【龍谷大学】「日本で一番勉強する学科」

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ryukoku11セメスター以上の留学が必修で、専門科目の8割は英語または英語と日本語の併用で講義。それでも学生の表情は明るく、キャンパスは自学自習に励む学生たちであふれている。この、時代に逆行した「スパルタ教育」を可能にしている秘密に迫ってみた。


【英語を駆使して世界共通の課題解決に挑む】

龍谷大学は2015年、国際文化学部を「国際学部」に改組。就学キャンパスも滋賀県大津市の瀬田キャンパスから、国際都市・京都の中心部に位置する深草キャンパスへ移転する大改革に踏み切った。そこで新たに開設したのが、本稿で紹介する「グローバルスタディーズ学科」(GS学科)だ。

この学科改組の狙いについて、GS学科の瀧本眞人教授はこう話す。

「国際化、異文化教育への必要性から1996年に国際文化学部を開設しましたが、学生の中には大きく分けて二つの層があることが分かって来ました。一つは、さまざまな国の人々とコミュニケーションを通じて関わっていきたい、そのために実践的な英語力を習得したいという学生。もう一つは、世界で生起しているグローバルな事象に興味を持ち、国家の関係や世界共通の課題を解決するために英語を駆使したいという学生です。21世紀もゼロ年代を過ぎ、従来の国際化の概念とは異なる〝グローバル化〞の流れが生じてきたため、スタートの段階から学びの内容を変え、新学部として新たに2学科体制で発足させることになったのです」

「世界を学び、日本を知る」をキャッチコピーに掲げる国際文化学科に対し、グローバルスタディーズ学科のコピーはズバリ「日本で一番勉強する学科」。1セメスター以上の留学を必修にするとともに、学生のニーズに応え、グローバルイシューについて、日本語、英語の両方で議論できる力をつけるため、「この時代に逆行するようなスパルタ教育」を展開している。そして、それを可能としているのが、龍谷大学ならではの教員と学生との強い信頼関係なのだ。

【超一流の教授陣と生きた授業を展開】

「本学科は学生と教員の距離が非常に近い。研究室も開放しており、学生が気軽に授業の相談に来たりします。学生10〜15人に1人、スーパーバイザーとして教員が付きますし、1学年120人という規模のため、教員も学生全員を把握してサポートをしている。学生にとって大きなメリットです」(瀧本教授)

最初の授業で、教員は自分の人生や研究についてプレゼンを行う。学生に自分の人となり、研究活動の深さやダイナミズムを知ってもらうためだ。

その教授陣のプロフィールが素晴らしい。教員14人のうち13人が博士号取得者で、うち8名は海外の大学で博士号を取得。元国連職員や大使館の専門調査員など、各国で課題解決に取り組んできた一流のプロフェッショナルが揃っている。

【自学自習の最適な環境が語学力を劇的に伸ばす】

グローバルスタディーズ学科では、入学時に必ずしも高い語学力は求めていない。大学教育の中で、あるいは入学後の自学自習の過程で十分に伸ばしていけるという自信があるからだ。

昨年は昨年度入学生が4月にTOEICを受験したところ、平均点は438・3点だった。しかし、10か月後の再受検では平均点は612・1点に跳ね上がった。

1年次では集中的な英語学習として、「読む」「書く」「話す」に加え、留学準備のための英語StudyAbroadPreparationを用意。「英語漬け」の毎日で卓越した英語力を身につける。

しかし、英語力を本当に向上させるには、学生自身のモチベーション、すなわち自学自習が最大のカギだ。昨年新しくできた和顔館(わげんかん)には自習用個別ブースなど自律型語学学習のための快適な施設が整っており、学生からは「24時間開放してほしい」という要望も出たほど。

学修へのユニークな動機付けとしては、在学中の4年間で100冊の本を読む「読書マラソン」も奨励している。幅広い知識を「本から得る」習慣を身につけるとともに、自分の知らなかった世界に対する興味を喚起し、将来について考える契機としている。

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【英語圏の大学に留学、現地学生と「英語で」学ぶ】

学生は2年次になると、専任教員が直接交渉した提携留学先(アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国8大学)に、1セメスター以上の留学をする。

「1年間、相当な勉強を積んできた学生は自信を持って海外に赴きます。しかし、英語による通常の授業を英語母語話者と一緒に勉強するため、母語が日本語である龍谷大生はディスアドバンテージが大きい。現地学生の3〜4倍は勉強しなければならず、大変な体験をするわけですが、その苦労が『タフな自分』を作り上げてくれるのです」

ここで世界有数の名門校カリフォルニア大学バークレー校に留学している女子学生の事例を紹介しよう。履修しているのは「ジャーナリズム」と「社会福祉」の授業。平日は6時には起床し、講義をはさんで朝8時から就寝前まで勉強漬けの日々だ。しかし、自由時間には交流イベントもあり、名門校に集うさまざまな国の学生たちと友達になることもできる。大学生活の豊かさを再発見できるのも海外留学の大きな魅力と言えるだろう。

なお、留学に際して渡航費や生活費は自費となるが、留学生の学費は大学が全額負担する。留学先で頑張った学生に対しては、奨学金を支給する制度もある。

【専門科目の8割は英語、または日英の言語で学ぶ】

留学を終えた2年次後期からは、いよいよ専門科目の本格的な学修に入るが、8割は英語または英語と日本語の併用による授業で提供される。三つの学問領域から構成され、「グローバリゼーション」領域では外交政策・安全保障の相互依存、グローバル経済の深化、グローバル市民社会の展開について学修。「コミュニケーション」領域ではグローバル言語としての英語を使った相互理解の方法を、「エシックス」領域ではさまざまなグローバル化の局面における判断の倫理的基礎を思想・哲学的方法論を通して学ぶ。

「他大学のグローバルスタディーズと一番違うのは、『エシックス』にこだわっているところ。仏教を根幹に置く大学として、批判的思考、倫理観に基づく考え方のできる人材を育成します」

と瀧本教授は話す。

【自分の想像を超えて大きく成長できる学科】

卒業後どのような仕事に関わり、どんな人間を目指すのかイメージするため、GS学科では1年次の6月に1泊2日のキャリア合宿を開催。国際文化学部の卒業生に体験談を語ってもらい、自分たちの学びが将来、どうつながっていくのかを考える契機になっているという。海外で活躍する熱い教授陣との生きた学び、そして先輩たちの後ろ姿が学生の勇気の源となっていることは間違いない。

瀧本教授は、受験生に向けてメッセージを送っている。

「いまは英語力が少し足りなくても、地球を舞台に頑張ってみたいという熱意があれば、思いは必ず叶います。頑張り続ける熱意のある人、真の意味で『タフ』になれる人、そんな強い思いさえあれば、きっと自分の想像を超えるほど大きく成長することができるでしょう」

龍谷大学公式サイト

http://www.ryukoku.ac.jp/