾大(83人)▽早稲田大(59人)▽東大(21人)▽東京工業大(19人)—。マッキンゼー・アンド・カンパニー・インコーポレイテッド・ジャパンは、東大(40人)▽慶應義塾大(5人)▽京大(3人)—。いずれの企業の採用者も難関大で占められている。

情報化社会への社会構造の変化にともない、IT関連企業も増えている。各大学の就職者数が多い企業に注目すると、上智大は1位が楽天グループ(41人)で2位が日本IBM(26人)。明治大は1位が楽天グループ(35人)、2位がNECソリューションイノベータとTIS(各30人)。法政大は1位がドコモグループ(34人)、2位が楽天グループとNEC(各24人)など、となっている。

IT関連企業に限らず、デジタル技術はあらゆる企業で求められる。さらに、今後は大企業を中心に新たな資質が求められるようになりそうだ。

「企業の規模や業界、業種を問わず、日本の成長戦略の柱であり、企業にとっては新しい時代に適応して発展していくために不可欠な、DX(デジタルトランスフォーメーション)、GX(グリーントランスフォーメーション)人材が求められています。こうした人材は、特に大企業で争奪になっているほどです」(就活コンサルタント)

日本が世界から大きく遅れているとされているAI、ITなどのデジタル技術に高いレベルで対応できる優秀な学生は、DX人材として通常の就活ルートとは関係なく優先的に採用されるという。また、50年までにカーボンニュートラルの目標を掲げる日本において、それを実現するためのGX人材が求められ、企業もそうした人材に注目している。

AIに代表されるIT化により事務職が減少する一方、そのIT、AI技術を担う理系人材がより求められている。将来的にこうした傾向はさらに強まると見られる。今後、特に有名企業への就職においては、文系学生に対する大学の就職支援力が問われることになりそうだ。

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有名企業400社実就職率ランキング

表の見方
◆表は各大学発表による2022年の就職状況。アンケートに回答のあった558大学のデータをもとにランキングを作成(10月末日現在)。
◆400社実就職率(%)は、400社就職者数÷〔卒業生(修了者)数−大学院進学者数〕×100で算出。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。卒業生数100人未満の大学はランキングから除いた。
◆設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。*印はデータに大学院修了者を含んでいることを表す。一部の学部・研究科を含まない大学がある。
◆有名企業400社とは、日経平均株価指数の採用銘柄に加え、会社規模や知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に選定した。

有名企業400社実就職率ランキング 女子大

表の見方
◆表は各大学発表による2022年の就職状況(10月末日現在)。
◆400社実就職率(%)は、400社就職者数÷〔卒業生(修了者)数−大学院進学者数〕×100で算出。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。卒業生数100人未満の大学はランキングから除いた。
◆設置の※印は国立、◎印は私立。*印はデータに大学院修了者を含んでいることを表す。一部の学部・研究科を含まない大学がある。
◆有名企業400社とは、日経平均株価指数の採用銘柄に加え、会社規模や知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に選定した。

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