【APU】自分で開拓するキャリア~働く場所は海外、軽々と国境を越える若者たち~

【APU】自分で開拓するキャリア~働く場所は海外、軽々と国境を越える若者たち~

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18_apu3若者の海外離れや内向き志向を背景に、就職活動も一般的には国内大手・安定志向が強い中、立命館アジア太平洋大学(APU)の卒業生達にとって、働く場所に国内・海外の垣根は存在しないようだ。3人の卒業生の話から、国内にとどまることなく、世界に活躍の場を求める若者の姿を追ってみた。


大半の内定者の席が、東大、京大、一橋大、早慶で埋まってしまう、東証一部上場の商社。
内定が決まれば就活の勝ち組ともいえる商社に、将来の目的を叶えるためのステップとして就職したのは、株式会社Girls,be Ambitious 代表取締役の山田麻樹さんだ。山田さんが商社に就職したのは、国際貢献として行われていた、フィリピンの生産物のフェアトレードを、事業化する夢を叶えるため。

「大学時代に学んだ、国際協力のツールとしてのフェアトレードをビジネス化することにより、現地の人が自分たちの可能性にチャレンジできる事業を起こしたかったのです。ハーブなど自然素材の宝庫であるフィリピンは、人々が自立して生活できる余地があるので、しをしたいと考えました。そのためには、物の流れを勉強する必要があるので、国内の商社に就職したのです。物流の後は、生産状況などを勉強するために、青年海外協力隊に入って現地で活動をしました」

物流と生産現場の状況を学んだ上で、現地の原材料によるオーガニック、無添加、フェアトレードにこだわった製品を輸入販売することにより、生産者自らが信念と誇りを持てる職の創出を目指す山田さん。その根底には、「大学時代の旅行などを通じて好きになったフィリピンの人が自立できる手段を考えてきた」ことがある。

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フィリピンでフェアトレード事業に携わる山田麻樹さん

同じフィリピンを振り出しにジャーナリストとしてのキャリアをスタートしたのは、アジアの経済情報を配信する、共同通信グループのNNAに勤務する本田香織さん。

「高校時代のホームステイなどで、貧富の差があるのに明るい国民性に触れ、フィリピンが好きになりました。卒業後はフィリピンの大学院に進学し、その後NNAの現地法人に入社しました。帰国しなかったのは、現地の文化や生活習慣、政治・経済の知識を生かしたかったことに加え、日本企業で働く同級生から、〝英語力を生かせない〞、〝海外勤務をしたいけど行けない〞という声を聞いたことも大きかったですね。今は、本社採用の駐在員となり、ベトナムで日系企業に経済情報を配信する仕事をしています」

本田さんは、最初からフィリピンでの就職を考えていたわけではない。それなのに、ストレスなく現地での就職を考え、実行した背景には、大学時代に培った友人たちのネットワークとボーダレスな感性が身についていたからだ。

「大学生活を通じ、世界と日本の境界を感じなくなりました。生まれた国が日本というだけで、就職する国にこだわりはありませんでした」

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フィリピンを振り出しにジャーナリストとして活躍する本田香織さん

REERACOEN MALAYSIAという日系人材会社のマレーシア法人で働く八木洋平さんも、海外で働くことを想定していなかったという。

「働きたい業界を決めかねていたので、あらゆる業種と関われる人材採用・紹介を行うリクルートキャリアに就職しました。この会社で活躍すれば、どんな企業に行っても通用する力をつけることができるという思いもあり、次へのステップという位置づけでした。海外で働くことは想定していませんでしたが、卒業生が活躍している姿を見て考えるようになりました。そう
したタイミングでリクルートキャリアが上海支社で働く社内公募を行い、応募し現地で働くことになりました。現在は上海時代の先輩と共にマレーシアで働いています。今後は、責任者として香港支社の立ち上げを行います」

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マレーシアの日系人材紹介会社で働く八木洋平さん(左)

 

グローバル社会必須の、マインド、ハート、スキルを養成

3人に共通しているのは、躊躇なく海外で働くことを選択していること。国内で安定した就職を考える、一般的な大学生とは対照的な状況で、その理由は日本と世界の差を感じない学生が育っているからだ。APUの副学長、横山研治教授は、こう話す。

「グローバル社会で活躍するには、理知的なインテリジェントを持って各国の最高レベルのス
タンダードを知る〝マインド〞、心と心を通じさせる〝ハート〞、語学力などの〝スキル〞の3つが不可欠。こうした資質を備えているので、グローバルに活躍できるのです」

このような人材が育つのは、学生の半分が90カ国・地域からの留学生であり、教員もほぼ半数が外国人。さらに、全ての講義の約9割が英語と日本語の両方で展開され、国際寮APハウスで国際生と国内生が寝食を共にするなど、多様性が当たり前の〝混ぜる教育〞を実践しているからだ。アジア太平洋学部教授の近藤祐一教授は言う。

「授業やAPハウスで国際生と交流する中で、小さな摩擦や衝突に頻繁に直面します。言語や
文化の違いからスムーズに進むことはほとんどなく、挫折を経験する学生も多い。そうした体
験から多文化の中で成果を出す方法を身につけているので、世界と対等に渡り合えるのです」

世界中に広がる人的ネットワークが後押しをする

さて、こうした混ぜる教育から、前出の3人の卒業生は、具体的に何を得たのか。聞いてみた。

「世界中の人に対して、あの人は自分と〝違うから嫌〞というのではなく、〝違うだけ〞と思える。世界中の人がいる大学だからこそ得られる感性だと思います」(八木さん)

「日本人より外国人の友達の方が多いくらいです。様々な文化や言葉が違う人たちとの交流を通して、自分は自分なので、やりたいことをすればいいと思えるようになり、日本の企業にこだわる気持ちも無くなりました」(本田さん)

「海外と仕事をする会社を起業できたのは、異文化に揉まれて確固たる軸ができ、〝世界のどこでも、どうにでもできる〞と考えられるようになったことが大きいですね。チャレンジしたいと思うのは、他の卒業生も同じでしょう」(山田さん)

こうして3人の話を聞くと、日本での就職にこだわらないマインドを獲得した背景には、APUならではの多様性があることは間違いない。そして、3人が異口同音に言うのは、この多様性が世界中に人的ネットワークを構築し、ワールドワイドなビジネスをサポートすること。
八木さん言う。

「中国駐在時に尖閣問題が浮上しデモが頻繁に起こった時、中国人の卒業生が注意喚起してくれました。国同士がギクシャクしていても、卒業生の間に国籍は関係ないのです」

大手商社に就職した山田さんやリクルートキャリアに就職した八木さんのケースを見るまでもなくAPUの就職力は高く、大手企業に数多くの卒業生が就職している。そうしたポテンシャルにマインド・ハート・スキルが加わり、一般的な日本の大学生より幅広い視野で将来を考えることができる。混沌としたこれからの社会で、国際的に活躍できる人材を育成している大
学として、今後も注目されるだろう。

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